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胃
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い
ふりがな文庫
“
胃
(
い
)” の例文
料理番がカモの
首
(
くび
)
をちょんぎって、はらわたをだしてみますと、はたして、
胃
(
い
)
ぶくろのなかにお
妃
(
きさき
)
さまの
指輪
(
ゆびわ
)
がはいっていました。
白ヘビ
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
それも一つはかならず
胃
(
い
)
の薬である、金持ちの家は薬代にも困らぬが、まずしき家では一日分の薬価は一日分の米代に相当する。
ああ玉杯に花うけて
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
この
乞食
(
こじき
)
が三日も
飯
(
めし
)
を食わぬときにいちばんに痛切に感ずるものは
胃
(
い
)
の
腑
(
ふ
)
である。
握飯
(
にぎりめし
)
でも食いたいというのが彼の理想である。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
第一
(
だいいち
)
に、
青々
(
あを/\
)
した、
木
(
き
)
の
葉
(
は
)
といふものは、
植物
(
しよくぶつ
)
にとつては
一番
(
いちばん
)
大切
(
たいせつ
)
で、ちょうどわれ/\の
心臟
(
しんぞう
)
や
胃
(
い
)
や
膓
(
ちよう
)
のような、
生活上
(
せいかつじよう
)
の
必要
(
ひつよう
)
な
器官
(
きかん
)
です。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
その上僕は自分の
胃
(
い
)
の
腑
(
ふ
)
が
忌々
(
いまいま
)
しくってたまらなかった。それで酒の力で一つ圧倒してやろうと試みたのだ。あの女もことによると、そうかも知れない
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
「肉は決して
胃
(
い
)
の
腑
(
ふ
)
の要求ばかりじやない。」周三は
不圖
(
ふと
)
此様なことを考へた。其をきツかけに、彼はまた何時もの
思索家
(
しさくか
)
となつた。頭は直に曇つて来る。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
おなかの中で、かずの子が水をすってうんとふえたからたまりません。くまは、とうとう
胃
(
い
)
がはれつして死んでしまったというようなお話ものっていました。
くまと車掌
(新字新仮名)
/
木内高音
(著)
ぼくはそのときばけものの
胃
(
い
)
ぶくろのなかでこの
網
(
あみ
)
をだしてね、すっかりかぶっちまうんだ。それからおなかじゅうをめっちゃめちゃにこわしちまうんだよ。
いちょうの実
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
「これは、
去年
(
きょねん
)
生
(
な
)
った
実
(
み
)
です。」といって、らんの
実
(
み
)
を
分
(
わ
)
けてくれました。また、
良
(
りょう
)
ちゃんのお
父
(
とう
)
さんの、
胃
(
い
)
の
病気
(
びょうき
)
によくきくという
草
(
くさ
)
も
分
(
わ
)
けてくれました。
春風の吹く町
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
〔評〕南洲
胃
(
い
)
を病む。英醫
偉利斯
(
いりす
)
之を
診
(
しん
)
して、
勞動
(
らうどう
)
を
勸
(
すゝ
)
む。南洲是より山野に
游獵
(
いうれふ
)
せり。人或は病なくして犬を
牽
(
ひ
)
き兎を
逐
(
お
)
ひ、自ら南洲を學ぶと謂ふ、
疎
(
そ
)
なり。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
わたしたちはこの小屋に
逗留
(
とうりゅう
)
するほかはない。
胃
(
い
)
ぶくろのひもを
固
(
かた
)
くしめておく、それだけのことだ。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
でも——
胃
(
い
)
の
腑
(
ふ
)
はからになっていましたし、からだも疲れきっていました。ただもう今夜のとまり、それだけがたれしもの心のねがいでした。さてどうそれがなるのか。
幸福のうわおいぐつ
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
初
(
はじ
)
め
彼
(
かれ
)
は
寒気
(
さむけ
)
を
身
(
み
)
に
覚
(
おぼ
)
え、
吐気
(
はきけ
)
を
催
(
もよお
)
して、
異様
(
いよう
)
な
心地悪
(
ここちあ
)
しさが
指先
(
ゆびさき
)
にまで
染渡
(
しみわた
)
ると、
何
(
なに
)
か
胃
(
い
)
から
頭
(
あたま
)
に
突上
(
つきあ
)
げて
来
(
く
)
る、そうして
眼
(
め
)
や
耳
(
みみ
)
に
掩
(
おお
)
い
被
(
かぶ
)
さるような
気
(
き
)
がする。
青
(
あお
)
い
光
(
ひかり
)
が
眼
(
め
)
に
閃付
(
ちらつ
)
く。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
なぜって、考えてみたまえ……ぼくがはだかのままでパンをたべるとするね。パンはぼくの口にはいったときから、のどをとおり、
胃
(
い
)
にとどき
消化
(
しょうか
)
してしまうまで、人の目にさらされてしまうのだ。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
けれども、
胃
(
い
)
ぶくろのなかには石がいっぱいつまっていますので、のどがかわいてたまりません。それで、
泉
(
いずみ
)
へいって、水をのもうとしました。
オオカミと七ひきの子ヤギ
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
彼の理想というが、これは彼の理想でなくしてその実
胃
(
い
)
の
腑
(
ふ
)
の理想である。腹がいっぱいになり
刺身
(
さしみ
)
が食いたいというのは、腹の理想でなく、
舌
(
した
)
の理想である。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
こうして一列になって、わたしたちは何時間も、何時間も、ひと言も口をきかずに、寒さで血の
気
(
け
)
のなくなった顔をして、ぬれた足と空っぽな
胃
(
い
)
ぶくろをかかえて歩き
続
(
つづ
)
けた。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
ビフテキが燒いてある?………ほ、それは
結構
(
けつこう
)
だね。お前は
胃
(
い
)
の
腑
(
ふ
)
も強壯な筈だから、ウンと
堪能
(
たんのう
)
するさ。俺は殘念ながら、知ツての通り、
半熟
(
はんじゆく
)
の卵と牛乳で
辛而
(
やつと
)
露命
(
ろめい
)
を
繋
(
つな
)
いでゐる弱虫だ。
青い顔
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
劇烈
(
げきれつ
)
な三面記事を、写真版にして引き伸ばしたような小説を、のべつに五六冊読んだら、全く
厭
(
いや
)
になった。飯を食っていても、生活難が飯といっしょに
胃
(
い
)
の
腑
(
ふ
)
まで押し寄せて来そうでならない。
永日小品
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
きさまの皮はいくらひっぱたいても平気で
固
(
かた
)
いが、
胃
(
い
)
ぶくろはひもじいだろうと言った。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
“胃”の解説
胃(い、英語:stomach)は、消化器を構成する器官。
(出典:Wikipedia)
胃
常用漢字
小6
部首:⾁
9画
“胃”を含む語句
胃腑
胃潰瘍
胃癌
胃袋
胃嚢
巨大胃
胃弱
胃痙攣
胃病
胃液
胃洗滌
胃潰癰
胃痙
胃腸
脾胃
脾胃虚病
腸胃
腸胃加多留
腸胃加答児
腸胃加答留
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