“たね”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:タネ
語句割合
36.5%
種子29.6%
15.1%
材料5.2%
5.2%
胚子4.1%
核子1.3%
0.4%
0.4%
胞子0.4%
0.4%
事実0.2%
多根0.2%
新聞材料0.2%
菌種0.2%
血統0.2%
資本0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それではたねあかしの手品てじな同樣どうやうなぐさみになりません、おねがひまをしましたのはこゝこと御新造樣ごしんぞさまひとうぞなんでもおをしへなさつてつかはさりまし。
二た面 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
怪我をした時に赤土を押し当てて血を止める事。渋柿を吊して露柿ほしがきを造る事。胡栗くるみを石で割って喰べる事。種子たねいて真瓜うりを造る事。
猿小僧 (新字新仮名) / 夢野久作萠円山人(著)
驚いてその仔細をただしたが、彼女かれは何にも答えなかった。赤児は恐らく重蔵のたねであろうと思われるが、男の生死しょうしは一切不明であった。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
八五郎の持って来た材料たねはそれだけ。しかし思いの外役に立ちそうな種だったことは、平次の会心の笑みにも見えるのでした。
良寛さんは、ぎやうを修めるごとに、むきになつてゐた。真理といふものが、何処どこかにあるに相違ない、ちやうど、桃の中にはたねがあるやうに。
良寛物語 手毬と鉢の子 (新字旧仮名) / 新美南吉(著)
と、牛若という一粒の胚子たねつちかい合って、その伸びるのを見ているのが、一同のたのしみでもあり、盟約の中心にもなっていた。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と云ひながら、散〻食ひ散らした水蜜桃の核子たねやら皮やらを、一纏めに新聞にくるんで、窓のそとした。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
たねろかも。 (歌謠番號六七)
法話の第二部は、昔の飯山の城主、松平遠江守の事蹟をたねに取つた。そも/\飯山が仏教の地と成つたは、斯の先祖の時代からである。火のやうなかみの宗教心は未だ年若な頃からして燃えた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
すぎなの胞子たねをあつめてゐる
春と修羅 第三集 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
昔イスラエル国では正月の十四日から七日のあひだたねいれぬパンのいはひといふのを守つて、神とモーセに依つてエジプトから救ひ出された時の記念にしたといふことであるが
ともしい日の記念 (新字旧仮名) / 片山広子(著)
其処そこへ往って敵をお討ちなさい、安田一角が他の者へ話しているのをわっちそばで聴いて居たから事実たねを知ってるのでございます、お賤、てまえと己が兄弟ということを知らないで畜生同様夫婦に成って
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
腰元の多根たねにすぐさま追いかけさせましたところ、もうどこへいったか見えなくなっていたそうなのでおじゃります。
この新聞材料たねにぶつかった最初から受け続けている、何とも云えないイヤナ感じを、ここでもっと突込んでみようか……それともこの辺で思い切ってしまって、もっと明るいキビキビした
空を飛ぶパラソル (新字新仮名) / 夢野久作(著)
菌種たねは君の方から廻してやるさ。
椎茸と雄弁 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
「どうして? このままでもよく分りますよ、なかなかいい血統たねですねえ!」と、チチコフが答えた。
あらそひしが一座の中に目玉めだまの八と云ふ惡者は今宵こよひ大いに仕合せわるく一文なしにまけ詮方せんかたつきしかば貸元の多兵衞に向ひコレ親分資本たねかして呉れ餘り敗軍はいぐんせしと云へば多兵衞はなにが二貫や三貫の端錢はしたぜに
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)