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軽々
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かろがろ
ふりがな文庫
“
軽々
(
かろがろ
)” の例文
旧字:
輕々
茅萱
(
ちがや
)
の音や狐の声に耳を
側
(
そば
)
たてるのは愚かなこと,すこしでも人が踏んだような痕の見える草の間などをば
軽々
(
かろがろ
)
しく
歩行
(
ある
)
かない。
武蔵野
(新字新仮名)
/
山田美妙
(著)
うかれ男 (故更に厳粛の貌を装ひ)や、それこそは邪法の内秘、
吉利支丹
(
きりしたん
)
宗門の
真言
(
しんごん
)
、
軽々
(
かろがろ
)
しうは教へられぬ。したが白萩よく聞きや。
南蛮寺門前
(新字旧仮名)
/
木下杢太郎
(著)
駿河台の老婦人は、あわれ玉の
輿
(
こし
)
に乗らせたまうべき御身分なるに、
腕車
(
くるま
)
に一人
乗
(
のり
)
の
軽々
(
かろがろ
)
しさ、これを
節倹
(
しまつ
)
ゆえと思うは非なり。
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「どこかに大きな間違いがあるのだ。僕等の頭が揃いも揃って、少し変になっているのかも知れない。
軽々
(
かろがろ
)
しく騒ぎ立てることを慎まなければいけない」
恐怖王
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
須永先生は短い口髯を
指尖
(
ゆびさき
)
でもみながら静かに
傾聴
(
けいちょう
)
されましたが、私の言葉が終ると、低い声で
軽々
(
かろがろ
)
と笑って
三角形の恐怖
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
▼ もっと見る
あなたの重責……また
抱
(
かか
)
えておられる沢山な家従郎党たちのかなしみやら運命の
岐
(
わか
)
れをお考えになられたら、決して、この一歩は、
軽々
(
かろがろ
)
とここからは出られぬはずじゃ
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ああ天よ地よ、すべて
亡
(
ほろ
)
びよ。人と人とは
永久
(
とこしえ
)
に情の世界に相見ん。君よ、必ず
永久
(
とこしえ
)
の別れを
軽々
(
かろがろ
)
しく口にも筆にも
上
(
のぼ
)
したまいそ。これ実にわれの耐うるところにあらず。
わかれ
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
電信柱
(
でんしんばしら
)
は、
軽々
(
かろがろ
)
と
妙
(
みょう
)
な
男
(
おとこ
)
を
抱
(
だ
)
き
上
(
あ
)
げて、ひょいとかわら
屋根
(
やね
)
の
上
(
うえ
)
に
下
(
お
)
ろしました。
妙
(
みょう
)
な
男
(
おとこ
)
は、ああなんともいえぬいい
景色
(
けしき
)
だと
喜
(
よろこ
)
んで、
屋根
(
やね
)
を
伝
(
つた
)
って
話
(
はな
)
しながら
歩
(
ある
)
きました。
電信柱と妙な男
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
鎧
(
よろい
)
の胴に立て懸けたるわが盾を
軽々
(
かろがろ
)
と片手に
提
(
さ
)
げて、女の前に置きたるランスロットはいう。
薤露行
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
丈夫
(
じょうぶ
)
づくりの
薄禿
(
うすっぱげ
)
の男ではあるが、その
余念
(
よねん
)
のない顔付はおだやかな波を
額
(
ひたい
)
に
湛
(
たた
)
えて、今は
充分
(
じゅうぶん
)
世故
(
せこ
)
に
長
(
た
)
けた身のもはや何事にも
軽々
(
かろがろ
)
しくは動かされぬというようなありさまを見せている。
太郎坊
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
しかし
夫
(
か
)
の名取に至っては、その
肯
(
あえ
)
て
軽々
(
かろがろ
)
しく仮借せざる所であるらしい。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
小川の家では折角下男に送らせようと言つて呉れたのを断つて、教へられた儘の線路伝ひ、手には
洋杖
(
ステツキ
)
の外に何も持たぬ背広
扮装
(
いでたち
)
の
軽々
(
かろがろ
)
しさ、画家の吉野は今しも唯一人好摩
停車場
(
ていしやぢやう
)
に
辿
(
たど
)
り着いた。
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
薫り佳き桃金嬢もて飾り付け、さて
軽々
(
かろがろ
)
と私を空に連れ去つた
ランボオ詩集≪学校時代の詩≫
(新字旧仮名)
/
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー
(著)
「出処進退というものは然う
軽々
(
かろがろ
)
しく
定
(
き
)
めるものじゃない」
負けない男
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
冬の
取
(
と
)
っ
付
(
つ
)
きである。
小春
(
こはる
)
と云えば名前を聞いてさえ
熟柿
(
じゅくし
)
のようないい心持になる。ことに
今年
(
ことし
)
はいつになく暖かなので
袷羽織
(
あわせばおり
)
に
綿入
(
わたいれ
)
一枚の
出
(
い
)
で
立
(
た
)
ちさえ
軽々
(
かろがろ
)
とした快い感じを添える。
趣味の遺伝
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
前
(
ぜん
)
から、貴女の
御憐愍
(
ごれんみん
)
を願おうと思っていたんですけれど、島山さんのと違って、貴女には
軽々
(
かろがろ
)
しくお目に
懸
(
かか
)
る事も出来ませんし、そうかと云って、
打棄
(
うっちゃ
)
って置けば、取返しのなりません一大事
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
信長の気もこよいは実に
軽々
(
かろがろ
)
と見うけられた。
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
浮子
(
うき
)
よりももつと
軽々
(
かろがろ
)
私は浪間に躍つてゐた
ランボオ詩集
(新字旧仮名)
/
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー
(著)
軽
常用漢字
小3
部首:⾞
12画
々
3画
“軽”で始まる語句
軽蔑
軽
軽業
軽佻
軽忽
軽侮
軽捷
軽舸
軽業師
軽率