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拂
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はらひ
けれども
米屋の
拂を、
此三十日には
何うしたものだらうといふ、
苦しい
世帶話は、
未だ
甞て
一度も
彼等の
口には
上らなかつた。
金方の役所へ
廻し金方にて
拂を渡す事なり
今吉兵衞が差出たる
書付も役人が
改め
添書に右の通り
認め
調印して
渡ける此勘定部屋と
金方役所とは其間三町を
その
叔父は
十年ばかり
前、七十一で
故人になつたが、
尚ほその
以前……
米が
兩に
六升でさへ、
世の
中が
騷がしいと
言つた、
諸物價の
安い
時、
月末、
豆府屋の
拂が
七圓を
越した。
「わかつたよ、又角の酒屋の親爺に先月の
拂のことでも當て
擦られたんだらう」
又今更考へれば
旅行に
由りて、
無慘々々と
惜ら千
圓を
費ひ
棄てたのは
奈何にも
殘念。
酒店には
麥酒の
拂が三十二
圓も
滯る、
家賃とても
其通り、ダリユシカは
密に
古服やら、
書物などを
賣つてゐる。
「
拂はもう
皆濟んだのかい」と
宗助は
立ちながら
御米に
聞いた。
御米はまだ
薪屋が一
軒殘つてゐると
答へた。
憎まぬ者なし紋太夫が惡事
露顯の
節に
扶持高も住宅をも
召上られ大膳は門前
拂となり
據ころなく水戸を