“せんしん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
専心26.3%
專心10.5%
浅深10.5%
潜心10.5%
一心5.3%
専信5.3%
淺深5.3%
煎心5.3%
賤臣5.3%
遷神5.3%
顫震5.3%
鮮新5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いつまでもいたる両親りょうしん苦労くろうをかけて、自分じぶんんという親不孝者おやふこうものであろう。いっそのことすべてをあきらめて、おとなしく鎌倉かまくらもどって専心せんしん養生ようじょうにつとめようかしら……。
廿歳はたちといふもいまなるを、さかりすぎてははな甲斐かひなし、適當てきたう聟君むこぎみおむかへ申したきものと、一專心せんしんしうおもふほかなにもし、主人しゆじん大事だいじこゝろらべて世上せじやうひと浮薄ふはく浮佻ふてう
たま襻 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
一、上野介殿御屋敷へ押込おしこみはたらきの儀、功の浅深せんしんこれあるべからず候。上野介殿しるしあげ候者も、警固けいご一通ひととおりの者も同前たるべく候。しかれ組合くみあわせ働役はたらきやくこのみ申すまじく候。もっとも先後のあらそい致すべからず候。
四十八人目 (新字新仮名) / 森田草平(著)
潜心せんしん、自分をつちかって、他日を期しているならよい」
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「わしは大唐の善導和尚の教えに従い本朝の一心せんしんの先徳のすすめに任せ、称名念仏の務め長日六万遍である。死期漸く近づくによって又一万遍を加えて、長日七万遍の行者である」
法然行伝 (新字新仮名) / 中里介山(著)
青黄紅白せいくわうこうはく正暈倒暈せいうんたううん淺深せんしんくれなゐたゞきみめいのまゝなり昌黎しやうれい放語はうごにくみ、ふがまゝにじゆつをなせよとふ。
花間文字 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
燕王兵を挙ぐるに及び、日に召されて謀議に参し、詔檄しょうげき皆孝孺の手にづ。三年より四年に至り、孝孺はなは煎心せんしん焦慮しょうりょすと雖も、身武臣にあらず、皇師数々しばしば屈して、燕兵ついに城下にいたる。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
申不害しんふがい(三九)京人けいひとなりもとてい賤臣せんしんなり。(四〇)じゆつまなび、もつ(四一)かん昭矦せうこうもとむ。
菟原うはら住吉祠に詣り海辺の田圃をる。村中醸家おほし。木筧もくけん曲直きよくちよくして水を引こと遠きよりす。一望の中武庫摩耶の諸山近し。生田祠にいたる。此日祠堂落成遷神せんしんす。社前の小流生田川と名く。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
よろこびとも顫震せんしんとも云いようのない感動がこみあげてきて、志保はわれにもなく胸をかき抱く気持だった。
菊屋敷 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
フランクの作品は、その形の上から言えば古典的であるが、その表現方法はきわめて近代的で、ドビュッシーの印象派とは別に、近代音楽の上に、鮮新せんしんにして含蓄の深い、一つの領域を開拓した。
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂野村あらえびす(著)