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末座
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まつざ
ふりがな文庫
“
末座
(
まつざ
)” の例文
虎松も招ばれて
末座
(
まつざ
)
に割のわるい一役をつとめさせられたが、お開きと共に折詰を下げてイの一番に帯刀の邸をとび出した。
くろがね天狗
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
かれは師匠よりも
末座
(
まつざ
)
に控えて、舞台に両手をついているあいだに、絶えず片袖で眼をふいているのがわたしの眼についた。
明治劇談 ランプの下にて
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
はいる前によく
靴
(
くつ
)
をふき、みんなに
一人一人
(
ひとりひとり
)
年
(
とし
)
の順に
挨拶
(
あいさつ
)
をし、それから
部屋
(
へや
)
のいちばん
末座
(
まつざ
)
にいって坐った。
ジャン・クリストフ
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
一同
(
いちどう
)
これはと
恐
(
おそ
)
れ
謹
(
つゝし
)
みけるに、
良
(
やゝ
)
ありて
幸豐公
(
ゆきとよぎみ
)
、
御顏
(
おんかほ
)
を
斜
(
なゝめ
)
に
見返
(
みかへ
)
り
給
(
たま
)
ひ、「
杢
(
もく
)
、
杢
(
もく
)
」と
召
(
め
)
し
給
(
たま
)
へば、
遙
(
はる
)
か
末座
(
まつざ
)
の
方
(
かた
)
にて、
阿
(
あ
)
と
應
(
いら
)
へつ、
白面
(
はくめん
)
の
若武士
(
わかざむらひ
)
、
少
(
すこ
)
しく
列
(
れつ
)
よりずり
出
(
い
)
でたり。
十万石
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
哄笑
(
こうしょう
)
を揺すりあげながら、言い合わしたように、皆じろりと小気味よさそうな一
瞥
(
べつ
)
を
末座
(
まつざ
)
へ投げると、いよいよ小さくなった神尾喬之助は、
恐縮
(
きょうしゅく
)
のあまり、今にも消え入りそうに
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
▼ もっと見る
それは
席
(
せき
)
の
末座
(
まつざ
)
に
列
(
つらな
)
つて
居
(
を
)
つた
一個
(
ひとり
)
の
年老
(
としをい
)
たる
伊太利
(
イタリー
)
の
婦人
(
ふじん
)
で、
此
(
この
)
女
(
をんな
)
は
日出雄少年
(
ひでをせうねん
)
の
保姆
(
うば
)
にと、
久
(
ひさ
)
しき
以前
(
いぜん
)
に、
遠
(
とほ
)
き
田舍
(
ゐなか
)
から
雇入
(
やとひい
)
れた
女
(
をんな
)
の
相
(
さう
)
で、
背
(
せ
)
の
低
(
ひく
)
い、
白髮
(
しらがあたま
)
の、
極
(
ご
)
く
正直
(
しやうじき
)
相
(
さう
)
な
老女
(
らうぢよ
)
であるが
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
慌
(
あわ
)
て押止め然ば其段
今
(
いま
)
一應
(
いちおう
)
申上べしまづ/\御待下されと待せ置て
奧
(
おく
)
へ行き
暫時
(
ざんじ
)
にして出來り然らば
其儘
(
そのまゝ
)
にて
對面
(
たいめん
)
有
(
ある
)
べしとの事なりと告れば伊賀亮は
然
(
さ
)
も有べしと
頓
(
やが
)
て
粗服
(
そふく
)
のまゝ天忠に引れて本堂の
座敷
(
ざしき
)
へ到れば
遙
(
はるか
)
の
末座
(
まつざ
)
に着座させられぬ
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
出す者なし此時
末座
(
まつざ
)
より一人の
老人
(
らうじん
)
進み出で
憚
(
はゞか
)
りながら御役人樣方へ申上ます私しは當村の
草分
(
くさわけ
)
百姓にて善兵衞と申す者なるが
當時
(
たうじ
)
此村は高廿八石にて百
姓
(
しやう
)
二十二軒ある
甚
(
はなは
)
だ
困窮
(
こんきう
)
の村方なれば
斯
(
かく
)
御大勢長く
御逗留
(
ごとうりう
)
有ては必死と
難澁
(
なんじふ
)
に及ぶべし澤の井の一
條
(
でう
)
さへ相分り申せば
早速
(
さつそく
)
當村を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
末
常用漢字
小4
部首:⽊
5画
座
常用漢字
小6
部首:⼴
10画
“末”で始まる語句
末
末期
末裔
末枯
末子
末世
末梢
末路
末席
末代