“こくし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
国師33.3%
国司21.2%
酷使12.1%
国史9.1%
国士3.0%
国氏3.0%
國史3.0%
國司3.0%
國子3.0%
小串3.0%
谷氏3.0%
黒糸3.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「はい、国師こくしさまはじめ、あえなくおくなりはてた、一ざんれいをとむろうていたのでござります」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
国司こくしでも、郡司ぐんじでも、おれのまねは、よも出来まい。——その下の、かみでも、すけでも、じょうでも、さかんでも、みんなおれにお世辞をいってくるではないか
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
地方の政治は名状し難いまでに紊乱びんらんしてしまった! 悪辣あくらつな国司どもは官権を濫用らんようして、不正を働き、私腹をこやして、人民を酷使こくししている。
なよたけ (新字新仮名) / 加藤道夫(著)
越後の国往古わうご出羽越中ではゑつちゆうまたがりし事国史こくしに見ゆ。今は七ぐんを以て一国いつこくとす。
「ばかをいえ。おまえは、国士こくしをもって任じている人間じゃないか。まだ、お国のためにすることはたくさんある。生きるだけ生きて、尽せるだけお国のために尽して死ね」
旗岡巡査 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
斉に落着き大夫たいふ国氏こくしの娘をめとって二児を挙げるに及んで、かつての路傍一夜のちぎりなどはすっかり忘れ果ててしまった。
牛人 (新字新仮名) / 中島敦(著)
たれでも、國史こくしひもとひとは、かなら歴代れきだい天皇てんのうがそのみやこせんしたまへることをるであらう。それは神武天皇即位じんむてんのうそくゐから、持統天皇ぢとうてんのうねんまで四十二だい、千三百五十三年間ねんかん繼續けいぞくした。
日本建築の発達と地震 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
早々鈴ヶ森の村役人むらやくにんへ屆けければ村役人は其段訴へ出で早速さつそく檢使の役人出張ありて改め等相濟あひすみ飛脚の死骸しがいは十七屋孫兵衞方へ引渡ひきわたしと相成けるとぞ其のむか延文えんぶん康安かうあんの頃伊勢の國司こくし長野ながのの城主仁木右京大夫義長につきうきやうだいふよしながおのれが擅横ほしいまゝに太神宮の御神領迄ごしんりやうまで
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
其後そののち田常でんじやう簡公かんこうころすにおよんで、ことごと高子かうし國子こくしぞくほろぼす。じやう曾孫そうそんいたりて(三三)自立じりふし、いんせい威王ゐわうる。へいもちおこなふ、おほい穰苴じやうしよはふ(三四)ならへり。
日本は山国で北は津軽の半島の果から南は長門の小串こくしさきまで少しも平野に下り立たずして往来することができるのでありますが、彼らは必要以上に遠くへ走るような余裕も空想もなかったと見えて
山の人生 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
谷氏こくしの史に、建文帝、生れて十年にして懿文いぶんしゅっすとあるは、けだ脱字だつじにして、父君に別れ、儲位ちょいに立ちたまえる時は、まさしく十六歳におわしける。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
実物を手に入れた事がないから分析的な内容は判然しないが、強いアルカリ性のものである事は間違いないようである。すなわちこの毒を検するに彩糸さいしを以てす。黒糸こくしを黄化す、青糸せいしを赤変す。
暗黒公使 (新字新仮名) / 夢野久作(著)