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さいはひ
ふりがな文庫
“
福
(
さいはひ
)” の例文
イヱスの奥義は幼児の如くになることにあり。イヱスにありて
福
(
さいはひ
)
なるものは、
有
(
も
)
つところ多きものより、有つところ少なきものにあり。
実行的道徳
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
請
(
こ
)
ふ告げよ、汝等こゝにて
福
(
さいはひ
)
なる者よ、汝等はさらに高き處に到りてさらに多く見またはさらに多くの友を得るを望むや。 六四—六六
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
木葉
(
このは
)
も草花も猶地上にあり。されど當時織り成したる華紋は、吾少時の
福
(
さいはひ
)
と倶に、きのふの祭の樂と倶に、今や跡なくなりぬ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
朕
(
わ
)
が
一二二
けんぞくのなすところ、人の
福
(
さいはひ
)
を見ては
転
(
うつ
)
して
禍
(
わざはひ
)
とし、世の
治
(
をさま
)
るを見ては
乱
(
みだれ
)
を
発
(
おこ
)
さしむ。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
第一期では人間が現世で
福
(
さいはひ
)
を得ようと思ふ。少壮、健康、
友誼
(
いうぎ
)
、恋愛、名誉といふやうに数へて、一々その
錯迷
(
さくめい
)
を破つてゐる。恋なんぞも主に苦である。
福
(
さいはひ
)
は性欲の
根
(
ね
)
を断つに在る。
妄想
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
▼ もっと見る
花咲けども
春日
(
はるび
)
の
麗
(
うららか
)
なるを知らず、
楽来
(
たのしみきた
)
れども
打背
(
うちそむ
)
きて
歓
(
よろこ
)
ぶを知らず、道あれども
履
(
ふ
)
むを知らず、善あれども
与
(
くみ
)
するを知らず、
福
(
さいはひ
)
あれども招くを知らず、恵あれども
享
(
う
)
くるを知らず
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
俗
(
ぞく
)
の
欲
(
ほつ
)
する
所
(
ところ
)
は
因
(
よ
)
つて
之
(
これ
)
を
(二五)
予
(
あた
)
へ、
俗
(
ぞく
)
の
否
(
ひ
)
とする
所
(
ところ
)
は
因
(
よ
)
つて
之
(
これ
)
を
去
(
さ
)
る。
其
(
そ
)
の
政
(
まつりごと
)
を
爲
(
な
)
すや、
善
(
よ
)
く
禍
(
わざはひ
)
に
因
(
よ
)
つて
福
(
さいはひ
)
と
爲
(
な
)
し、
敗
(
やぶ
)
れを
轉
(
てん
)
じて
功
(
こう
)
と
爲
(
な
)
し、
(二六)
輕重
(
けいぢう
)
を
貴
(
たつと
)
び、
權衡
(
けんかう
)
を
愼
(
つつし
)
めり。
国訳史記列伝:02 管晏列伝第二
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
しかも、おん身はさきのほど、世の
福
(
さいはひ
)
を説き給ひぬ。
カンタタ
(旧字旧仮名)
/
ポール・クローデル
(著)
ベアトリーチェはたゞ
少時
(
しばし
)
我をかくあらしめし後、火の中にさへ人を
福
(
さいはひ
)
ならしむる
微笑
(
ほゝゑみ
)
をもて我を照らしていひけるは 一六—一八
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
われは敢て自家を以て否運の兒となさじ。神の
禍
(
わざはひ
)
を轉じて
福
(
さいはひ
)
となし給へる
迹
(
あと
)
は
掩
(
おほ
)
ふ可からざるものあればなり。初めわれ不測の禍のために母上を
喪
(
うしな
)
ひまゐらせき。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
この月の日課なる
馬太伝
(
マタイでん
)
の
中
(
うち
)
には神の王国に就きて重要なる教へ多くあり。
主
(
しゆ
)
のつとめは実に
栄
(
さかえ
)
あるものにして、之を守るものは、尤も
福
(
さいはひ
)
にして尤も
恩
(
めぐみ
)
あるものとす。
主のつとめ
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
ハルトマンは人間のあらゆる
福
(
さいはひ
)
を
錯迷
(
さくめい
)
として打破して行く間に、こんな意味の事を言つてゐた。大抵人の
福
(
さいはひ
)
と思つてゐる物に、酒の二日酔をさせるやうに
跡腹
(
あとばら
)
の
病
(
や
)
めないものは無い。
妄想
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
噫
(
あゝ
)
、われら、
正
(
まさ
)
しくも受く
可
(
べ
)
き
福
(
さいはひ
)
を取らずして
カンタタ
(旧字旧仮名)
/
ポール・クローデル
(著)
汝さとれるや否や、わがいへるはベアトリーチェのことなり、汝はこの山の
巓
(
いただき
)
に、
福
(
さいはひ
)
にしてほゝゑめる彼の姿をみるをえむ。 四六—四八
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
花はそちが手にありて美しくぞなるべき。彼の目には
福
(
さいはひ
)
の星ありといふ。我は編みかけたる環飾を、我唇におし當てたるまゝ、驚きて彼の方を見居たり。媼またいはく。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
頓着なきものは
福
(
さいはひ
)
なり、知識あるものも亦た福なり、然れども之は世界的に福なるものにして、真に福なるものならず。イヱスは敢て人間をして
悉
(
こと/″\
)
く
人生
(
ライフ
)
を観察せしむることを命ぜず。
実行的道徳
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
人間は此
福
(
さいはひ
)
を犠牲にして、
纔
(
わづ
)
かに世界の進化を
翼成
(
よくせい
)
してゐる。第二期では福を死後に求める。それには個人としての不滅を前提にしなくてはならない。ところが個人の意識は死と共に滅する。
妄想
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
汝は我のピッカルダなることを知らむ、これらの聖徒達とともに我こゝに置かれ、いとおそき球の中にて
福
(
さいはひ
)
を受く 四九—五一
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
おのれの
功徳
(
くどく
)
によりまたは
他人
(
ひと
)
の功徳により、かつてこの處をいでゝ
福
(
さいはひ
)
を享くるに至れるものありや、かれわが
言
(
ことば
)
の裏をさとり 四九—五一
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
皆答へて曰ひけるは、かく卑しき價をもていづれの日にかまた人の心をたらはすをえば、かく心のまゝに物言ふ汝は
福
(
さいはひ
)
なるかな 七九—八一
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
その外なほ多くの者の魂をこゝよりとりさり、彼等に
福
(
さいはひ
)
を與へたりき、汝しるべし、彼等より先には人の魂の救はれしことあらざるを —六三
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
我等
福
(
さいはひ
)
なる天使の許にいたれるに、彼喜ばしき聲にていふ。汝等こゝより入るべし、さきの
階
(
きざはし
)
よりははるかに易き一の階そこにあり。 三四—三六
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
われ
福
(
さいはひ
)
の岸に近づけるとき、汝我に注ぎ給へといふ聲聞えぬ、その麗はしさ
類
(
たぐひ
)
なければ思出づることだに能はず何ぞ
記
(
しる
)
すをうべけんや 九七—九九
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
伏して願はくは、終の
福
(
さいはひ
)
にむかひ
びるぜん祈祷
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
後世
(
ごせ
)
の
福
(
さいはひ
)
得べき身ぞ
忌々しき「死」の大君は
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
福
常用漢字
小3
部首:⽰
13画
“福”を含む語句
幸福
幸福者
祝福
福田
有福
大福餅
福助
福寿草
子福者
福々
福祉
福州
聖福寺
福渡戸
冥福
福岡
福禄寿
多福
福井
慶福
...