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飛移
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とびうつ
ふりがな文庫
“
飛移
(
とびうつ
)” の例文
短艇が太平丸の舷側へ着くなり、伊藤次郎は船長より先に
飛移
(
とびうつ
)
っていた。見よ、——
其処
(
そこ
)
には残留した船員たちの死体が転げている、あたり一面の鮮血だ。
流血船西へ行く
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
刻限
(
こくげん
)
といひ、みゝづくの
窓
(
まど
)
をのぞくのから、
飛移
(
とびうつ
)
るあとをためて、
天井
(
てんじやう
)
の
隅
(
すみ
)
へトン、トコ、トン、トコ、トン——
三晩
(
みばん
)
めは、
娘
(
むすめ
)
も
家内
(
かない
)
も
三人
(
さんにん
)
起
(
お
)
き
直
(
なほ
)
つて
聞
(
き
)
いたのである。
木菟俗見
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
武村兵曹
(
たけむらへいそう
)
は
大軍刀
(
おほだち
)
ブン/\と
振
(
ふ
)
り
廻
(
まわ
)
し
海賊船
(
かいぞくせん
)
若
(
も
)
し
近寄
(
ちかよ
)
らば
吾
(
われ
)
から
其
(
その
)
甲板
(
かんぱん
)
に
飛移
(
とびうつ
)
らんばかりの
勢
(
いきほ
)
ひ。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
奪ひ取しより面白く思ひ追々
效
(
かう
)
を
積
(
つむ
)
に
隨
(
したが
)
ひ同類を集め四國西國邊迄も
海賊
(
かいぞく
)
を
稼
(
かせ
)
ぎ十餘年を
消光
(
おくり
)
けるが
其働
(
そのはたら
)
き飛鳥の如く船より船へ
飛移
(
とびうつ
)
り目にも見えざる
程
(
ほど
)
故
(
ゆゑ
)
八
艘飛
(
そうとび
)
の與市と
渾名
(
あだな
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
何
(
なん
)
のあとへ
鼠
(
ねずみ
)
が
出
(
で
)
ても、ちつとも
差支
(
さしつかへ
)
はないのであるが、そのみゝづくが
窓
(
まど
)
を
離
(
はな
)
れて、
第一
(
だいいち
)
のいてふへ
飛移
(
とびうつ
)
つたと
思
(
おも
)
ふ
頃
(
ころ
)
、おなじガラス
窓
(
まど
)
の
上
(
うへ
)
の、
眞片隅
(
まかたすみ
)
、ほとんど
鋭角
(
えいかく
)
をなした
所
(
ところ
)
で、トン
木菟俗見
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
イヤ
出
(
で
)
なくても、
人
(
ひと
)
の
弱點
(
じやくてん
)
に
乘
(
じやう
)
ずる
事
(
こと
)
の
早
(
はや
)
い
猛狒
(
ゴリラ
)
は、
忽
(
たちま
)
ち
彼方
(
かなた
)
の
崖
(
がけ
)
から
此方
(
こなた
)
の
鐵車
(
てつしや
)
の
屋根
(
やね
)
に
飛移
(
とびうつ
)
つて、
鐵檻
(
てつおり
)
の
間
(
あひだ
)
から
猿臂
(
えんび
)
を
延
(
のば
)
して、
吾等
(
われら
)
を
握
(
つか
)
み
出
(
だ
)
さんず
氣色
(
けしき
)
、
吾等
(
われら
)
は
一生懸命
(
いつせうけんめい
)
に
小銃
(
せうじう
)
を
發射
(
はつしや
)
したり
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
天狗
(
てんぐ
)
——
魔
(
ま
)
の
手
(
て
)
など
意識
(
いしき
)
しましたのは、
其
(
そ
)
の
樹
(
き
)
のせゐかも
知
(
し
)
れません。たゞし
此
(
これ
)
に
目標
(
めじるし
)
が
出來
(
でき
)
たためか、
背
(
せ
)
に
根
(
ね
)
が
生
(
は
)
えたやうに
成
(
な
)
つて、
倒
(
たふ
)
れて
居
(
ゐ
)
る
雪
(
ゆき
)
の
丘
(
をか
)
の
飛移
(
とびうつ
)
るやうな
思
(
おも
)
ひはなくなりました。
雪霊続記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
飛
常用漢字
小4
部首:⾶
9画
移
常用漢字
小5
部首:⽲
11画
“飛”で始まる語句
飛
飛沫
飛騨
飛鳥
飛出
飛白
飛込
飛退
飛翔
飛行