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其年
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そのとし
ふりがな文庫
“
其年
(
そのとし
)” の例文
それも縁なら是非なしと愛に
暗
(
くら
)
んで男の性質も
見
(
み
)
分
(
わけ
)
ぬ長者のえせ
粋
(
すい
)
三国一の
狼婿
(
おおかみむこ
)
、取って
安堵
(
あんど
)
したと知らぬが仏様に
其年
(
そのとし
)
なられし跡は
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
其年
(
そのとし
)
の
京都
(
きやうと
)
の
冬
(
ふゆ
)
は、
音
(
おと
)
を
立
(
た
)
てずに
肌
(
はだ
)
を
透
(
とほ
)
す
陰忍
(
いんにん
)
な
質
(
たち
)
のものであつた。
安井
(
やすゐ
)
は
此
(
この
)
惡性
(
あくしやう
)
の
寒氣
(
かんき
)
に
中
(
あ
)
てられて、
苛
(
ひど
)
いインフルエンザに
罹
(
かゝ
)
つた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
欺
(
あざむ
)
き
取
(
とり
)
仕合
(
しあはせ
)
よしと
微笑合
(
ほゝゑみあひ
)
是
(
これ
)
を
斯
(
かう
)
してあゝしてと
奢
(
おご
)
る事
而已
(
のみ
)
談合
(
かたらひ
)
けり
偖
(
さて
)
其年
(
そのとし
)
も
暮
(
くれ
)
明
(
あく
)
れば
享保
(
きやうほ
)
九年春も三月と
成
(
なり
)
しに
江戸中
(
えどぢう
)
大火
(
たいくわ
)
に付此白子屋も
諸侯方
(
しよこうがた
)
を
始
(
はじ
)
め
多分
(
たぶん
)
の
用
(
よう
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
五
月
(
ぐわつ
)
の
上旬
(
じやうじゆん
)
……とは
言
(
い
)
ふが、まだ
梅雨
(
つゆ
)
には
入
(
はひ
)
らない。けれども、ともすると
卯
(
う
)
の
花
(
はな
)
くだしと
称
(
とな
)
うる
長雨
(
ながあめ
)
の
降
(
ふ
)
る
頃
(
ころ
)
を、
分
(
わ
)
けて
其年
(
そのとし
)
は
陽気
(
やうき
)
が
不順
(
ふじゆん
)
で、
毎日
(
まいにち
)
じめ/\と
雨
(
あめ
)
が
続
(
つゞ
)
いた。
銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
梟娘の死——その奇怪な噂がまだ消えやらない
其年
(
そのとし
)
の八月
朔日
(
ついたち
)
、
巳
(
み
)
の
刻
(
こく
)
頃
(
ごろ
)
(午前十時)から近年
稀
(
まれ
)
なる暴風雨がこの城下へ
襲
(
おそ
)
つて来て、城内にも城外にもおびたゞしい損害をあたへた。
梟娘の話
(新字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
▼ もっと見る
(冬は日南の方を
周
(
めぐる
)
ゆゑ北国はます/\寒し、家の内といへども北は寒く南はあたゝかなると同じ道理也)我国
初雪
(
はつゆき
)
を
視
(
み
)
る事
遅
(
おそき
)
と
速
(
はやき
)
とは、
其年
(
そのとし
)
の
気運
(
きうん
)
寒暖
(
かんだん
)
につれて
均
(
ひとし
)
からずといへども
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
其年
(
そのとし
)
の師走には親子が身二つを包むものも無く、ましてや雨露をしのがん軒もなく成りぬ、されども父の有けるほどは、頼む大樹のかげと仰ぎて、よしや木ちんの宿に蒲団はうすくとも
琴の音
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
時
(
とき
)
に、
長野泊
(
ながのどま
)
りの
其
(
そ
)
の
翌日
(
よくじつ
)
、
上野
(
うへの
)
へついて、
連
(
つれ
)
とは
本郷
(
ほんがう
)
で
分
(
わか
)
れて、
私
(
わたし
)
は
牛込
(
うしごめ
)
の
先生
(
せんせい
)
の
玄關
(
げんくわん
)
に
歸
(
かへ
)
つた。
其年
(
そのとし
)
父
(
ちゝ
)
をなくした
爲
(
た
)
めに、
多日
(
しばらく
)
、
横寺町
(
よこでらまち
)
の
玄關
(
げんくわん
)
を
離
(
はな
)
れて
居
(
ゐ
)
たのであつた。
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
其年
(
そのとし
)
の秋、平岡は三千代と結婚した。さうして其
間
(
あひだ
)
に立つたものは代助であつた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
其
漢検準1級
部首:⼋
8画
年
常用漢字
小1
部首:⼲
6画
“其年”で始まる語句
其年齡