通例つうれい)” の例文
打製石斧 打製石斧だせいせきふ通例つうれいながさ三寸計りにして、其形状そのけいぜうは長方形、橢圓形、分銅形等なり。は一端に在る事有り、兩端れうたんに在る事有り。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
告げ人というものにたいしてのあしらいかたには、通例つうれい習慣しゅうかんがある。お政はそれらのことにも気がつかずに、たすきを手にして立ったまま話を聞いてる。
告げ人 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
私は出所不明しゅっしょふめいの突然の衝動に駆られて、静座して筆記の準備をやる。それが連続的に現れる場合には、私は通例つうれい早起して、毎日の最初の時間をそれに宛てる。
肉体にくたい通例つうれい附近ふきん森蔭もりかげ神社やしろ床下ゆかしたなどにかくき、ただいたたましいのみを遠方えんぽうすものでござる。
しかし僕の実験は、放送が終った午前十時から夜明よあけ頃にかけてやるのが通例つうれいでした。其の時間中は短波長通信には殊に好都合の成績が得られるからこんな変な時を選んだのです。
壊れたバリコン (新字新仮名) / 海野十三(著)
おごつた、じまの郡内ぐんないである。通例つうれいわたしたちがもちゐるのは、四角しかくうすくて、ちよぼりとしてて、こしせるとその重量おもみで、すこあぶんで、ひざでぺたんとるのだが、そんなのではない。
火の用心の事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
暖国の雪一尺以下ならば山川村里さんせんそんり立地たちどころ銀世界ぎんせかいをなし、雪の飄々へう/\翩々へん/\たるをて花にたとへ玉にくらべ、勝望美景しようばうびけいあいし、酒食しゆしよく音律おんりつたのしみへ、うつことばにつらねて称翫しようくわんするは和漢わかん古今の通例つうれいなれども
是等諸種の摸樣は通例つうれい彼此ひがあいこんじて施され居るなり。彩色には總塗そうぬり、畫紋有り、兩種を合算するも其數甚少し。色は何れも赤なれど其内に四五種の別有り。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
そなたもへび脱殻ぬけがら——丁度ちょうどあれにうすうすかわが、竜神りゅうじんからだからけてちるのじゃ。竜神りゅうじん通例つうれいしッとりした沼地ぬまちのようなところでそのかわぎすてる……。
頭部あたまほうにもモー一ぽんえますが、それは通例つうれいまえのよりもよほどほそいようで……。
石鏃 石鏃せきぞく通例つうれい長さ六七分にして其形状一定せざれど、何れも一端するどとがり、左右常に均整きんせいなり。此種の石器夥多あまたの中には石質美麗せきしつびれい製作緻密せいさくちみつ、實用に供するは惜ししと思はるる物無きに非ず。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)