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旦
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だん
ふりがな文庫
“
旦
(
だん
)” の例文
「そらよ、こっちが
旦
(
だん
)
の分。こりゃお源坊のだ。
奥様
(
おくさん
)
はあらが可い、煮るとも
潮
(
うしお
)
にするともして、
天窓
(
あたま
)
を
噛
(
かじ
)
りの、
目球
(
めだま
)
をつるりだ。」
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「玉井
旦
(
だん
)
さん、栗田さんは、どうも、旦那と、「チーハー」の島崎勇次親分とが、ぐるにちがわん、ちゅうて、かんぐっとったようですわ」
花と龍
(新字新仮名)
/
火野葦平
(著)
「私のお父つぁんは
旦
(
だん
)
さんみたいにええ男前や」と
外
(
そ
)
らしたりして
悪趣味
(
あくしゅみ
)
極まったが、それが
愛嬌
(
あいきょう
)
になった。
夫婦善哉
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
今さつき
旦
(
だん
)
さんが歸らはつて、此の字もくすのきと讀むと云ははつたもんで、うわあ三田さんの小説や、えらいこつちやえらいこつちやとみなが騷ぎましてなあ。
大阪の宿
(旧字旧仮名)
/
水上滝太郎
(著)
ただ曳きずって、
旦
(
だん
)
つくに怒らすばかりじゃいけねえ、新聞に書いてもらうのだ、三段打ち
脱
(
ぬ
)
きの
大標題
(
おおみだし
)
で、鮫洲大尽夫人の醜行とかなんとか、処どころに四号活字を
春心
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
▼ もっと見る
知らないような馬鹿じゃアねい。役者になりたいからよろしく頼むなんどと
白
(
しら
)
ばッくれて、一方じゃア、どん百姓か、
肥取
(
こえと
)
りかも知れねいへッぽこ
旦
(
だん
)
つくと乳くり合っていやアがる
耽溺
(新字新仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
「さうや、あの踏石は、
旦
(
だん
)
さんが裏の藪にあつたんを運ばして据ゑたんやが、何んでも昔のえらい大將の石塔の臺やといふ話や。それが祟つて奧さんが病氣にならはつたんやろ。」
天満宮
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
「だれだい。奥へ来ている
旦
(
だん
)
つくッてえな、巧奴の
情人
(
いろ
)
か」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
猿公
(
えてこう
)
、
旦
(
だん
)
はんどこへ行かはったか知らんか」
高台寺
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
「何だい、
旦
(
だん
)
つくはお留守だ。」
仮装人物
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
「そうよ、其奴を、
旦
(
だん
)
が
踏潰
(
ふみつぶ
)
して怒ってると、そら、
俺
(
おいら
)
を
追掛
(
おっか
)
けやがる
斑犬
(
ぶちいぬ
)
が、ぱくぱく
食
(
くい
)
やがった、おかしかったい、それが昨日さ。」
白金之絵図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「さア
旦
(
だん
)
さん、一つお
喫
(
あが
)
りやしとくれやす。」と
恭
(
うや/\
)
しく盃を進めた。
天満宮
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
「玉井
旦
(
だん
)
さん、井上旦さん」光三が、変に真剣な顔つきになって
花と龍
(新字新仮名)
/
火野葦平
(著)
「
旦
(
だん
)
さん、えら早よおまんなあ。」
大阪の宿
(旧字旧仮名)
/
水上滝太郎
(著)
「奥さんも、顔は少々二の町だけれど、派手な訪問着なんか着て、この人はただ人柄がいいというだけのものなの。小説や映画のことも私などと話のピントが合わないんだもの。あの
旦
(
だん
)
つくにしては少し退屈な奥さんかも知れないけれど、感じは大変いいの。」
仮装人物
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
その場から連れて戻って、
否応
(
いやおう
)
なしに、
旦
(
だん
)
を
説付
(
ときつ
)
けて、たちまち
大店
(
おおだな
)
の手代分。大道稼ぎの猿廻しを、
縞
(
しま
)
もの揃いにきちんと取立てたなんぞはいかがで。
南地心中
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
旦
(
だん
)
さんが、そんなものを懸けるな言やはるよつて。……」
天満宮
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
旦
(
だん
)
の野郎にそういっておくんねえ、私あ
厭
(
いや
)
だ、
大嫌
(
だいきれえ
)
だ、そんな奴にゃ口を利くのも厭だから、おひかえ下さいやし、
手前
(
てめえ
)
ことはなんて頼んだって挨拶なんぞするもんか。
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
たとひ
紋着
(
もんつき
)
で
袴
(
はかま
)
を
穿
(
は
)
いても、これが
反對
(
うらはら
)
で、
女湯
(
をんなゆ
)
の
揚場
(
あがりば
)
に、
待
(
ま
)
つ
方
(
はう
)
が
旦
(
だん
)
と
成
(
な
)
ると、
時節柄
(
じせつがら
)
、
早速
(
さつそく
)
其
(
そ
)
の
筋
(
すぢ
)
から
御沙汰
(
ごさた
)
があるが、
男湯
(
をとこゆ
)
へ
女
(
をんな
)
の
出入
(
でいり
)
は、
三馬
(
さんば
)
以來
(
いらい
)
大目
(
おほめ
)
に
見
(
み
)
てある。
銭湯
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
旦
(
だん
)
は
洒亞々々
(
しやあ/\
)
としたもので、やつとこな、と
湯船
(
ゆぶね
)
を
跨
(
また
)
いで、ぐづ/\/\と
溶
(
と
)
けさうに
腰
(
こし
)
の
方
(
はう
)
から
崩
(
くづ
)
れ
込
(
こ
)
みつゝ
眞直
(
まつすぐ
)
に
小兒
(
こども
)
を
抱直
(
だきなほ
)
して、
片手
(
かたて
)
を
湯船
(
ゆぶね
)
の
縁越
(
へりご
)
しに、ソレ
豫
(
かね
)
て
恁
(
か
)
くあらんと
銭湯
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
富沢町さんと申して両国の質屋の
旦
(
だん
)
が、ちょっと
異
(
おつ
)
な寸法のわかい御婦人と
御楽
(
おたのし
)
み、で、
大
(
おおき
)
いお上さんは、苦い顔をしてござったれど、そこは、長唄のお稽古ともだちか何かで、お桂様は
怨霊借用
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「へい、じゃ嬢的も
旦
(
だん
)
かぶれで、いくらか
贓物
(
ぞうぶつ
)
の
価
(
ね
)
が分るんで?」
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「ほんによ、所帯持の可い姉さんを。分らない
旦
(
だん
)
じゃねえか。」
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
旦
常用漢字
中学
部首:⽇
5画
“旦”を含む語句
旦那
巴旦杏
旦那衆
旦夕
一旦
旦那様
明旦
旦暮
大旦那
月旦
元旦
巨旦
大旦那様
札旦那
阿旦葉
雪旦
旦那取
旦的
英吉利旦那
旦那等
...