“ねたま”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
41.7%
33.3%
寐給8.3%
寝給8.3%
8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それがどうも盗人の言葉に、聞き入っているように見えるではないか? おれはねたましさに身悶みもだえをした。が、盗人はそれからそれへと、巧妙に話を進めている。
藪の中 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
禍福はあざなえる繩の如く、世は塞翁さいをうが馬、平家の武士も數多きに、時頼こそは中々にねたましき程の仕合者しあはせもの
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
たしとおもはゞかはごと芝居しばゐきもれかは苦情くぜうまをすべき、花見はなみ月見つきみ旦那だんなさまもよほてゝ、ともらぬるそでたのしみ、おかへりのおそとき何處どこまでも電話でんわをかけて、よるくるとも寐給ねたまはず
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「ここへ寝給ねたまえ。僕は帰る。あしたの朝、迎えに来ます。便所は、階段を降りて、すぐ右だ」
斜陽 (新字新仮名) / 太宰治(著)
しかしながら友人柿丘秋郎の場合にあっては、なんというその身識らずの貪慾者どんよくものであろう。彼は、もう一人の牝豚夫人めぶたふじんというねたまれものと、切るに切られぬ醜関係を生じてしまったのだった。
振動魔 (新字新仮名) / 海野十三(著)