“てんこう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
天候33.3%
天公13.3%
天工13.3%
天幸10.0%
転校10.0%
天行3.3%
天巧3.3%
天江3.3%
点紅3.3%
点行3.3%
転行3.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ながわづか日數ひかずうち渺々べうべうたるはたけをからりとさせて、しばらくすると天候てんこうきはまりない變化へんくわを一ぱいひろげて
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
たまたま! 赫奕かくやくたる明星みやうじやう持主もちぬしなる、(おう)の巨魁きよくわい出現しゆつげんじゆくして、天公てんこう使者ししやくちりて、あらかじいんをなすものならむか。
蛇くひ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
さればがう屋敷田畝やしきたんぼ市民しみんのために天工てんこう公園こうゑんなれども、隱然いんぜんおう)が支配しはいするところとなりて、なほもち黴菌かびあるごとく、薔薇しやうびとげあるごとく、渠等かれらきよほしいまゝにするあひだ
蛇くひ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
じつ先刻せんこくきふおもつて、この兵曹へいそうとも遊獵いうれうたのが、天幸てんこうにも君等きみらをおたすまうことになつたのです。』とひながら、大空おほぞらあほて。
かれいえがひっこすので、転校てんこうしなければならぬといって、みんなにわかれをつげました。その、わたくしは、ときどき、鈴木すずきくんのことをおもいだしたが、いま、そのすがたをるのです。
どこかで呼ぶような (新字新仮名) / 小川未明(著)
ただいま、われらとしたしい勢至菩薩が、わしにのって天行てんこうしつつ、この試合場しあいじょうをながめているうち、一火殿いっかどの鉄砲てっぽうきずつけられたようすゆえ、一同そろって見舞みまいにまいったのでござる。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
なげかわしいが天行てんこうのめぐりあわせ、まことにぜひないわけである
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
天巧てんこうを奪うような御世辞使はいまだかつて見た事がない。自分も我が身が可愛さに、そのいろいろ人の御機嫌を取って見たが、どうもうまい結果が出て来ない。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
この病院の副院長は江馬えま医学士であった。これは江馬天江てんこう翁の令息であって、自然羯南氏から天江翁を通じて特別に依頼でもあったのであろう、常に注意深く居士を見舞っていた。
子規居士と余 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
文字どおり緑林の一点紅てんこう、噂によれば、さとから根びきした金の出しは日本左衛門だということですが、元々どっちも変り者、どうせ世間通例のおめかけでお粂が納まっているはずもなく
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
道傍過ぐる者行人に問えば、行人ただいう点行てんこうしきりなりと。あるいは十五より北のかた河を防ぎ、すなわち四十に至りては西のかた田を営む。さるとき里正裏頭りしょうかとうを与う。
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
文徳実録もんとくじつろくに見える席田郡むしろだごおり妖巫ようふの、その霊転行てんこうして心をくらい、一種滋蔓じまんして、たみ毒害を被る、というのも噉心の二字が吒祇尼法の如く思えるところから考えると、なかなか古いもので
魔法修行者 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)