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種
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う
ふりがな文庫
“
種
(
う
)” の例文
わが邦の毒草「しびとばな」も花時葉なく墳墓辺に多くある故
死人花
(
しびとばな
)
というて人家に
種
(
う
)
うるを忌む(『和漢三才図会』九二)というが
十二支考:01 虎に関する史話と伝説民俗
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
尤も前にも云つたやうに、「
負郭
(
ふくわく
)
の田三百畝、半は
黍
(
きび
)
を
種
(
う
)
う」と云ふので、
飲
(
いん
)
の為に家産が
累
(
わづら
)
はされるやうな
惧
(
おそれ
)
は、万々ない。
酒虫
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
支那の古典によれば、神農氏は牛首人身にして、五穀を
種
(
う
)
えることを始めたと伝えられ、さらに易経には牛は坤なりとある。
穀神としての牛に関する民俗
(新字新仮名)
/
中山太郎
(著)
これは庭園に
種
(
う
)
えられてある常緑の花木で衆花既に
凋謝
(
ちょうしゃ
)
した深秋の候美花を
放
(
ひら
)
くからすこぶる人々に愛好せられている。
植物記
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
また富みて
一一四
善根を
種
(
う
)
うるにも
一一五
ゆゑなきに恵みほどこし、その人の不義をも
察
(
あきら
)
めず
一一六
借
(
か
)
しあたへたらん人は、善根なりとも
財
(
たから
)
はつひに散ずべし。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
▼ もっと見る
乃
(
すなわ
)
チ都城ヲ距ルコト五、六里、丹羽ノ里ニ就イテ荘一区ヲ買フ。地ヲ
遍
(
めぐ
)
ツテ松ヲ
種
(
う
)
ヱ、亭ヲソノ中ニ築キ以テ
歌哭
(
かこく
)
ノ地トナス。
扁
(
へん
)
シテ万松亭トイフ。亭中ニ棋
一枰
(
いっぺい
)
、書千巻ヲ蔵ス。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
種
(
う
)
えつけた場合はその収穫が前の人の収入となり、また前の人が自ら耕して苗を植えるばかりにしてまだうえていない場合には、後の人がその耕料を担う。官吏欠員の場合には公力を
日本精神史研究
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
そこで車は錦葵の種を売って十倍の利益を得、金もだんだんにできて、肥えた田を二百畝も作るようになった。それから多く麦を
種
(
う
)
えると麦が多く
穫
(
と
)
れ、多く
黍
(
きび
)
を植えると黍が多く穫れた。
酒友
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
漁業者
(
ぎよげふしや
)
と
建築家
(
けんちくか
)
とで
阿米利加
(
あめりか
)
に
居
(
を
)
る
者
(
もの
)
が
二人
(
ふたり
)
、
地方
(
ちはう
)
の
中学教員
(
ちうがくけういん
)
が
一人
(
ひとり
)
、
某省
(
ぼうせう
)
の
属官
(
ぞくくわん
)
が
二人
(
ふたり
)
、
大阪
(
おほさか
)
と
横浜
(
よこはま
)
とで
銀行員
(
ぎんかういん
)
が
二人
(
ふたり
)
、
三州
(
さんしう
)
の
在
(
ざい
)
に
隠
(
かく
)
れて
樹
(
き
)
を
種
(
う
)
ゑて
居
(
ゐ
)
るのが
一人
(
ひとり
)
、
石炭
(
せきたん
)
の
売込屋
(
うりこみや
)
が
一人
(
ひとり
)
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
その時にあたってユトランドの農夫が収穫成功の希望をもって
種
(
う
)
ゆるを得し植物は馬鈴薯、黒麦、その他少数のものに過ぎませんでした。しかし植林成功後のかの地の農業は一変しました。
デンマルク国の話:信仰と樹木とをもって国を救いし話
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
人工で
培養
(
ばいやう
)
した細菌やそれを
種
(
う
)
ゑた動物の
血清
(
けつせい
)
で、
窒扶斯
(
チフス
)
を防ぎ
実扶的里
(
ジフテリ
)
を直すことが出来る。
Pest
(
ペスト
)
のやうな猛烈な病も、病原菌が発見せられたばかりで、予防の見当は附いてゐる。
妄想
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
何すれぞ田園の沃質を洗滌し尽して、然る後に菓木を
種
(
う
)
ゆるに異ならんや。
各人心宮内の秘宮
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
春
種
(
う
)
えて夏長じ秋収まるのことにして、これすなわち鬼神の情状なり
通俗講義 霊魂不滅論
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
もっとも主人はこの功徳を施こすために顔一面に
疱瘡
(
ほうそう
)
を
種
(
う
)
え付けたのではない。これでも実は種え疱瘡をしたのである。不幸にして腕に種えたと思ったのが、いつの
間
(
ま
)
にか顔へ伝染していたのである。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
ただ飲食便利衰老の煩を免るる能わず。香美の稲ありて一度
種
(
う
)
うれば七度収穫され、百味具足し口に入ればたちまち消化す。
十二支考:08 鶏に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
二
青々
(
せいせい
)
たる春の柳、
家園
(
みその
)
に
種
(
う
)
ゆることなかれ。
交
(
まじは
)
りは
軽薄
(
けいはく
)
の人と結ぶことなかれ。
三
楊柳
(
やうりう
)
茂
(
しげ
)
りやすくとも、秋の
初風
(
はつかぜ
)
の吹くに
耐
(
た
)
へめや。軽薄の人は交りやすくして亦
速
(
すみやか
)
なり。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
その地域を極て広大にしこれに我邦に在る全部の桜の種類を
蒐
(
あつ
)
め
種
(
う
)
うる事である。
植物記
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
槍
(
やり
)
は降りても必ず
来
(
く
)
べし、と
震摺
(
おぢおそ
)
れながら待たれし九日目の例刻になりぬれど、
如何
(
いか
)
にしたりけん狂女は見えず。鋭く
冱返
(
さえかへ
)
りたるこの日の寒気は
鍼
(
はり
)
もて
膚
(
はだへ
)
に霜を
種
(
う
)
うらんやうに覚えしめぬ。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
元魏の朝に、南天竺
優禅尼
(
うぜんに
)
国の王子月婆首那が訳出した『
僧伽吒
(
そうがた
)
経』三に、人あり、樹を
種
(
う
)
うるに即日芽を生じ、一日にして一由旬の長さに及び、花さき、実る。
十二支考:08 鶏に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
寺島良安の『倭漢三才図会』には西瓜は慶安年中に黄檗の隠元が入朝の時、西瓜、
扁豆
(
インゲンマメ
)
等の種子を携えてきて初めてこれを長崎に
種
(
う
)
えたとある。すなわち上の寛永よりは少し後ちである。
植物一日一題
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
松柏
(
しょうはく
)
もてその首を穿てばすなわち死すと、故に今柏を墓上に
種
(
う
)
えてその害を防ぐなりと。
十二支考:06 羊に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
秋に至り食すべし、臍内また種あり〉というに至りては、真にお臍で茶を沸かす底の
法螺談
(
ほらばなし
)
で、『淵穎集』に西域で羊の脛骨を土に
種
(
う
)
えると雷鳴に驚いて羊子が骨中より出るところを
十二支考:06 羊に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
王自ら種え試みるに、芽も花も生ぜず、大いに怒って諸臣をしてかの人
種
(
う
)
えたる樹を
斫
(
き
)
らしむるに、一樹を断てば十二樹を生じ、十二樹を切れば二十四樹を生じ、茎葉花果皆七宝なり。
十二支考:08 鶏に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
その後勝浦から海伝いに浜の宮まで川口を横ぎり歩いて海藻を調べたところ、下駄の跡が潮に
淘
(
ゆら
)
るる鉄砂で黒く二の字を画く処あり。浜の宮には鉄砂の中へ稲を
種
(
う
)
えたよう見えた田もあった。
十二支考:05 馬に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
〈
壠
(
ろう
)
種の羊西海に
出
(
い
)
づ、羊の臍を以て土中に
種
(
う
)
え、
漑
(
そそ
)
ぐに水を以てす、雷を聞きて臍系生ず、系地と連なる、長ずるに及び驚かすに木声を以てすれば、臍すなわち断ち、すなわち能く行き草を噛む
十二支考:06 羊に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
“種”の意味
《名詞》
(たね)種子植物において有性生殖によって形成される散布体。種子。
(たね)原因。
(シュ)生物分類の基本単位で、連続した有性生殖を可能とする集団。
(シュ)ギリシャ哲学で外観という意味の語είδος(エイドス)の和訳語。
(シュ)種類。領域。性質。
(ぐさ、接尾的)…のたね。…の材料。(動詞連用形など)「語り―」
(出典:Wiktionary)
種
常用漢字
小4
部首:⽲
14画
“種”を含む語句
種々
種類
種子
種種
種痘
種族
三種
一種
人種
各種
諸種
特種
二種
下種
薬種
播種
千種忠顕
種姓
薬種問屋
幾種
...