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『修道院の秋』
ふりがな文庫
『
修道院の秋
(
しゅうどういんのあき
)
』
「好いかよう……」 と、若い水夫の一人が、間延びのした太い聲で叫びながら船尾の纜を放すと、鈍い汽笛がまどろむやうに海面を掠めて、船は靜かに函館の舊棧橋を離れた。 港の上にはまだ冷冷とした朝靄が罩め渡つて、雨上りの秋空は憂ひ氣に暗んでゐた。騷 …
著者
南部修太郎
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「三田文學」1916(大正5)年11月号
文字種別
旧字旧仮名
読書目安時間
約24分(500文字/分)
朗読目安時間
約40分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
訪
(
おとづ
)
牛酪
(
バタア
)
食
(
あが
)
安穩
(
やすらぎ
)
泡沫
(
しぶき
)
頁
(
ペイジ
)
頑固
(
かたくな
)
燐寸
(
マツチ
)
彼處
(
あすこ
)
遠近
(
をちこち
)
函館
(
こちら
)
食
(
は
)
斥
(
しりぞ
)
空虚
(
うつろ
)
纜
(
ともづな
)
背後
(
うしろ
)
詞
(
ことば
)
面持
(
おももち
)
麺麭
(
パン
)
點
(
つ
)