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陰忍
読み方 | 割合 |
いんにん | 60.0% |
しんねり | 20.0% |
ひねくね | 20.0% |
其年の
京都の
冬は、
音を
立てずに
肌を
透す
陰忍な
質のものであつた。
安井は
此惡性の
寒氣に
中てられて、
苛いインフルエンザに
罹つた。
彼は散々に
飜弄せられけるを、劣らじと
罵りて、前後四時間ばかりその座を起ちも
遣らで
壮に言争ひしが、病者に等き青二才と
侮りし貫一の、
陰忍強く立向ひて屈する
気色あらざるより
遊「なかなか逐返らんのだよ。
陰忍した皮肉な奴でね、
那奴に
捉つたら
耐らん」