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妬
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ねたみ
ふりがな文庫
“
妬
(
ねたみ
)” の例文
若き三人の女神おのおの三の山に住し今もこれを領したもう
故
(
ゆえ
)
に、遠野の女どもはその
妬
(
ねたみ
)
を
畏
(
おそ
)
れて今もこの山には遊ばずといえり。
遠野物語
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
唯だ姫が側なる人をベルナルドオならんと疑ひしとき、我心の
噪
(
さわ
)
がしかりしは、
妬
(
ねたみ
)
なるか
否
(
あら
)
ざるか、そはわが考へ定めざるところなりき。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
妬
(
ねたみ
)
ふかき者なるが、此事をもれ聞きて
瞋恚
(
しんい
)
のほむらに胸をこがし、
奴
(
しもをとこ
)
をひそかにまねき、『かの女を殺すべし、よく
仕了
(
しおほ
)
せなば金銀あまたとらすべし』
案頭の書
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
或は人を
妬
(
ねたみ
)
憎
(
にくみ
)
て我身
独
(
ひとり
)
立
(
たた
)
んと思へど、人に
憎
(
にくま
)
れ
疏
(
うとま
)
れて皆我身の仇と成ことをしらず、
最
(
いと
)
はかなく
浅猿
(
あさま
)
し。
女大学評論
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
十太夫に對する
妬
(
ねたみ
)
だと感じ、又穴搜しだと感じたのである。文章に經史が引いてあるので、利章が書いたと云ふことはすぐにわかつて、怒は利章一人の上に
被
(
かぶ
)
さつた。
栗山大膳
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
▼ もっと見る
かの
淵
(
ふち
)
に
灵
(
れい
)
ありといふは、むかし永光寺のほとりに
貴人
(
きにん
)
何某
(
なにがし
)
住玉ひしに、その
内室
(
ないしつ
)
色情
(
しきじやう
)
の
妬
(
ねたみ
)
にて
夫
(
をつと
)
をうらみ、東光が淵に身を
沈
(
しづ
)
め、
冤魂
(
ゑんこん
)
悪竜
(
あくりゆう
)
となりて人をなやまししを
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
それは
妬
(
ねたみ
)
である。ドリスの噂に上ぼる人が
皆
(
みな
)
妬
(
ねた
)
ましい。ドリスの逢ったと云う人が皆妬ましい。
世界漫遊
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ユリウス・ダビット
(著)
体仁
早世
(
さうせい
)
ましては、
朕
(
わ
)
が
皇子
(
みこ
)
の
五四
重仁
(
しげひと
)
こそ国しらすべきものをと、
朕
(
われ
)
も人も思ひをりしに、
五五
美福門院
(
びふくもんゐん
)
が
妬
(
ねたみ
)
に
五六
さへられて、四の宮の
五七
雅仁
(
まさひと
)
に
代
(
よ
)
を
簒
(
うば
)
はれしは深き
怨
(
うらみ
)
にあらずや。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
しかも浅次郎はその身より十ばかりも
年嵩
(
としかさ
)
なる艶婦に
契
(
ちぎり
)
を
籠
(
こ
)
めしが、ほど経て余りにその
妬
(
ねたみ
)
深きが
厭
(
いと
)
わしく、否
寧
(
む
)
しろその非常なる執心の恐ろしさに、おぞ
毛
(
け
)
を
振
(
ふる
)
いて、当時予が家に潜めるをや。
黒壁
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
逆上と
妬
(
ねたみ
)
との為めである。
樺太脱獄記
(新字旧仮名)
/
ウラジミール・ガラクティオノヴィチ・コロレンコ
(著)
さて良秀の娘は、面目を施して御前を下りましたが、元より悧巧な女でございますから、はしたない外の女房たちの
妬
(
ねたみ
)
を受けるやうな事もございません。
地獄変
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
かの
淵
(
ふち
)
に
灵
(
れい
)
ありといふは、むかし永光寺のほとりに
貴人
(
きにん
)
何某
(
なにがし
)
住玉ひしに、その
内室
(
ないしつ
)
色情
(
しきじやう
)
の
妬
(
ねたみ
)
にて
夫
(
をつと
)
をうらみ、東光が淵に身を
沈
(
しづ
)
め、
冤魂
(
ゑんこん
)
悪竜
(
あくりゆう
)
となりて人をなやまししを
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
一 嫉妬の心
努〻
(
ゆめゆめ
)
発
(
おこ
)
すべからず。男婬乱なれば
諫
(
いさむ
)
べし。
怒
(
いかり
)
怨
(
うらむ
)
べからず。
妬
(
ねたみ
)
甚しければ其気色言葉も恐敷
冷
(
すさまじく
)
して、却て夫に
疏
(
うとま
)
れ見限らるゝ物なり。若し夫不義
過
(
あやまち
)
あらば我色を
和
(
やわ
)
らげ声を
雅
(
やわらか
)
にして諫べし。
女大学評論
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
さて良秀の娘は、面目を施して御前を下りましたが、元より悧巧な女でございますから、はしたない外の女房たちの
妬
(
ねたみ
)
を受けるやうな事もございません。
地獄変
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
妬
常用漢字
中学
部首:⼥
8画
“妬”を含む語句
嫉妬
嫉妬深
嫉妬心
嫉妬家
妬情
妬心
妬婦
大嫉妬
嫉妬焼
嫉妬男
嫉妬喧嘩
妬忌
嫉妬陣
嫉妬野郎
嫉妬腹
嫉妬紛
嫉妬的
岡妬
物妬
猜疑嫉妬
...