逃去にげさ)” の例文
さてある日用ありて二里ばかりの所へゆきたる留守るす隣家りんかの者あやまちて火をいだしたちまちのきにうつりければ、弥左ヱ門がつま二人ふたり小児こどもをつれて逃去にげさり、いのち一ツをたすかりたるのみ
チッバルトは其儘そのまゝたん逃去にげさりましたが、やがてまたってかへすを、いま復讐ふくしうねん滿ちたるロミオがるよりも、電光でんくわうごとってかゝり、引分ひきわけまするひまさへもござらぬうちに
はじめあひだ矢張やはり昨日きのふおなじく、數百頭すうひやくとう猛獸まうじうたいをなして、鐵車てつしや前後ぜんごしたがつて追撃ついげきしてたが、其中そのうちには疲勞つかれのために逃去にげさつたのもあらう、また吾等われらえず發射はつしやする彈丸だんぐわんのために
お屋敷に対しては忠義を尽したい心得、拙者がお屋敷を逃去にげさる時に……手にりました一封の密書、それを御覧に入れますから、少々お控えを願います、決して逃隠れは致しません
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
氣も付ずあとくらまして逃去にげさりけり其ひまに船は向うへ着しかば白妙は急ぎ船より上りて柴屋寺へ馳來り安五郎にあひ今何者か追來たり斯々なりと物語り何分此所は危ふしと云にぞ安五郎も打驚き然らば早々落延おちのびんと白妙の手を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
犬は逸散いつさん逃去にげさりぬ。
妖怪年代記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
さてある日用ありて二里ばかりの所へゆきたる留守るす隣家りんかの者あやまちて火をいだしたちまちのきにうつりければ、弥左ヱ門がつま二人ふたり小児こどもをつれて逃去にげさり、いのち一ツをたすかりたるのみ
チッバルトは突殺つきころされ、たふるゝ途端とたんひるがへし、ロミオは逃去にげさってござりまする。
丁度ちやうど此時このとき一度いちど逃去にげさつたる猛獸まうじうは、ふたゝ其處此處そここゝ森林もりからあらはれてたが、つる/\と空中くうちうに、のぼつて吾等われら姿すがたて、一種いつしゆ異樣ゐやう咆哮ほうかうした。つひに、吾等われら五人ごにん安全あんぜんに、輕氣球けいきゝゆうたつした。
北高和尚はすこしもおそるゝいろなく口に咒文じゆもんとなへ大声たいせい一喝いつかつし、鉄如意てつによいあげて飛つく大猫のかしらをうち玉ひしに、かしらややぶれけん血ほどはしりてころもをけがし、妖怪えうくわい立地たちどころ逃去にげさりければ
北高和尚はすこしもおそるゝいろなく口に咒文じゆもんとなへ大声たいせい一喝いつかつし、鉄如意てつによいあげて飛つく大猫のかしらをうち玉ひしに、かしらややぶれけん血ほどはしりてころもをけがし、妖怪えうくわい立地たちどころ逃去にげさりければ
やがて娘の母かへり来りおはたやに娘のをらぬを見ていぶかり、しきりにその名をよびければ、かの木小屋にきゝつけて遽驚あはておどろき男は逃去にげさり、娘はこころ顛倒てんだうしてけがしたるも打忘うちわすれおはたやにかけ入り