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頑固
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かたくな
ふりがな文庫
“
頑固
(
かたくな
)” の例文
が、我らの日常生活を
潤
(
うる
)
おすプログラムは、でたらめになってはいけないと同時に、あまり
頑固
(
かたくな
)
になり過ぎても嬉しいことではない。
名曲決定盤
(新字新仮名)
/
野村胡堂
、
野村あらえびす
、
野村長一
(著)
それと同時に、日ごろ
頑固
(
かたくな
)
な叔父の鼻を
捻
(
ね
)
じ折ったような一種の愉快をも感じた。彼は口の上の薄い髭を撫でながらほくそえんだ。
玉藻の前
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
孤児
(
みなしご
)
は、
頑固
(
かたくな
)
なものと、沢庵は
憐
(
あわ
)
れにもなったが、その頑固な心の井戸はつねに冷たい
空虚
(
うつろ
)
をいだき、そして何かに
渇
(
かわ
)
いている。
宮本武蔵:02 地の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
云えば
直
(
すぐ
)
に殺されるか、刺違えて
死兼
(
しにかね
)
ぬ忠義
無類
(
むるい
)
の
極
(
ごく
)
頑固
(
かたくな
)
な
老爺
(
おやじ
)
でございますから、これを
亡
(
な
)
いものにせんけりアなりません。
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
頑固
(
かたくな
)
といつていゝか、兎に角良人を信じ切ることのできない硬い感じが、彼女をひどく窮窟で哀れなものにしてゐた。
折鞄
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
▼ もっと見る
そうして心が
頑固
(
かたくな
)
になった。ろくろく物さえ云わなくなった。そうして万事に意地悪くなり、思う所を通そうとした。
柳営秘録かつえ蔵
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
先生があのように
仰
(
おっ
)
しゃって下すっても、
旧風
(
むかしふう
)
の
頑固
(
かたくな
)
で、私共の心を
汲
(
く
)
んでくれようとも致しませず、泣いて訴えましたけれど、許してくれません。
蒲団
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
「しかし僕が
頑固
(
かたくな
)
な人間だといふことは知つてるでせう。」彼は云つた。「容易に
説
(
と
)
き伏せられないつてことは。」
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
見て氣の毒と存ぜしにや此程二十五兩の金子を
持參
(
ぢさん
)
し先年の
恩報
(
おんがへ
)
しなりとて差出し候得ども元來
夫
(
をつと
)
文右衞門は
田舍育
(
ゐなかそだち
)
の
頑固
(
かたくな
)
ゆゑ一
旦
(
たん
)
惠
(
めぐ
)
み遣はしたる金子を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
それらの温情、それらの親切は長いこと彼に続いて来た少年らしい
頑固
(
かたくな
)
な無関心を
撫
(
な
)
で柔げた。夕方にでもなると彼の足はよくこの姉らしい人の
許
(
もと
)
へ向いた。
桜の実の熟する時
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
そして同時に私は彼等の偏狹な
頑固
(
かたくな
)
な生活が、基督の教への中に味はれるやうな温かな親しみのある廣い人間的な味を失つてゐることを寂しく思はないではゐられない。
修道院の秋
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
日
(
ひ
)
の
光
(
ひかり
)
は
今
(
いま
)
頑固
(
かたくな
)
な
朝
(
あさ
)
の
心
(
こゝろ
)
を
解
(
と
)
いて、その
晴
(
はれ
)
やかな
笑顏
(
ゑがほ
)
のうちに
何物
(
なにもの
)
をも
引
(
ひ
)
きずり
込
(
こ
)
まないでは
置
(
お
)
かないやうに、こゝを
開
(
あ
)
けよとばかり
閉
(
と
)
ぢられた
障子
(
しやうじ
)
の
外
(
そと
)
を
輝
(
かゞや
)
きをもつて
打
(
う
)
つてゐる。
日の光を浴びて
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
陰で批評の口に上るこうした言葉は、彼を反省させるよりもかえって
頑固
(
かたくな
)
にした。
道草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
頑固
(
かたくな
)
なほど身を守っていた明治四十三年は、
幸徳
(
こうとく
)
事件があったりした時だった。
遠藤(岩野)清子
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
一度は斯う言って止めましたが、病人の
頑固
(
かたくな
)
さで、額裏の羽子をなかなかあきらめません。到頭夜になってから
新奇談クラブ:02 第二夜 匂う踊り子
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
頑固
(
かたくな
)
な叔父御もお身に逢うてはかなわぬ。まして初めから魂のやわらかい我らじゃ。察しておくりゃれ」
玉藻の前
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
「なんとも、兄の
頑固
(
かたくな
)
ではございますが、折角ながら、お引き取りくださいませ。如何ようにお通いくださいましても、会うのは嫌と、申し
断
(
き
)
っておりますゆえ——」
新書太閤記:03 第三分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
まアお
母
(
っか
)
ア待ちねえ、そうお
前
(
めえ
)
のように
頑固
(
かたくな
)
なことばかりいっちゃアしょうがねえ、折角頼りに思っておいでなすったお前まで、そんな邪険な事を云ったら娘心の一筋に思い詰め
闇夜の梅
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
若い時から日本髮さへひとりで
結
(
ゆ
)
へたのだつた。私たち明治時代に生れたものは、心は新らしいものを貪りながら、
躾
(
しつけ
)
られたことは昔の女とおんなじだつたので、
身嗜
(
みだしなみ
)
には
頑固
(
かたくな
)
なほどだつた。
あるとき
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
頑固
(
かたくな
)
な三吉が家を解散すると言出すまでには、離縁の手続、妻を引渡す方法、
媒妁人
(
なこうど
)
に言って聞かせる理由、お雪の荷物の取片付、それから家を壊した後の生活のことまでも想像してみたので
家:01 (上)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
「ぢあ、私は
頑固
(
かたくな
)
な女です——決して誤魔化されたりしない。」
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
その自覚はまた彼を多少
頑固
(
かたくな
)
にした。幾分か排外的にもした。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
平次とすつかり融和して居るやうでも、利助にはまだ年配の誇りと、妙に
頑固
(
かたくな
)
な意地があつたのです。
銭形平次捕物控:046 双生児の呪
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
そなたの父が
頑固
(
かたくな
)
のためかような手荒も心なく致したのじゃ。のう、機嫌直して門人たちの
酌
(
しゃく
)
でもしてやれ、今に駕でも参ったら今宵のうちに宮津の城下を見せてやる。
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
頑固
(
かたくな
)
な番頭さんが附いて居るのでございますから、只吉原の事ばかり案じて、若草は何うして居るか、九月が
腹帯
(
おび
)
だと云ったから、来年の二月は
臨月
(
うみづき
)
だが、首尾
好
(
よ
)
く赤ん坊が産れるか
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「ならぬか。お身も父上を見習うて、思いのほか
頑固
(
かたくな
)
に相成ったな。」
小坂部姫
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
世のならわしにも従わず、
親戚
(
しんせき
)
の勧めも
容
(
い
)
れず、友人の忠告にも耳を傾けず、自然に逆らってまでも自分勝手の道を歩いて行こうとした
頑固
(
かたくな
)
な岸本は、こうした
陥穽
(
おとしあな
)
のようなところへ
堕
(
お
)
ちて行った。
新生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
平次とすっかり融和しているようでも、利助にはまだ年配の誇りと、妙に
頑固
(
かたくな
)
な意地があったのです。
銭形平次捕物控:046 双生児の呪
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
田舎
気質
(
かたぎ
)
とは云いながら、
頑固
(
かたくな
)
な
婆
(
ばゞ
)
アだ、何の勘弁したって
宜
(
え
)
えにとお前様には思うか知んねえけれども、只今申します通り義理があって、どうも此の娘を
宅
(
うち
)
へ置かれません
只
(
たっ
)
た今追出します
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
この
頑固
(
かたくな
)
な叔父を説き伏せるのは、なかなか容易なことではないので、彼も途方にくれて
窃
(
ひそ
)
かに溜息をついていると、遠い入口に待たせてあるはずの玉藻がいつの間にここまで入り込んで来たのか
玉藻の前
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
名前も言わない美い女と聞くと、妙に
頑固
(
かたくな
)
なことを言って、ガラッ八を追っ払おうとしました。
銭形平次捕物控:020 朱塗の筐
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
名前も言はない美い女と聞くと、妙に
頑固
(
かたくな
)
なことを言つて、ガラツ八を追つ拂はうとしました。
銭形平次捕物控:020 朱塗りの筐
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
充分に若くてハイカラで、妖艶な感じのする夫人は、
良人
(
おっと
)
の
頑固
(
かたくな
)
な態度が心憎いと思う様子で、クッションの上を摺り寄って、男の丸々と肥った膝に、
華奢
(
きゃしゃ
)
な片手を掛けました。
葬送行進曲
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
頑固
(
かたくな
)
な彌三郎は、部屋住のお絹が持つて來る金などは、どうしても受取らなかつたので、何時の間にやら、毎日變つた食物を持つて來て、彌三郎が編笠を
傾
(
かたむ
)
けてそれを食ふのを
銭形平次捕物控:023 血潮と糠
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
頑固
(
かたくな
)
な弥三郎は、部屋住みのお絹が持って来る金などは、どうしても受取らなかったので、いつの間にやら、毎日変った食物を持って来て、弥三郎が編笠を傾けてそれを食うのを
銭形平次捕物控:023 血潮と糠
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
こんな稼業の人間らしくもなく、少し
頑固
(
かたくな
)
らしく見えるほど、實體な男です。
銭形平次捕物控:160 二つの刺青
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
片膝を立てた平次、七平の
頑固
(
かたくな
)
な様子をほぐすように、こう言うのです。
銭形平次捕物控:094 死相の女
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
智慧も
辯舌
(
べんぜつ
)
も人並以上にできてをり、顏立もそんなに
醜
(
みにく
)
くはありませんが、生れながらの
頑固
(
かたくな
)
で、酒も呑まず煙草も
喫
(
す
)
はず、女遊びは言ふまでもなく、物見遊山にも行つたことのないといふ變り者で
銭形平次捕物控:158 風呂場の秘密
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
平次は
頑固
(
かたくな
)
に頭を振りました。
銭形平次捕物控:029 江戸阿呆宮
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
頑
常用漢字
中学
部首:⾴
13画
固
常用漢字
小4
部首:⼞
8画
“頑固”で始まる語句
頑固爺
頑固者
頑固親爺
頑固張
頑固派
頑固連
頑固一徹