三月さんぐわつ)” の例文
三月さんぐわつのはじめ、御近所ごきんじよのお醫師いしやまゐつて、つゝましく、しをらしく、たゞあま見榮みばえのせぬをとこうでをあらはにして、神妙しんめう種痘しゆとうませ
大阪まで (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ああ三月さんぐわつのそよかぜ
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
寶暦五年はうれきごねんはる三月さんぐわつ伊豆守いづのかみ江戸えど參覲さんきんありて、多日しばらく在府ざいふなされしをりから、御親類ごしんるゐ一同いちどう參會さんくわいことありき、幼君えうくん其座そのざにて
十万石 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ああ三月さんぐわつのそよかぜ
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
常飛脚じやうひきやくなつ三月さんぐわつより九月くぐわつまで)の十日とをか——滿八日まんやうかふゆ十月じふぐわつより二月にぐわつまで)の十二日じふににち——滿十日まんとをかべつとして、はやはう一日いちにち二十五里にじふごり家業かげふだとふ。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
今日けふの世界を三月さんぐわつ
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
二日ふつか三日みつかおなじやうな御惱氣ごなうけつゞいたところ三月さんぐわつ十日とをか午後ごごからしよぼ/\とあめになつて、薄暗うすぐら炬燵こたつ周圍しうゐへ、べつして邪氣じやきたゞよなかで、女房にようばう箪笥たんす抽斗ひきだしをがた/\とけたり
大阪まで (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
いふまでもなく極月しはすかけて三月さんぐわつ彼岸ひがんゆきどけまでは、毎年まいねんこんななか起伏おきふしするから、ゆきおどろくやうなものわすれても土地柄とちがらながら、今年ことし意外いぐわいはやうへに、今時いまどきくまでつもるべしとは
雪の翼 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
今年ことし三月さんぐわつなかばより、東京市中とうきやうしちうおだやかならず、天然痘てんねんとう流行りうかうにつき、其方此方そちこちから注意ちういをされて、身體髮膚しんたいはつぷこれを父母ふぼにうけたりあへそこなやぶらざるを、と父母ふぼおはさねども、……生命いのちしし
大阪まで (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
三月さんぐわつ
月令十二態 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
三月さんぐわつ
婦人十一題 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)