“出拂”の読み方と例文
新字:出払
読み方割合
ではら100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今夜こんやほどは女房役にょうばうやくをせうわい。……(奧に向ひて)こりゃ、れかゐぬか!……みな出拂ではらうてしまうた。むゝ、自身じしんでパリスどのゝやしきて、明朝あす準備こゝろがまへをさせてう。
出拂ではらつた……うか。……餘程よつぽどあるかい。」
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
づる大黒傘だいこくがさうへゆきつもるといふもなきばかりすみやかに立歸たちかへりて出入でいり車宿くるまやど名殘なごりなく出拂ではらひて挽子ひきこ一人ひとりをりませねばおどくさまながらと女房にようばう口上こうじやうそのまゝのかへごとらばなにとせんおたくにおあんじはあるまじきに明早朝みやうさうてう御歸館ごきくわんとなされよなど親切しんせつめられるれど左樣さうもならず
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)