中央ちゅうおう)” の例文
ただいつまでも試合場しあいじょう中央ちゅうおうが大きな空虚くうきょになりッぱなしとなって、人ばかり右往左往うおうさおうしているので、さかんにガヤガヤもめている。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
二、三にちまえの新聞しんぶんにあったが、まち中央ちゅうおうへビルディングができるので、ふかくほりさげていると、動物どうぶつほねてきた。
アパートで聞いた話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
わたしたちはフランスの中央ちゅうおうの一部、たとえばローヴェルニュ、ル・ヴレー、ル・リヴァレー、ル・ケルシー、ル・ルーエルグ、レ・セヴェンネ
そして新吉の手がけるほどぐいと引き立て、引きずるようにして中央ちゅうおうまくのかげへれて行ってしまいました。
曲馬団の「トッテンカン」 (新字新仮名) / 下村千秋(著)
わたくしはうれしくもあれば、また意外いがいでもあり、わるるままにいそいで建物たてもの内部なかはいってますと、中央ちゅうおう正面しょうめん白木しらきつくえうえにははたして日頃ひごろ信仰しんこう目標まとである
中央ちゅうおう区の、とあるさびしい屋敷町を、さっきの、ふしぎな警官が、テクテクと、歩いていました。やっぱり、まるい大きな、ふろしきづつみを、こわきにかかえているのです。
怪奇四十面相 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
しかし中央ちゅうおうまくの前に立っている団長だんちょうはもちろん、ファットマンの周囲しゅういに立っている四、五人の道具方も、それが新吉であることはゆめにも知りませんでした。
曲馬団の「トッテンカン」 (新字新仮名) / 下村千秋(著)
それをながめた竹童ちくどうが、試合場しあいじょう中央ちゅうおうで飛びあがるように手をふると、あなたにいた木隠こがくれたつみ加賀見かがみ山県やまがたの四人、矢来やらい木戸口きどぐちから一さんにそこへかけだしてきて
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
南洋産なんようさん緑色みどりいろなが植物しょくぶつが、おおきなはちえられて、すみのほうと、中央ちゅうおういてありました。
世の中へ出る子供たち (新字新仮名) / 小川未明(著)
浜松城の隠密組菊池半助がいつのまにか広前の中央ちゅうおうにすッくと立っているのが見える。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして、一ぽんせいたか常磐木ときわぎ中央ちゅうおうてかけて、それには、金紙きんがみや、銀紙ぎんがみむすびつけてあり、また、いろいろのあかや、むらさきのおもちゃや、めずらしい果物くだものなどがぶらさがっていました。
酔っぱらい星 (新字新仮名) / 小川未明(著)
鉛色なまりいろをした、ふゆあさでした。往来おうらいには、まだあまり人通ひとどおりがなかったのです。ひろみち中央ちゅうおう電車でんしゃだけが、うしおしよせるようなうなりごえをたて、うすぐらいうちから往復おうふくしていました。
波荒くとも (新字新仮名) / 小川未明(著)
この中央ちゅうおうに、一ぽんたかまつがありました。
町はずれの空き地 (新字新仮名) / 小川未明(著)
羅宇屋ラオや──キセルの中央ちゅうおうたけくだをなおす商売しょうばいひと
幼き日 (新字新仮名) / 小川未明(著)