“ねたみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
嫉妬54.5%
39.4%
3.0%
憎悪3.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
真実の叫びだった、今にして知る、——あの時蝙也を憎んだと思ったのは、乙女の胸に生れて初めて芽した嫉妬ねたみであったのだ。
松林蝙也 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
唯だ姫が側なる人をベルナルドオならんと疑ひしとき、我心のさわがしかりしは、ねたみなるかあらざるか、そはわが考へ定めざるところなりき。
やはらいだ感情、寂しいと思ふあこがれ、よこしまねたみとがもつれあつた偏執へんしふ。これ等のものが一しよになつて彼の涙腺に突き入つたのか。彼は詞もなく泣いた。
夜烏 (新字旧仮名) / 平出修(著)
優しいと思つた姉様の親切な詞につり出されて、やつと片隅の一人となることはなつたものの、彼はそれで満足は得られなかつた。ねたみよこしまとがむらむらと彼の心に湧き立つた。
夜烏 (新字旧仮名) / 平出修(著)