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二本
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ふたもと
ふりがな文庫
“
二本
(
ふたもと
)” の例文
眼をあげよ、今、くわつと明りし
二本
(
ふたもと
)
の楠の梢を、サンシユユの黄なる花の光を、枯草の色を、淡青きヒヤシンスの芽のにほひを。
春の暗示
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
初は「麹町
二本
(
ふたもと
)
傳次
方江
(
かたへ
)
同居」と云ふことになり、後「傳次不勝手に付金澤丹後方江
又候
(
またぞろ
)
同居」と云ふことになつた。
寿阿弥の手紙
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
その女のつれが、摘んで、渡すのを、自分の見つけたのと
二本
(
ふたもと
)
三本
(
みもと
)
、嬉しそうに手にした時……いや、まだ、その、
一本
(
ひともと
)
、二本、三本を
算
(
かぞ
)
えない時であった。
ピストルの使い方:――(前題――楊弓)
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
池
(
いけ
)
に
咲
(
さ
)
く
菖蒲
(
あやめ
)
かきつばたの
鏡
(
かゞみ
)
に
映
(
うつ
)
る
花
(
はな
)
二本
(
ふたもと
)
ゆかりの
色
(
いろ
)
の
薄
(
うす
)
むらさきか
濃
(
こ
)
むらさきならぬ
白元結
(
しろもとゆひ
)
きつて
放
(
はな
)
せし
文金
(
ぶんきん
)
の
高髷
(
たかまげ
)
も
好
(
この
)
みは
同
(
おな
)
じ
丈長
(
たけなが
)
の
櫻
(
さくら
)
もやう
淡泊
(
あつさり
)
として
色
(
いろ
)
を
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
其の後船もとめて
難波
(
なには
)
の方に
遁
(
のが
)
れしかど、御
消息
(
せうそこ
)
しらまほしく、
二三六
ここの
御
(
み
)
仏にたのみを懸けつるに、
二三七
二本
(
ふたもと
)
の杉のしるしありて、
二三八
喜
(
うれ
)
しき瀬にながれあふことは
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
▼ もっと見る
石の巻の町に入るすぐ手前の畑に今でも「蛇田」といふ名所がある。「……五十八年の夏
五月
(
さつき
)
、
荒陵
(
あらはか
)
の
松林
(
まつばやし
)
の南の道にあたりて、忽に
二本
(
ふたもと
)
の
櫪木
(
くぬぎ
)
生ひ、路をはさみて末合ひたりき」
大へび小へび
(新字旧仮名)
/
片山広子
(著)
愉園
(
ゆゑん
)
に
入
(
はひ
)
つて蒸す様な
眩
(
まぶ
)
しい𤍠帯花卉の鉢植の間の
卓
(
たく
)
に
椅
(
よ
)
り、
二本
(
ふたもと
)
のライチ
樹
(
じゆ
)
の蔭の籐椅子を占領して居る支那婦人の一団を眺めながら、
珈琲
(
カフエエ
)
を取つて案内者某君の
香港
(
ホンコン
)
談を聞いた。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
「
二本
(
ふたもと
)
とお書きになるのでは、もう一度お逢いになりたいと思う方があるのですね」
源氏物語:55 手習
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
二本
(
ふたもと
)
の桂の立木ありて、その根よりおのづから清水を噴き、末は修禪寺にながれて入れば、川の名を桂とよび、またその樹を女夫の桂と昔よりよび傳へてをりますると、お答へ申上げましたれば
修禅寺物語
(旧字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
名も無き小川のほとりなる農家の背戸の方に
一本
(
ひともと
)
二本
(
ふたもと
)
一重なるが咲ける、其蔭に洗はれたる鍋釜の、うつぶせにして日に干されたるなんど、長閑なる春のさま、この花のあたりより溢れ出づる心地す。
花のいろ/\
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
二本
(
ふたもと
)
の梅に遅速を愛すかな
俳人蕪村
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
冠
(
かぶり
)
に
立
(
た
)
てる
二本
(
ふたもと
)
の
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
花
(
はな
)
の、
然
(
そ
)
うして、
二本
(
ふたもと
)
ばかり
抽
(
ぬ
)
かれたあとを、
男
(
をとこ
)
は
籠
(
かご
)
のまゝ、
撫子
(
なでしこ
)
も、
百合
(
ゆり
)
も
胸
(
むね
)
に
滿
(
み
)
つるばかり
預
(
あづ
)
けられた。
艶書
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
二本
(
ふたもと
)
の桂の立木ありて、その根よりおのずから清水を噴き、末は修禅寺にながれて入れば、川の名を桂とよび、またその樹を
女夫
(
めおと
)
の桂と昔よりよび伝えておりますると、お答え申し上げましたれば
修禅寺物語
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
はかなくて世にふる川のうき瀬には訪ねも行かじ
二本
(
ふたもと
)
の
杉
(
すぎ
)
源氏物語:55 手習
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
薄暮
(
くれがた
)
の
河岸
(
かし
)
のあかしや、
二本
(
ふたもと
)
の
海岸
(
かし
)
のあかしや
東京景物詩及其他
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
二本
(
ふたもと
)
の梅に遅速を愛すかな
俳人蕪村
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
車で見た
合歓
(
ねむ
)
の花は、あたかもこの庭の、黒塀の外になって、用水はその下を、門前の石橋続きに折曲って流るるので、惜いかな、庭はただ
二本
(
ふたもと
)
三本
(
みもと
)
を植棄てた、長方形の空地に過ぎぬが
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
散策子は
踵
(
くびす
)
を
廻
(
めぐ
)
らして、それから、きりきりはたり、きりきりはたりと、
鶏
(
にわとり
)
が
羽
(
は
)
うつような
梭
(
おさ
)
の
音
(
おと
)
を
慕
(
した
)
う如く、向う側の垣根に添うて、
二本
(
ふたもと
)
の桃の下を通って、三軒の
田舎屋
(
いなかや
)
の前を過ぎる
間
(
あいだ
)
に、十八
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
……二人は
邑知潟
(
おうちがた
)
の
汀
(
みぎわ
)
に、
二本
(
ふたもと
)
のうつくしい
姉妹
(
きょうだい
)
であったんです。
河伯令嬢
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“二本”の意味
《名詞》
長いものが二つあること。
短長の二本の刀。また、それを携帯する武士。
(出典:Wiktionary)
二
常用漢字
小1
部首:⼆
2画
本
常用漢字
小1
部首:⽊
5画
“二本”で始まる語句
二本差
二本榎
二本松
二本柳
二本棒
二本芽
二本指
二本継
二本三本
二本榎高野山