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北方
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ほっぽう
北方の
海の
色は、
青うございました。あるとき、
岩の
上に、
女の
人魚があがって、あたりの
景色をながめながら
休んでいました。
うわさの
朝鮮征伐が、いよいよ事実となってあらわれた。
加藤清正、
小西行長、
毛利輝元らが、
朝鮮北方さして、進軍しているうちに冬となった。
達吉の
目の
中に、このとき、
北方の
憂鬱な
黒い
森の
景色がよみがえったのだ。そこは、
自分の
生まれた
村である。
北方の
海は、
銀色に
凍っていました。
長い
冬の
間、
太陽はめったにそこへは
顔を
見せなかったのです。なぜなら、
太陽は、
陰気なところは、
好かなかったからでありました。
北方の
荒野の
中に、
犬や
馬と
駆けています。そのものがやがて、
大軍を
率いて
押し
寄せてくるにちがいありません。あの
大きな
星の
光は、その
男の
運命を
現すものでございます。
こうして、いつということなしに、つばめは
北方へ
飛んでいけば、
人間は
自分たちを
保護してくれるものでこそあれ、けっして
害を
加えるものでないことを
知ったのであります。
この
北方の
島の
真夜中に、
白い
雪の
平野で、すばらしい
舞踏会がひらかれたのです。
こうした
奇怪な
話は、これまでに、二
度めであります。この
鉄道線路は、
西南から
走って、この
野原の
中でひとうねりして、それからまっすぐに
北方へと
無限に
連なっているのでした。
私は、
去年の
夏の
日、
北方の
青い、
青い
森の
中を
飛んでいました。
天子さまは、
日ごろから
忠義の
家来でありましたから、そんなら
汝にその
不死の
薬を
取りにゆくことを
命ずるから、
汝は
東の
方の
海を
渡って、
絶海の
孤島にゆき、その
国の
北方にある
金峰仙に
登って