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眞綿
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まわた
ふりがな文庫
“
眞綿
(
まわた
)” の例文
新字:
真綿
「
眞綿
(
まわた
)
が十五六枚、それもしつとり濡れて居ますね。厚く重ねた眞綿は、三日や五日では乾かないから」
銭形平次捕物控:295 万両息子
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
玲瓏
(
れいろう
)
つて
云
(
い
)
ふんですか、
自分
(
じぶん
)
の
手
(
て
)
も、
腕
(
うで
)
も、
胸
(
むね
)
なんぞは
乳
(
ちゝ
)
のなり、
薄掻卷
(
うすかいまき
)
へすつきりと
透
(
す
)
いて、
映
(
うつ
)
つて、
眞綿
(
まわた
)
は
吉野紙
(
よしのがみ
)
のやうに
血
(
ち
)
を
壓
(
おさ
)
へて、
骨
(
ほね
)
を
包
(
つゝ
)
むやうなんです。
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
申し付るこそ重役も
左程
(
さほど
)
目の無きものどもにもあるまじ殊に其の方が
面體
(
めんてい
)
斯
(
かく
)
まで
愚鈍
(
うつけ
)
者とも見えず是程の
辨
(
わき
)
まへなきこともあるべからず是には何か
仔細
(
しさい
)
あらんとじり/\
眞綿
(
まわた
)
で首を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
濡らした
眞綿
(
まわた
)
で鼻と口を
塞
(
ふさ
)
ぎ、劍術の面を冠せて押へたら、そのまゝ息が詰つて、虫のやうに死んだことだらう。後で
幇間醫者
(
たいこいしや
)
が
診
(
み
)
たつて、殺しとはわかるまい。
銭形平次捕物控:295 万両息子
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
來
(
く
)
る
道
(
みち
)
でも、
村
(
むら
)
を
拔
(
ぬ
)
けて、
藪
(
やぶ
)
の
前
(
まへ
)
など
通
(
とほ
)
る
折
(
をり
)
は、
兩側
(
りやうがは
)
から
倒
(
たふ
)
れ
伏
(
ふ
)
して、
竹
(
たけ
)
も三
尺
(
じやく
)
の
雪
(
ゆき
)
を
被
(
かつ
)
いで、
或
(
あるひ
)
は五
間
(
けん
)
、
或
(
あるひ
)
は十
間
(
けん
)
、
恰
(
あたか
)
も
眞綿
(
まわた
)
の
隧道
(
トンネル
)
のやうであつたを、
手
(
て
)
で
拂
(
はら
)
ひ
笠
(
かさ
)
で
拂
(
はら
)
ひ
雪の翼
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
と
泣
(
な
)
くのが、
身體
(
からだ
)
が
縁側
(
えんがは
)
へ
橋
(
はし
)
に
反
(
そ
)
つて、
其
(
そ
)
のまゝ
納戸
(
なんど
)
の
絲車
(
いとぐるま
)
の
上
(
うへ
)
へ、
眞綿
(
まわた
)
を
挫
(
ひしや
)
いだやうに
捻倒
(
ねぢたふ
)
されたのを、
松原
(
まつばら
)
から
伸上
(
のびあが
)
つて、
菜畠越
(
なばたけごし
)
に、
遠
(
とほ
)
くで
見
(
み
)
て、
舌
(
した
)
を
吐
(
は
)
いて、
霞
(
かすみ
)
がくれの
鼻唄
(
はなうた
)
で
一席話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
低
(
ひく
)
く
行
(
ゆ
)
くのは、
其
(
そ
)
の
影
(
かげ
)
をうけて
色
(
いろ
)
が
濃
(
こ
)
い。
上
(
うへ
)
に
飛
(
と
)
ぶのは、
陽
(
ひ
)
の
光
(
ひかり
)
に
色
(
いろ
)
が
淡
(
うす
)
い。
下
(
した
)
行
(
ゆ
)
く
群
(
むれ
)
は、
眞綿
(
まわた
)
の
松葉
(
まつば
)
をちら/\と
引
(
ひ
)
き、
上
(
うへ
)
を
行
(
ゆ
)
く
群
(
むれ
)
は、
白銀
(
しろがね
)
の
針
(
はり
)
をきら/\と
飜
(
ひるがへ
)
す……
際限
(
かぎり
)
もなく、それが
通
(
とほ
)
る。
番茶話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
眞
部首:⽬
10画
綿
常用漢字
小5
部首:⽷
14画
“眞”で始まる語句
眞
眞實
眞中
眞面目
眞白
眞赤
眞直
眞黒
眞似
眞個