“胃癌”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いがん84.6%
ゐがん15.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
去年の冬だっけが、そんなパテントの権利も、巨万の財産も海員擁済会ようさいかいに寄附して、胃癌いがんで死んじゃったが、惜しい人間だったよ。
難船小僧 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
それから一日二日して自分はその三人の病症を看護婦からたしかめた。一人は食道癌しょくどうがんであった。一人は胃癌いがんであった、残る一人は胃潰瘍いかいようであった。
変な音 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
やがて食道癌しよくだうがんの男が退院した。胃癌ゐがんの人は死ぬのは諦めさへすれば何でもないと云つて美しく死んだ。潰瘍くわいやうの人は段々惡くなつた。
変な音 (旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
しかしこの「仙人」だけは世間並みにだんだん年をとり、最後に胃癌ゐがんになつてしまつた。
仙人 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)