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無情
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つれなき
ふりがな文庫
“
無情
(
つれなき
)” の例文
町の者母の
無情
(
つれなき
)
を憎み残されし子をいや増してあわれがりぬ。かくて母の
計
(
はかりごと
)
あたりしとみえし。あらず、村々には寺あれど人々の
慈悲
(
めぐみ
)
には限あり。
源おじ
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
宜
(
よ
)
いと
覺
(
おぼ
)
しめさばお
取極
(
とりき
)
め
下
(
くだ
)
さりませ、
此家
(
こゝ
)
は
貴郎
(
あなた
)
のお
家
(
うち
)
で
御座
(
ござ
)
りまする
物
(
もの
)
、
何
(
なん
)
となり
思
(
おぼ
)
しめしのまゝにと
安
(
やす
)
らかには
言
(
い
)
ひながら、
萬一
(
もし
)
その
子
(
こ
)
にて
有
(
あ
)
りたらばと
無情
(
つれなき
)
おもひ
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
ゑゝ
例
(
いつも
)
の通りの心根と遣る瀬なき思ひを眼に集めて、少し涕の恨み顏、何を憎んで其やうに
無情
(
つれなき
)
そぶりは見せらるゝ、言ひたい事は此方にあるを、餘りな人とこみ上るほど思ひに迫れど
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
ゑゑ
例
(
いつも
)
の通りの心根と
遣
(
や
)
る瀬なき思ひを眼に集めて、少し涙の恨み顔、何を憎んでそのやうに
無情
(
つれなき
)
そぶりは見せらるる、言ひたい事は
此方
(
こなた
)
にあるを、余りな人とこみ
上
(
あぐ
)
るほど思ひに迫れど
たけくらべ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
見
(
み
)
ぬやうに
見
(
み
)
て
知
(
し
)
らず
顏
(
がほ
)
を
信如
(
しんによ
)
のつくるに、ゑゝ
例
(
いつも
)
の
通
(
とほ
)
りの
心根
(
こゝろね
)
と
遣
(
や
)
る
瀬
(
せ
)
なき
思
(
おも
)
ひを
眼
(
め
)
に
集
(
あつ
)
めて、
少
(
すこ
)
し
涙
(
なみだ
)
の
恨
(
うら
)
み
顏
(
がほ
)
、
何
(
なに
)
を
憎
(
にく
)
んで
其
(
その
)
やうに
無情
(
つれなき
)
そぶりは
見
(
み
)
せらるゝ、
言
(
い
)
ひたい
事
(
こと
)
は
此方
(
こなた
)
にあるを
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
ず
沸
(
わき
)
かへる
涙
(
なみだ
)
も
人事
(
ひとごと
)
にして
御不憫
(
おいとし
)
や
孃
(
ぢやう
)
さま
此程
(
このほど
)
よりのお
煩
(
わづら
)
ひのもとはと
云
(
い
)
はゞ
何
(
なに
)
ゆゑならず
柔和
(
おとな
)
しき御
生質
(
たち
)
とて
口
(
くち
)
へとては
出
(
だ
)
し
給
(
たま
)
はぬほど
猶
(
なほ
)
さらに
御
(
お
)
いとほしお
心
(
こゝろ
)
は
中々
(
なか/\
)
我
(
わ
)
が
云
(
い
)
ふやうな
物
(
もの
)
にはあらず
此
(
この
)
お
文
(
ふみ
)
御覽
(
ごらん
)
ぜばお
分
(
わか
)
りになるべけれど
御前
(
おまへ
)
さま
無情
(
つれなき
)
お
返事
(
へんじ
)
もし
遊
(
あそ
)
ばされなば
彼
(
あ
)
のまゝに
居給
(
ゐたま
)
ふまじき
御决心
(
ごけつしん
)
ぞと
見
(
み
)
る
目
(
め
)
は
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
立
(
た
)
ちし
物
(
もの
)
の
此文
(
このふみ
)
には
何
(
なん
)
の
文言
(
もんごん
)
どういふ
風
(
ふう
)
に
書
(
か
)
きて
有
(
あ
)
るにや
表書
(
おもてが
)
きの
常盤木
(
ときわぎ
)
のきみまゐるとは
無情
(
つれなき
)
ひとへといふ
事
(
こと
)
か
岩間
(
いはま
)
の
清水
(
しみづ
)
と
心細
(
こゝろぼそ
)
げには
書
(
か
)
き
給
(
たま
)
へど
扨
(
さて
)
も/\
御手
(
おて
)
のうるはしさお
姿
(
すがた
)
は申すも
更
(
さら
)
なり
御心
(
おこゝろ
)
だてと
云
(
い
)
ひお
學問
(
がくもん
)
と
云
(
い
)
ひ
欠
(
か
)
け
處
(
どころ
)
なき
御方
(
おかた
)
さまに
思
(
おも
)
はれて
嫌
(
い
)
やとはよもや
仰
(
おほ
)
せられまじ
我
(
わ
)
れ
深山育
(
みやまそだ
)
ちの
身
(
み
)
として
比
(
くら
)
べ
物
(
もの
)
になる
心
(
こゝろ
)
は
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
無
常用漢字
小4
部首:⽕
12画
情
常用漢字
小5
部首:⼼
11画
“無情”で始まる語句
無情の牡鹿は戯るる