トップ
>
料
>
しろ
ふりがな文庫
“
料
(
しろ
)” の例文
「金はねえが
料
(
しろ
)
がある」
懐中
(
ふところ
)
から
櫛
(
くし
)
を取り出した。「
先刻
(
さっき
)
下ろした鰻掻、歯先に掛かった黒髪から、こんな
鼈甲
(
べっこう
)
が現われたってやつさ」
隠亡堀
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
『お
解
(
わか
)
りになりしや、其時こそは此の
老婆
(
ばゞ
)
にも、秋にはなき梶の葉なれば、渡しの
料
(
しろ
)
は忘れ給ふな、世にも憎きほど羨ましき二郎ぬしよ』
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
我は唯だ世の人の多く語るところにして、我が爲めにもをかしとおもはるゝものなるからに、人々の
一粲
(
いつさん
)
を博する
料
(
しろ
)
にもとおもひし迄なり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
そもそも、物産や究理の学問は、儒書をひねくるのとちがって、模型を作ったり、究理実験をしたり、薬品の
料
(
しろ
)
だけでも並々ならぬ金がいる。
平賀源内捕物帳:萩寺の女
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
小鳥を刺してそれをその日その日の
生計
(
たつき
)
の
料
(
しろ
)
にしている鳥刺しが、獲物を入れるべき袋を腰にしていないということは、大いに
不埓千万
(
ふらちせんばん
)
なのです。
旗本退屈男:08 第八話 日光に現れた退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
▼ もっと見る
内侍所
(
ないしどころ
)
に雨や月影が洩って、冬ともなれば、
御衣
(
ぎょい
)
の
料
(
しろ
)
にすら事を欠くと、勿体なげに沙汰する下々の憂いも
真
(
まこと
)
であろう。
新書太閤記:02 第二分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
旧記によると、仏像や仏具を打砕いて、その
丹
(
に
)
がついたり、金銀の
箔
(
はく
)
がついたりした木を、路ばたにつみ重ねて、
薪
(
たきぎ
)
の
料
(
しろ
)
に売っていたと云う事である。
羅生門
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
我がその人の一人娘として生まれ出し頃には、父君も母君も、日毎に自ら耕したまひ、辛ふじて衣食の
料
(
しろ
)
を支へたまふほどの、貧しき御身になり下りゐたまへしなりとか。
葛のうら葉
(新字旧仮名)
/
清水紫琴
(著)
その頃、国原の水は、
水渋
(
そぶ
)
臭く、土濁りして、日のみ子さまのお喰しの
料
(
しろ
)
に叶いません。天の神
高天
(
たかま
)
の
大御祖
(
おおみおや
)
教え給えと祈ろうにも、国中は国低し。山々もまんだ天遠し。
死者の書
(新字新仮名)
/
折口信夫
(著)
それも毎日見ては段々に面白味が減じて、後には頭の痛む時などかへつて頭を痛める
料
(
しろ
)
になる。
病牀六尺
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
すべての者は、その豊かなる内より投げ入れ、この寡婦はその乏しき中より、すべての所有、すなわち己が生命の
料
(
しろ
)
をことごとく投げ入れたればなり。(一二の四三、四四)
イエス伝:マルコ伝による
(新字新仮名)
/
矢内原忠雄
(著)
自分の手による労働だけにたよって生活の
料
(
しろ
)
をえていた時のことであった。
森の生活――ウォールデン――:02 森の生活――ウォールデン――
(新字新仮名)
/
ヘンリー・デイビッド・ソロー
(著)
新井白石の
折焚柴
(
おりたくしば
)
を読ませても、藤田東湖の
常陸帯
(
ひたちおび
)
を読ませても、神尾にとっては一笑の
料
(
しろ
)
でしかあるに過ぎないけれど、夢酔道人の「夢酔独言」ばっかりは、こいつ話せる! いずれにしても
大菩薩峠:40 山科の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
パンの
料
(
しろ
)
にかえながらいつまでもこの
上海
(
シャンハイ
)
に
頑張
(
がんば
)
っている決心ですぞ
今昔ばなし抱合兵団:――金博士シリーズ・4――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
茶の煙
幽
(
かす
)
かなれども
現身
(
うつしみ
)
の
朝餐
(
あさげ
)
の
料
(
しろ
)
に立てし茶の煙
雀の卵
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
されど君は君自らの生活の
料
(
しろ
)
を得給うゆえに
遥かなる憧憬
(新字新仮名)
/
西村陽吉
(著)
わが嫁入の
衣裳
(
いしょう
)
の
料
(
しろ
)
を造らんとにや。
銀座の朝
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
混食の
料
(
しろ
)
とするてふ
忝
(
かたじけな
)
さよ。
生活のうるほひ
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
うがひの
料
(
しろ
)
の
水薬
(
すゐやく
)
の
一握の砂
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
舊記によると、佛像や佛具を
打砕
(
うちくだ
)
いて、その
丹
(
に
)
がついたり、金銀の
箔
(
はく
)
がついたりした木を、路ばたにつみ重ねて、
薪
(
たきぎ
)
の
料
(
しろ
)
に賣つてゐたと云ふ事である。
羅生門
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
そは他年わが拿破里の遭遇の悉く夢ならぬを證せん
料
(
しろ
)
にもとてなり。嗚呼、われ拿破里を見たり、拿破里の市を
彷徨
(
はうくわう
)
せり。わが得しところそも
幾何
(
いくばく
)
ぞ、わが失ひしところはたそも幾何ぞ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
光厳
(
こうごん
)
、
光明
(
こうみょう
)
、
崇光
(
すこう
)
の三上皇も、
御幸
(
みゆき
)
していらせられたので、一山には、守護の武士たちや、
公卿
(
くげ
)
たちも、
夥
(
おびただ
)
しい数にのぼり、賊軍の襲来に備える兵馬兵糧の
料
(
しろ
)
はもとよりのこと、永い年月のうちには
宮本武蔵:08 円明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
あるは聞く、
化粧
(
けはひ
)
の
料
(
しろ
)
は
毒草
(
どくさう
)
の花よりしぼり
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
されどそは充分なる生活の
料
(
しろ
)
を購い難し
遥かなる憧憬
(新字新仮名)
/
西村陽吉
(著)
觀棚
(
さじき
)
の
料
(
しろ
)
は甚だ
廉
(
やす
)
く晝夜とも空席を留めぬを例とす。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
昼餐
(
ひるげ
)
の
料
(
しろ
)
やいただかう。
第二海豹と雲
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
昼餐
(
ひるげ
)
の
料
(
しろ
)
やいただかう。
第二海豹と雲
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
“料”の意味
《名詞》
(りょう) (古、または接辞)代金。代価。
(りょう) (古、または接辞)用にあてるもの。使用に供する材料。
(りょう) (古)物事を判断する根拠。理由。
(りょう) (古)目的。ため。
(出典:Wiktionary)
料
常用漢字
小4
部首:⽃
10画
“料”を含む語句
料理
材料
料理屋
料理人
料理店
料理番
肥料
飼料
料亭
香料
燃料
無料
食料
御料理
御料
塗料
顔料
料簡方
西洋料理店
西洋料理
...