其女そのをんな)” の例文
まちには、病院びやうゐん新院長しんゐんちやういての種々いろ/\うはさてられてゐた。下女げぢよ醜婦しうふ會計くわいけい喧嘩けんくわをしたとか、會計くわいけい其女そのをんなまへひざつて謝罪しやざいしたとか、と。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
B それで其女そのをんなはね。わたしの一しんさゝげるひとはあなたよりほかにはないとかなんとかつてね。是非ぜひこのあはれなるもだえのすくつてくださいとかなんとかいたものだ。
ハガキ運動 (旧字旧仮名) / 堺利彦(著)
トタンに、背後うしろからわたし身體からだ横切よこぎつたのはれいのもので、其女そのをんなあしまへ𢌞まはつて、さきにえた。啊呀あなやといふうち引摺込ひきずりこまれさうになつたので、はツとするとまへたふれた。
怪談女の輪 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
ひとともにわからぬところなにゆゑかさぐりたく、なんともして其女そのをんな一目ひとめたし、いなたしではてくれん、かぶもの滅金めつきをも、秘佛ひぶつとなへて御戸帳みとちやうおくぶかにしんさするならひ
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
其女そのをんなさいはたらき、勉強べんきやう出来できすぐれて悧巧りこうたちであつたが、或時あるとき脊負揚しよいあげのなかゝら脱落ぬけおちたをとこふみで、其保護者そのほごしや親類しんるゐ細君さいくんかんづかれ、一学校がくかうめられて、うち禁足きんそくされてゐたが
背負揚 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
B ぼく自分じぶん隨分ずゐぶんよく葉書はがきくから、ひと葉書はがきくのにも注意ちういしてる。其女そのをんなはね……
ハガキ運動 (旧字旧仮名) / 堺利彦(著)
其男そのをとこ其女そのをんなとは、それより以前いぜんどんな關係くわんけいつたんかい。
ハガキ運動 (旧字旧仮名) / 堺利彦(著)