ねたみ)” の例文
やはらいだ感情、寂しいと思ふあこがれ、よこしまねたみとがもつれあつた偏執へんしふ。これ等のものが一しよになつて彼の涙腺に突き入つたのか。彼は詞もなく泣いた。
夜烏 (新字旧仮名) / 平出修(著)
優しいと思つた姉様の親切な詞につり出されて、やつと片隅の一人となることはなつたものの、彼はそれで満足は得られなかつた。ねたみよこしまとがむらむらと彼の心に湧き立つた。
夜烏 (新字旧仮名) / 平出修(著)