“ねた”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ネタ
語句割合
52.1%
43.1%
材料1.2%
0.9%
嫉妬0.6%
寝度0.3%
0.3%
寐足0.3%
寝足0.3%
0.3%
眠足0.3%
0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
巴里パリイの家の大きな三つの姿見に毎日半襟と着物のつりあひを気にして写し抜いた事などが醜い女のねたみのやうに胸を刺すのであつた。
帰つてから (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
男教員の述懐、女教員の蔭口、其他時間割と月給とに関する五月蠅うるさいほどのねたみと争ひとは、是処こゝに居て手に取るやうに解るのである。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
コンナ美味うま材料ねたが外に在るものか。特に吾輩のために警察が取っといてくれたような迷宮事件だ。
山羊髯編輯長 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「あとから小屋の籠城っぷり、はっははは、ねたああれで揃ったというものさ。」
しかし私は嫉妬はしなかつた——あつても極々ごく/\稀であつた。私が受けた苦痛は、そんな言葉で、表はすことの出來ないものであつた。イングラム孃は嫉妬ねたむに足らぬ人であつた。
ヘエ/\寝度ねたくないので、貴方は段々承ると、しかるべき処の、お高も沢山お取り遊ばしたお武家の嬢様だが、御運悪く水街道へいらっしゃいまして、御親父様ごしんぷさまがお歿かくれになって
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
富「中々寝度ねたくない、一服頂戴、お母様はお寺参り、また和尚さんと長話し、和尚様はべら/\有難そうにいいますね、だが貴方あんたがお裁縫しごと姿の柔和おとなしやかなるは実に恐れ入りますねえ」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
広寒隊裏こうかんたいりまさあいねたむべし
西湖主 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
其日そのひねむい所を無理に早くおこされて、寐足ねたらないあたまかぜかした所為せゐか、停車場にころかみの毛のなか風邪かぜいた様な気がした。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
朝起きてすする渋茶に立つ煙りの寝足ねたらぬ夢の尾をくように感ぜらるる。しばらくすると向う岸から長い手を出して余を引張ひっぱるかとあやしまれて来た。
倫敦塔 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
龐涓はうけんおのれまさるをおそれてこれ(一六)ねたみ、すなは法刑はふけいもつ其兩足そのりやうそくちてこれ(一七)げいし、(一八)かくれて・からんことをほつす。せい使者ししや(一九)りやうく。
少し眠足ねたりないが、無理に起きて下坐舗へ降りてみれば、只お鍋が睡むそうな顔をしてかまの下を焚付たきつけているばかり。誰も起きていない。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
床を出て自由に歩き廻る訳には行かないが、さりとてねたきりに寝台に縛られていると何か落付かない焦燥が、衰弱しない脊髄の辺からじりじりと滲み出して来るような状態にあった。
或る日 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)