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左迄
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さまで
ふりがな文庫
“
左迄
(
さまで
)” の例文
、
左迄
(
さまで
)
恐るゝにも足らぬぢやないか、
況
(
ま
)
して労働者などグヅ/\言ふなら、構まはずに棄てて置け、直ぐ食へなくなつて、
先方
(
むかう
)
から降参して来をらう
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
吾等
(
われら
)
の
前
(
まへ
)
に
立
(
た
)
つて、
武村兵曹
(
たけむらへいそう
)
と
私
(
わたくし
)
との
顏
(
かほ
)
を
眺
(
なが
)
めたが、
左迄
(
さまで
)
驚
(
おどろ
)
く
色
(
いろ
)
がない、
目禮
(
もくれい
)
をもつて
傍
(
かたはら
)
の
倚子
(
ゐす
)
に
腰
(
こし
)
打
(
う
)
ち
掛
(
か
)
け、
鼻髯
(
びぜん
)
を
捻
(
ひね
)
つて
靜
(
しづ
)
かに
此方
(
こなた
)
に
向直
(
むきなを
)
つた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
妾と馬とは殆ど世界を通じて殉死の先駆者であるが、これに次いでは妻であった。しかも古代には老人を冷遇する習俗が濃く、殺老は
左迄
(
さまで
)
に珍らしい事ではなかった。
本朝変態葬礼史
(新字新仮名)
/
中山太郎
(著)
彼
(
かれ
)
は
冷
(
つめ
)
たい
火鉢
(
ひばち
)
の
灰
(
はひ
)
の
中
(
なか
)
に
細
(
ほそ
)
い
線香
(
せんかう
)
を
燻
(
くゆ
)
らして、
教
(
をし
)
へられた
通
(
とほ
)
り
坐蒲團
(
ざぶとん
)
の
上
(
うへ
)
に
半跏
(
はんか
)
を
組
(
く
)
んだ。
晝
(
ひる
)
のうちは
左迄
(
さまで
)
とは
思
(
おも
)
はなかつた
室
(
へや
)
が、
日
(
ひ
)
が
落
(
お
)
ちてから
急
(
きふ
)
に
寒
(
さむ
)
くなつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
第一は云う迄もなく伝説中の奇蹟と同じ意味に於ける奇蹟が、信仰に
依
(
よ
)
らずして科学的実験に依って行われたと云う事である。然し之れは
左迄
(
さまで
)
に驚く
可
(
べ
)
き現象ではない。
女人訓戒
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
▼ もっと見る
僕等の興味は
左迄
(
さまで
)
惹きそうにもないが、多少面白いと思うのは
愛書癖
(新字新仮名)
/
辰野隆
(著)
近世
(
きんせい
)
では、
犬
(
いぬ
)
の
使命
(
しめい
)
といふ
事
(
こと
)
は
左迄
(
さまで
)
珍奇
(
ちんき
)
な
事
(
こと
)
ではないが、それと
之
(
これ
)
とは
餘程
(
よほど
)
塲合
(
ばあひ
)
も
異
(
ちが
)
つて
居
(
を
)
るので、
二名
(
にめい
)
の
水兵
(
すいへい
)
は
危
(
あや
)
ぶみ、
武村兵曹
(
たけむらへいそう
)
は
腕
(
うで
)
を
拱
(
こまぬ
)
いた
儘
(
まゝ
)
、
眤
(
じつ
)
と
稻妻
(
いなづま
)
の
面
(
おもて
)
を
眺
(
なが
)
めた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
一
(
ひと
)
たび見地を変れば新らしい名を発見するのは
左迄
(
さまで
)
困難でない。
高浜虚子著『鶏頭』序
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
折
(
をり
)
ふし
鵞鳥
(
がてう
)
のやうな
聲
(
こゑ
)
で
唱
(
うた
)
ひ
出
(
だ
)
す
歌
(
うた
)
の
調
(
しら
)
べは
左迄
(
さまで
)
妙手
(
じやうず
)
とも
思
(
おも
)
はれぬのに、
唱
(
うた
)
ふ
當人
(
たうにん
)
は
非常
(
ひじやう
)
の
得色
(
とくしよく
)
で、やがて
彈奏
(
だんそう
)
が
終
(
をは
)
ると
小鼻
(
こばな
)
を
蠢
(
うごめ
)
かし、
孔雀
(
くじやく
)
のやうに
裳
(
もすそ
)
を
飜
(
ひるが
)
へして
席
(
せき
)
に
歸
(
かへ
)
つた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
左
常用漢字
小1
部首:⼯
5画
迄
漢検準1級
部首:⾡
7画
“左”で始まる語句
左
左様
左右
左手
左樣
左程
左舷
左袒
左褄
左側