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対岸
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たいがん
ふりがな文庫
“
対岸
(
たいがん
)” の例文
旧字:
對岸
よほど
深
(
ふか
)
いものと
見
(
み
)
えまして、
湛
(
たた
)
えた
水
(
みず
)
は
藍
(
あい
)
を
流
(
なが
)
したように
蒼味
(
あおみ
)
を
帯
(
お
)
び、
水面
(
すいめん
)
には
対岸
(
たいがん
)
の
鬱蒼
(
うっそう
)
たる
森林
(
しんりん
)
の
影
(
かげ
)
が、くろぐろと
映
(
うつ
)
って
居
(
い
)
ました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
河面
(
かはづら
)
は
対岸
(
たいがん
)
の
空
(
そら
)
に
輝
(
かゞや
)
く
朝日
(
あさひ
)
ビールの
広告
(
くわうこく
)
の
灯
(
ひ
)
と、
東武電車
(
とうぶでんしや
)
の
鉄橋
(
てつけう
)
の
上
(
うへ
)
を
絶
(
た
)
えず
徃復
(
わうふく
)
する
電車
(
でんしや
)
の
燈影
(
ほかげ
)
に
照
(
てら
)
され、
貸
(
かし
)
ボートを
漕
(
こ
)
ぐ
若
(
わか
)
い
男女
(
だんぢよ
)
の
姿
(
すがた
)
のみならず
吾妻橋
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
平和な海面なら、綱を持って
対岸
(
たいがん
)
まで泳ぎつくことは、
至難
(
しなん
)
でない、だが
嵐
(
あらし
)
のあとの海は、まだ
獰悪
(
どうあく
)
である。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
そんな気持の動いているときに、
対岸
(
たいがん
)
の海ぞい道にバスが走っているのが見えたからたまらない。小さく小さくみえるバスは、まったく、あっというほどのまに走って林の中へ姿を消した。
二十四の瞳
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
降
(
お
)
りてみると燕作はもう
渓流
(
けいりゅう
)
の
岩
(
いわ
)
をとんで、ひらりと
対岸
(
たいがん
)
へあがっている。小文治が
河
(
かわ
)
の向こうへ
渡
(
わた
)
りついた時には、やはり同じ
距離
(
きょり
)
だけをさきへのばして、こんどはスタスタと
登
(
のぼ
)
りにかかった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
その結果、この汽船は、
対岸
(
たいがん
)
のバリ港へ入るのだと分った。
霊魂第十号の秘密
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
対岸
(
たいがん
)
の
造船所
(
ざうせんじよ
)
より聞こえくる
鉄
(
てつ
)
の
響
(
ひびき
)
は
遠
(
とほ
)
あらしのごとし
つゆじも
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
しかもその
神社
(
じんじゃ
)
の
所在地
(
しょざいち
)
は、あの
油壺
(
あぶらつぼ
)
の
対岸
(
たいがん
)
の
隠
(
かく
)
れ
家
(
が
)
の
跡
(
あと
)
とやら、この
上
(
うえ
)
ともしっかりやって
貰
(
もら
)
いますぞ……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
窓
(
まど
)
の
下
(
した
)
はすぐ
河
(
かは
)
の
流
(
ながれ
)
で
駒形橋
(
こまがたばし
)
の
橋影
(
はしかげ
)
と
対岸
(
たいがん
)
の
町
(
まち
)
の
灯
(
ひ
)
が
見
(
み
)
える。
吾妻橋
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
有半日本に
停
(
とどま
)
り、
淡路島
(
あわじしま
)
とその
対岸
(
たいがん
)
少年探偵長
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
只今
(
ただいま
)
私
(
わたくし
)
が
祀
(
まつ
)
られているあの
小桜神社
(
こざくらじんじゃ
)
の
所在地
(
しょざいち
)
——
少
(
すこ
)
し
地形
(
ちけい
)
は
異
(
ちが
)
いましたが、
大体
(
だいたい
)
あの
辺
(
あたり
)
だったのでございます。
私
(
わたくし
)
はそこで
対岸
(
たいがん
)
のお
城
(
しろ
)
に
最後
(
さいご
)
の
火
(
ひ
)
の
手
(
て
)
の
挙
(
あが
)
るのを
眺
(
なが
)
めたのでございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
“対岸”の意味
《名詞》
対 岸(たいがん)
向こう側の岸。
(出典:Wiktionary)
“対岸”の解説
対岸
(出典:Wikipedia)
対
常用漢字
小3
部首:⼨
7画
岸
常用漢字
小3
部首:⼭
8画
“対”で始まる語句
対
対手
対峙
対馬
対向
対蹠的
対蹠
対坐
対照
対句