聯想れんさう)” の例文
なぜなら、そのなかに使用つかはれた「もくろみ」といふ言葉が、彼等の間ではやがて直ちに『失敗』といふことを聯想れんさうさせるものであつたから。
新らしき祖先 (新字旧仮名) / 相馬泰三(著)
わたくしはしなくも、昨夜ゆふべローマからの滊車きしやなかんだ『小公子リツトルロー、トフオントルローイ』といふ小説せうせつちうの、あのあいらしい/\小主人公せうしゆじんこう聯想れんさうした。
で、滝田が来たといふと、直ぐ風呂敷包を聯想れんさうし、今度は何を持つて来て呉れたらうと、つい好奇心が動くやうになつた。
かれちひさな怪我人けがにんから聯想れんさうしてれも毎日まいにちにはねらつて與吉よきちうれした。かれ脚力きやくりよくおよかぎ歸途きといそいだ。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
ゴルキイの小説によく出てくる露西亞ロシア草原ステッペ聯想れんさうさせるやうな、荒涼くわうりやうとした原の中に工場と、工場附屬ふぞくの住宅と、貧しげな商家農家の百軒あまりがまばらに立ち並び
処女作の思い出 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
木蔭には野生の雛罌粟ひなげし其他そのたの草花がたけ高くさき乱れて、山鳩のむれが馬蹄の音にも驚かずにりて居る。フツクと云ふ家は何となく東京の王子の扇屋あふぎや聯想れんさうさせる田舎の料理屋レスタウランである。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
自分じぶん如何どういふものかガタ馬車ばしや喇叭らつぱきだ。回想くわいさう聯想れんさう面白おもしろい。
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
相手は町内でも人に立てられる三好屋の隱居、十とくまがひの被布ひふかなんか着て、雜俳ざつぱいに凝つて居ようといふ仁體じんていですが、話が不意だつたので、平次はツイ梅干を聯想れんさうせずには居られなかつたのです。
兩性りやうせいしか他人たにんりてひとつに婚姻こんいん事實じじつ聯想れんさうすることから彼等かれらこゝろ微妙びめう刺戟しげきされる。彼等かれらすべてはことごと異性いせいまたらんとしてる。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
茶人がその簡素な趣味生活の享楽を一盌ひとわんの茶とともに飽喫しようとするには、努めて壁と障子との一重ひとえ外に限りもなく拡がつてゐる大きな世間といふものを忘れて、すべて幻想と聯想れんさうとを
侘助椿 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
医学士大久保さかえ君が一昨年此処ここの病院で腸窒扶斯チブスで亡くなつたことや、此処ここで亡くなつた日本人の遺骨が数日ぜんペエル・ラセエズの墓の棚の上に置かれてあつたのを見たことやを聯想れんさうして
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
いづれも派手はでと濃厚とを極めた奇抜なおほ模様で我国の桃山式を聯想れんさうせしめる物ばかりである。それ等の図案のもとそれ等を応用した織物や刺繍が併せて陳列されて居るのは効果を鮮明にして居て好い。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)