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淡白
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たんぱく
ふりがな文庫
“
淡白
(
たんぱく
)” の例文
そこで彼はニヤニヤと笑うと、扉の前を
淡白
(
たんぱく
)
に離れ、廊下の上をコトコトと駈け出していった。そして何処かに、姿は見えなくなった。
空襲葬送曲
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
武村兵曹
(
たけむらへいそう
)
は
相變
(
あひかは
)
らず
淡白
(
たんぱく
)
で、
慓輕
(
へうきん
)
で、
其他
(
そのほか
)
三十
有餘名
(
いうよめい
)
の
水兵等
(
すいへいら
)
も
一同
(
いちどう
)
元氣
(
げんき
)
よく、
大
(
だい
)
なる
希望
(
きぼう
)
の
日
(
ひ
)
を
待望
(
まちのぞ
)
みつゝ、
勤勉
(
きんべん
)
に
働
(
はたら
)
いて
居
(
を
)
る。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
味は
淡白
(
たんぱく
)
であって
美味
(
うま
)
くないから、だれも食料として
歓迎
(
かんげい
)
しない。しかれども方法をもってすれば、
砂糖
(
さとう
)
が製せられるから捨てたものではない。
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
漸
(
やうや
)
く
癒
(
なほ
)
してやつた
其
(
そ
)
の
禮
(
れい
)
が、たつた五
兩
(
りやう
)
であつたのには、一
寸
(
すん
)
一
兩
(
りやう
)
の
規定
(
きてい
)
にして、
餘
(
あま
)
りに
輕少
(
けいせう
)
だと、
流石
(
さすが
)
淡白
(
たんぱく
)
な
玄竹
(
げんちく
)
も
少
(
すこ
)
し
怒
(
おこ
)
つて、
其
(
そ
)
の五
兩
(
りやう
)
を
突
(
つ
)
き
返
(
かへ
)
した。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
日本のことわざに
交
(
まじ
)
わりは
淡
(
たん
)
として水のごとしというのがある、日本人は水のごとしだ、
清浄
(
せいじょう
)
だ、
淡白
(
たんぱく
)
だ、どんな人とでも胸をひらいて
交
(
まじ
)
わることができる。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
▼ もっと見る
然
(
しか
)
しながら
遂
(
つひ
)
に
其
(
その
)
一
人
(
にん
)
が
彼等
(
かれら
)
の
間
(
あひだ
)
に
發見
(
はつけん
)
されなかつた。
彼等
(
かれら
)
の
怨恨
(
うらみ
)
が
凡
(
すべ
)
て
勘次
(
かんじ
)
の一
身
(
しん
)
に
聚
(
あつま
)
つた。それでも
淡白
(
たんぱく
)
な
彼等
(
かれら
)
の
怨恨
(
うらみ
)
は三
人
(
にん
)
以上
(
いじやう
)
が
聚
(
あつま
)
つて
口
(
くち
)
を
開
(
ひら
)
けば
必
(
かなら
)
ず
笑聲
(
せうせい
)
を
絶
(
た
)
たぬ
程
(
ほど
)
のものであつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
曇日
(
くもりび
)
なので
蝙蝠
(
かほもり
)
は
窄
(
すぼ
)
めたまゝ
手
(
て
)
にしてゐる
故
(
せい
)
か、
稍
(
やゝ
)
小さい
色白
(
いろじろ
)
の顏は、ドンヨリした
日光
(
ひざし
)
の下に、まるで
浮出
(
うきだ
)
したやうに
際立
(
きわだ
)
ってハツキリしてゐる。頭はアツサリした
束髪
(
そくはつ
)
に
白
(
しろ
)
いリボンの
淡白
(
たんぱく
)
な
好
(
このみ
)
。
虚弱
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
氏は、金銭にもどちらかと
云
(
い
)
えば
淡白
(
たんぱく
)
な方でしょう。
岡本一平論:――親の前で祈祷
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
梨花淡白柳深青 〔
梨花
(
りか
)
は
淡白
(
たんぱく
)
にして
柳
(
やなぎ
)
は
深青
(
しんせい
)
十九の秋
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
「ぼくらはただ、自由かってな生活がしたいのだ。だが、それは理由のおもなるものではない。
淡白
(
たんぱく
)
に
直言
(
ちょくげん
)
すれば、ぼくらは富士男君の治下に立つことが不満でならないのだ」
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
但馬守
(
たじまのかみ
)
が
玄竹
(
げんちく
)
を
愛
(
あい
)
したのは、
玄竹
(
げんちく
)
が
岡部美濃守
(
をかべみののかみ
)
の
頓死
(
とんし
)
を
披露
(
ひろう
)
するに
最
(
もつと
)
も
必要
(
ひつえう
)
な
診斷書
(
しんだんしよ
)
を、
何
(
なん
)
の
求
(
もと
)
むるところもなく、
淡白
(
たんぱく
)
に
書
(
か
)
き
與
(
あた
)
へたといふ
心
(
こゝろ
)
の
潔白
(
けつぱく
)
を
知
(
し
)
つたのが
第
(
だい
)
一の
原因
(
げんいん
)
である。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
“淡白”の意味
《名詞》
「淡泊」の別表記。
(出典:Wiktionary)
淡
常用漢字
中学
部首:⽔
11画
白
常用漢字
小1
部首:⽩
5画
“淡白”で始まる語句
淡白者