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ロオマ
ふりがな文庫
“
羅馬
(
ロオマ
)” の例文
とすらりと立った丈高う、半面を
颯
(
さっ
)
と彩る、
樺
(
かば
)
色の窓掛に、色彩
羅馬
(
ロオマ
)
の
女神
(
じょしん
)
のごとく、
愛神
(
キュピット
)
の手を片手で
曳
(
ひ
)
いて、主税の肩と擦違い
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
羅馬
(
ロオマ
)
に
七日
(
なぬか
)
、ナポリとポンペイに
二日
(
ふつか
)
と云ふ
駆歩
(
かけあし
)
の旅をして
伊太利
(
イタリイ
)
から帰つて見ると、予が
巴里
(
パリイ
)
に
留
(
とゞ
)
まる時日は残り
少
(
すくな
)
くなつて居る。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
麻のようなブロンドな頭を振り立って、どうかしたら
羅馬
(
ロオマ
)
法皇の宮廷へでも
生捕
(
いけど
)
られて行きそうな高音でハルロオと呼ぶのである。
木精
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
煙草
(
たばこ
)
の世に行はれしは、
亜米利加
(
アメリカ
)
発見以後の事なり。
埃及
(
エジプト
)
、
亜剌比亜
(
アラビア
)
、
羅馬
(
ロオマ
)
などにも、喫煙の俗ありしと云ふは、
青盲者流
(
せいまうしやりう
)
のひが
言
(
ごと
)
のみ。
骨董羹:―寿陵余子の仮名のもとに筆を執れる戯文―
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
下の一層は街に面したる大弓道をなして、その中には數輛の車を並べ立てたり。こはテルラチナの驛舍にして、
羅馬
(
ロオマ
)
拿破里
(
ナポリ
)
の間第一と稱へらる。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
▼ もっと見る
女を甘やかす今の
欧羅巴
(
ヨーロッパ
)
の„Dame“社会状態は、全
亜細亜
(
アジヤ
)
人からも、それから古代
希臘
(
ギリシヤ
)
、古代
羅馬
(
ロオマ
)
の人々からも
嘲笑
(
ちょうしょう
)
されるに
極
(
き
)
まっているといったショペンハウエルは
妻
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
毒婦と
盗人
(
ぬすびと
)
と人殺しと
道行
(
みちゆき
)
とを仕組んだ黙阿弥劇は、丁度
羅馬
(
ロオマ
)
末代
(
まつだい
)
の貴族が猛獣と人間の格闘を見て喜んだやうに、尋常平凡の事件には興味を感ずる事の出来なくなつた鎖国の文明人が
虫干
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
羅馬
(
ロオマ
)
を
見下
(
みおろ
)
す丘の上の
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
通りが
可
(
よ
)
ければと言って、
渾名
(
あだな
)
を名刺に書くものはない。手札は立派に、坂田礼之進……
傍
(
かたわら
)
へ
羅馬
(
ロオマ
)
字で、L. Sakata.
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
羅馬
(
ロオマ
)
なる
聖彼得寺
(
サント、ペエトル
)
塔を觀てミケランジエロが作りし
雛形
(
ひながた
)
の美に驚くは、建築を視る眼あるものゝ皆能くするところなるべし。
柵草紙の山房論文
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
現に古代には
軽羅
(
けいら
)
をまとつた
希臘
(
ギリシヤ
)
、
羅馬
(
ロオマ
)
等の暖国の民さへ、今では
北狄
(
ほくてき
)
の考案した、寒気に堪へるのに都合の善い洋服と云ふものを用ひてゐる。
文芸的な、余りに文芸的な
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
何事によらず、今の世は遠く古の
希臘
(
ギリシア
)
羅馬
(
ロオマ
)
の世に及ばずと知り給へ。
澆季
(
げうき
)
の世は古に復さんよしもなしと、かこち顏なり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
其れと
斜
(
なゝめ
)
に対して
右方
(
うはう
)
に
聳
(
そび
)
えたウフイツチ邸は階下の広大な
看棚
(
ロオヂア
)
を広場に面せしめて、
其
(
その
)
中には
希臘
(
ギリシヤ
)
羅馬
(
ロオマ
)
時代の古彫像が生ける如く
群
(
ぐん
)
を成して居る。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
そのなかに
慥
(
たし
)
か、『陰陽二物』の何のと云つて日本国を
貶
(
けな
)
してゐたとおもふが、あれは無理だ。
羅馬
(
ロオマ
)
は無論
巴里
(
パリ
)
に行つても、
倫敦
(
ロンドン
)
、
伯林
(
ベルリン
)
に行つても、さういふ邪気の無い絵はいくつも描いてある。
念珠集
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
羅馬
(
ロオマ
)
を
船出
(
ふなで
)
せし
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
我は
羅馬
(
ロオマ
)
の塵多き
衢
(
ちまた
)
、焦げたるカムパニアの野、汗流るゝ午景を背にせしを喜びて、人々の我を伴ひ給ひしを謝したり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
……博識にしてお心得のある方々は、この趣を、
希臘
(
ギリシア
)
、
羅馬
(
ロオマ
)
の神話、印度の
譬諭経
(
ひゆきょう
)
にでもお求めありたい。ここでは手近な絵本西遊記で
埒
(
らち
)
をあける。
灯明之巻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
何
(
いづ
)
れの地の記事も蕪雑であるが、
伊太利
(
イタリイ
)
の紀行中、
羅馬
(
ロオマ
)
に
就
(
つい
)
ては数回に
亘
(
わた
)
る記事を一括して新聞社へ送つた
筈
(
はず
)
であつたのに、
其
(
その
)
郵便が日本へ着かずに
仕舞
(
しま
)
つた。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
すると黄ばんだ麦の向うに
羅馬
(
ロオマ
)
カトリツク教の
伽藍
(
がらん
)
が
一宇
(
いちう
)
、いつの間にか
円屋根
(
まるやね
)
を現し出した。……
或阿呆の一生
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
娘の親は売手で、こっちが買手ででもあるようだ。娘はまるで物品扱を受けている。
羅馬
(
ロオマ
)
法にでも書いたら、奴隷と同じように、res としてしまわねばならない。
ヰタ・セクスアリス
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
羅馬
(
ロオマ
)
時代の
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
上の方へ横に
羅馬
(
ロオマ
)
字で
DIDASKALIA
(
ジダスカリア
)
と書いて、下には
竪
(
たて
)
に十一月例会と書いてある。
青年
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
羅希
(
らき
)
に
出
(
いで
)
た有名の学士とは、
希臘
(
ギリシヤ
)
や
羅馬
(
ロオマ
)
の劇詩人だと思ふと、それだけでも微笑を禁じ得ない。
本の事
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
あるいはまた、
羅馬
(
ロオマ
)
の兵卒たちの持っている
楯
(
たて
)
が、右からも左からも、
眩
(
まばゆ
)
く暑い日の光を照りかえしていたかも知れない。が、記録にはただ、「多くの人々」と書いてある。
さまよえる猶太人
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
昔の話に
羅馬
(
ロオマ
)
の Tiberius 帝が或る時話をして語格を間違へた。さうすると傍に聽いて居た Marcellus と云ふ人が、今のは違つて居ると批難して云つた。
仮名遣意見
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
シエクスピイアは
羅馬
(
ロオマ
)
の都に時計を置いて顧みなかつた。近松も時代を無視してゐることはシエクスピイア以上である。のみならず
神代
(
かみよ
)
の世界さへ
悉
(
ことごと
)
く元禄時代の世界にした。
文芸的な、余りに文芸的な
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
僕等の散文も
羅馬
(
ロオマ
)
のやうに一日に成つたものではない。僕等の散文は明治の昔からじりじり成長をつづけて来たものである。その
礎
(
いしずゑ
)
を
据
(
す
)
ゑたものは明治初期の作家たちであらう。
文芸的な、余りに文芸的な
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
エリザベス朝の巨人たちさへ、——一代の学者だつたベン・ジヨンソンさへ彼の足の親指の上に
羅馬
(
ロオマ
)
とカルセエヂとの軍勢の戦ひを始めるのを眺めたほど神経的疲労に陥つてゐた。
歯車
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
羅馬
(
ロオマ
)
の
大本山
(
だいほんざん
)
、リスポアの港、
羅面琴
(
ラベイカ
)
の
音
(
ね
)
、
巴旦杏
(
はたんきょう
)
の味、「
御主
(
おんあるじ
)
、わがアニマ(霊魂)の鏡」の歌——そう云う思い出はいつのまにか、この
紅毛
(
こうもう
)
の
沙門
(
しゃもん
)
の心へ、
懐郷
(
かいきょう
)
の悲しみを運んで来た。
神神の微笑
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
しかし印画に映つたのは大きいⅥといふ
羅馬
(
ロオマ
)
数字だつた。
横須賀小景
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
“羅馬”の意味
《固有名詞》
羅馬(ローマ)
ローマの漢字表記。
(出典:Wiktionary)
羅
常用漢字
中学
部首:⽹
19画
馬
常用漢字
小2
部首:⾺
10画
“羅馬”で始まる語句
羅馬人
羅馬字
羅馬尼
羅馬教
羅馬加特力
羅馬日記
羅馬王庁
羅馬字綴
羅馬書
羅馬綴