トップ
>
守刀
>
まもりがたな
ふりがな文庫
“
守刀
(
まもりがたな
)” の例文
私
(
わたくし
)
が
自身
(
じしん
)
で
持参
(
じさん
)
したのはただ
母
(
はは
)
の
形見
(
かたみ
)
の
守刀
(
まもりがたな
)
だけで、いざ
出発
(
しゅっぱつ
)
と
決
(
きま
)
った
瞬間
(
しゅんかん
)
に、
今
(
いま
)
まで
住
(
す
)
んで
居
(
い
)
た
小屋
(
こや
)
も、
器具類
(
きぐるい
)
もすうっと
消
(
き
)
え
失
(
う
)
せ
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
うつくしき人はなかばのりいでたまいて、とある
蒔絵
(
まきえ
)
ものの手箱のなかより、
一口
(
ひとふり
)
の
守刀
(
まもりがたな
)
を取出しつつ
鞘
(
さや
)
ながら
引
(
ひき
)
そばめ、
雄々
(
おお
)
しき声にて
竜潭譚
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
どうかお慈悲を持ちまして如何なる者にでもお預け下され、成人いたしましたらば跡を弔わせて下さりませと、正宗の
守刀
(
まもりがたな
)
に黄金三百両を添えて出した。
聞書抄:第二盲目物語
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
瞳を凝らしてなおも窺えば、枕に近い小机に
樒
(
しきみ
)
が立ち、香を焚き、傍には
守刀
(
まもりがたな
)
さえ置いてあり、すこし離れて、これは真新しい早桶、紙で作った六
道銭形
(
どうせんがた
)
まで揃っている工合い。
釘抜藤吉捕物覚書:04 槍祭夏の夜話
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
粟田口國綱
(
あわだぐちくにつな
)
と云う名剣が此の金森家にございます。これはその
北條時政
(
ほうじょうときまさ
)
の
守刀
(
まもりがたな
)
で
鬼丸
(
おにまる
)
と申します名刀がございました、これと同作でございまする。かの國綱の刀の
紛失
(
ふんじつ
)
から末が
敵討
(
かたきうち
)
になりまする。
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
守刀
(
まもりがたな
)
を早速に取って袋のままに丁と打った。
怪異黒姫おろし
(新字新仮名)
/
江見水蔭
(著)
若
(
も
)
しもあの
懐剣
(
かいけん
)
が、
私
(
わたくし
)
の
墓
(
はか
)
に
収
(
おさ
)
めてあるものなら、どうぞこちらに
取寄
(
とりよ
)
せて
戴
(
いただ
)
きたい。
生前
(
せいぜん
)
と
同様
(
どうよう
)
あれを
守刀
(
まもりがたな
)
に
致
(
いた
)
し
度
(
と
)
うございます……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
うつくしき人はなかばのりいでたまひて、とある
蒔絵
(
まきえ
)
ものの手箱のなかより、
一口
(
ひとふり
)
の
守刀
(
まもりがたな
)
を
取出
(
とりだ
)
しつつ
鞘
(
さや
)
ながら
引
(
ひき
)
そばめ、
雄々
(
おお
)
しき声にて
竜潭譚
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
さてお
約束
(
やくそく
)
の
懺悔
(
ざんげ
)
でございますが、
私
(
わたくし
)
にとりて、
何
(
なに
)
より
身
(
み
)
にしみているのを
一
(
ひと
)
つお
話
(
はな
)
し
致
(
いた
)
しましょう。それは
私
(
わたくし
)
の
守刀
(
まもりがたな
)
の
物語
(
ものがたり
)
でございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
亀姫、振袖、
裲襠
(
うちがけ
)
、文金の
高髷
(
たかまげ
)
、扇子を手にす。また女童、うしろに
守刀
(
まもりがたな
)
を捧ぐ。あと
圧
(
おさ
)
えに舌長姥、古びて黄ばめる
練衣
(
ねりぎぬ
)
、
褪
(
あ
)
せたる
紅
(
あか
)
の
袴
(
はかま
)
にて従い
来
(
きた
)
る。
天守物語
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
コハこの
君
(
きみ
)
もみまかりしよとおもふいまはしさに、はや
取除
(
とりの
)
けなむと、胸なるその
守刀
(
まもりがたな
)
に手をかけて、つと引く、せつぱゆるみて、青き光
眼
(
まなこ
)
を
射
(
い
)
たるほどこそあれ
竜潭譚
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
姫は、赤地錦の帯脇に、おなじ袋の緒をしめて、
守刀
(
まもりがたな
)
と見参らせたは、あらず、一管の玉の笛を、すっとぬいて、丹花の唇、斜めに
氷柱
(
つらら
)
を含んで、涼しく、気高く、歌口を——
貝の穴に河童の居る事
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
いと白くたをやかなる
五指
(
ごし
)
をひらきて
黄金
(
おうごん
)
の
目貫
(
めぬき
)
キラキラとうつくしき
鞘
(
さや
)
の
塗
(
ぬり
)
の輝きたる小さき
守刀
(
まもりがたな
)
をしかと持つともなく
乳
(
ち
)
のあたりに落して
据
(
す
)
ゑたる、鼻たかき顔のあをむきたる
竜潭譚
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
葛籠
(
つづら
)
に秘め置く、
守刀
(
まもりがたな
)
をキラリと引抜くまで、
襖
(
ふすま
)
の蔭から見定めて
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
この方から
逆寄
(
さかよ
)
せして、別宅のその
産屋
(
うぶや
)
へ、
守刀
(
まもりがたな
)
を
真先
(
まっさき
)
に露払いで乗込めさ、と
古袴
(
ふるばかま
)
の
股立
(
ももだ
)
ちを取って、
突立上
(
つッたちあが
)
りますのに
勢
(
いきおい
)
づいて、お産婦を
褥
(
しとね
)
のまま、四隅と両方、六人の手で
密
(
そっ
)
と
舁
(
か
)
いて、釣台へ。
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
守
常用漢字
小3
部首:⼧
6画
刀
常用漢字
小2
部首:⼑
2画
“守”で始まる語句
守
守宮
守護
守袋
守銭奴
守護神
守衛
守人
守役
守山