-
トップ
>
-
天工
>
-
てんこう
ちはやぶる神の昔、
大山つみのなせるわざにや。
造化の
天工、いずれの人か筆を
揮い
詞を尽さん、
云々。
されば
郷屋敷田畝は
市民のために
天工の
公園なれども、
隱然(
應)が
支配する
所となりて、
猶餅に
黴菌あるごとく、
薔薇に
刺あるごとく、
渠等が
居を
恣にする
間は
急峻で、
大樹と
岩層が、
天工の
奇をきわめているから、
岳中自然と
瀑布や
渓流がおおい。
双六は
確にあり。
天工の
奇蹟の
故に、
四五六また
双六谷と
其処を
称へ、
温泉も
世の
聞こえに、
双六の
名を
負はするが、
谷を
究めて、
盤石を
見たものは
昔から
誰も
無い。