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昨夕
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ゆふべ
ふりがな文庫
“
昨夕
(
ゆふべ
)” の例文
長い手紙を巻き収めてゐると、与次郎が
傍
(
そば
)
へ
来
(
き
)
て、「やあ女の手紙だな」と云つた。
昨夕
(
ゆふべ
)
よりは冗談をいふ丈元気が
可
(
い
)
い。三四郎は
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
正太
(
しようた
)
はかけ
寄
(
よ
)
りて
袂
(
たもと
)
を
押
(
おさ
)
へ、
美登利
(
みどり
)
さん
昨夕
(
ゆふべ
)
は
御免
(
ごめん
)
よと
突然
(
だしぬけ
)
にあやまれば、
何
(
なに
)
もお
前
(
まへ
)
に
謝罪
(
わび
)
られる
事
(
こと
)
は
無
(
な
)
い。
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「外では遊んでて、家へ帰ると忙しい忙しいつて吹聴するのさ。
昨夕
(
ゆふべ
)
もママと喧嘩した話、したげようか」
双面神
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
せよと云に曲者は半四郎の
心中
(
しんちう
)
量
(
はか
)
られざれば有難しと口には云て食事をすれ
共
(
ども
)
一
向
(
かう
)
咽
(
のど
)
へは通らず
戰
(
ふる
)
へ
居
(
ゐ
)
る
中
(
うち
)
に半四郎も食事を
仕舞
(
しまひ
)
手
(
て
)
を
拍
(
たゝ
)
きて女を
呼
(
よび
)
昨夕
(
ゆふべ
)
からの
旅籠
(
はたご
)
酒
(
さけ
)
肴
(
さかな
)
の
代共
(
だいとも
)
勘定を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
私
(
わたくし
)
は
昨夕
(
ゆふべ
)
以來
(
いらい
)
のさま/″\の
不快
(
ふくわい
)
の
出來事
(
できごと
)
をば
洗
(
あら
)
ひ
去
(
さ
)
つた
樣
(
やう
)
に
忘
(
わす
)
れてしまつた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
▼ もっと見る
『それもな、滅多にそんな気を起したことはねえだな。潮来には、月に五度も六度も来るだけども、丸で忘れたやうになつてゐたゞな。それが、何うしてだか、
昨夕
(
ゆふべ
)
はひよつくり行く気になつた——』
船路
(新字旧仮名)
/
田山花袋
、
田山録弥
(著)
「なに、
昨夕
(
ゆふべ
)
は
行
(
い
)
つたんだ。
行
(
い
)
つたんだ。君が舞台の
上
(
うへ
)
に
出
(
で
)
て
来
(
き
)
て、美禰子さんと、遠くで
話
(
はなし
)
をしてゐたのも、ちやんと知つてゐる」
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
かしく
解
(
と
)
けではあられぬ
春
(
はる
)
の
氷
(
こほり
)
イヤ
僕
(
ぼく
)
こそが
結局
(
けつきよく
)
なり
妹
(
いも
)
といふもの
味
(
あぢ
)
しらねどあらば
斯
(
か
)
くまで
愛
(
あい
)
らしきか
笑顔
(
えがほ
)
ゆたかに
袖
(
そで
)
ひかへて
良
(
りやう
)
さん
昨夕
(
ゆふべ
)
は
嬉
(
うれ
)
しき
夢
(
ゆめ
)
を
見
(
み
)
たりお
前様
(
まへさま
)
が
学校
(
がくかう
)
を
闇桜
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
其時平岡は座敷の
真中
(
まんなか
)
に
引繰
(
ひつく
)
り
返
(
かへ
)
つて
寐
(
ね
)
てゐた。
昨夕
(
ゆふべ
)
どこかの
会
(
くわい
)
へ
出
(
で
)
て、飲み
過
(
す
)
ごした
結果
(
けつくわ
)
だと云つて、赤い
眼
(
め
)
をしきりに
摩
(
こす
)
つた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
願ひは何ぞ行きも帰りも首うなだれて
畦道
(
あぜみち
)
づたひ帰り来る美登利が姿、それと見て遠くより声をかけ、正太はかけ寄りて
袂
(
たもと
)
を押へ、美登利さん
昨夕
(
ゆふべ
)
は御免よと
突然
(
だしぬけ
)
にあやまれば
たけくらべ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
自分の
頭
(
あたま
)
が、その位のぼんやりさ加減であつたら、
昨夕
(
ゆふべ
)
の会談にも、もう少し感激して、都合のいゝ効果を収める事が出来たかも知れない。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
勉強が佐々木に
代
(
かは
)
つたから、昼寐をする説明にはならないが、与次郎が、
昨夕
(
ゆふべ
)
先生に例の話をした事丈は是で明瞭になつた。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「どうも
左様
(
さう
)
らしいですね。
色
(
いろ
)
が
何
(
なん
)
だか
可
(
よ
)
くないと思つた。平岡さんとは大違ひだ。あの人の体格は
好
(
い
)
いですね。
昨夕
(
ゆふべ
)
一所に
湯
(
ゆ
)
に入つて驚ろいた」
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
おれは少々憎らしかつたから、
昨夕
(
ゆふべ
)
は二返逢ひましたねと云つたら、えゝ停車場で——君はいつでもあの時分出掛けるのですか、遅いぢやないかと云ふ。
坊っちやん
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
“昨夕”の意味
《名詞》
昨日の夕方。
(出典:Wiktionary)
昨
常用漢字
小4
部首:⽇
9画
夕
常用漢字
小1
部首:⼣
3画
“昨”で始まる語句
昨夜
昨日
昨晩
昨
昨年
昨宵
昨今
昨日今日
昨夜来
昨霄