“抵当:かた” の例文
“抵当:かた”を含む作品の著者(上位)作品数
吉川英治7
中里介山6
薄田泣菫3
ニコライ・ゴーゴリ3
夏目漱石2
“抵当:かた”を含む作品のジャンル比率
文学 > ロシア・ソヴィエト文学 > 小説 物語8.1%
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸3.2%
文学 > 中国文学 > 小説 物語0.9%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
「向うの話ばかり聞いていても駄目、実地に行って様子を見て、それから抵当かたになりそうなものの目利めききをした上で……」
だから露西亜の俘虜は何時でも借金だらけで「霊魂たましひ」が抵当かたになるものなら、書入れに少しの躊躇ちうちよもしないが
「可愛らしい正直者だのう、おめえは。受取はいい。間違ったら、そこに持っている首を抵当かたにもらいに行くばかりだ」
宮本武蔵:07 二天の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「うむ、僅か三十文の銭のために縄目なわめの恥にかかるのはいやじゃ、この一腰ひとこし抵当かたにとってくれ」
「どうしてったってお前、三百両の抵当かたに持って来ようておみやげだから、やにっこい物は持って来られねえ」
大菩薩峠:37 恐山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
零落れいらくした旧主に高利の金を貸し、その抵当かたに、旧主の家族を追い出して、旧主の家にそちが住んでみい、世間はそちを、愈〻いよいよ
鍋島甲斐守 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これを抵当かたに取って置いてくれ、祖先伝来の由緒ある刀だ、位負けがするとたたりのある刀だ、承知の上でこれを引取ってもらいたい——と出るので
大菩薩峠:40 山科の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
『あはははは。まさか、首を抵当かたに金も貸すまい。——ほかの御一統には、面目次第もないが、貴公たちから、違約の罪、よろしく詫びておいてくれ』
死んだ千鳥 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かつて親類の破産者からそれを借金の抵当かたに取った細君の父は、同じ運命のもとに、早晩それをまた誰かに持って行かれなければならなかったのである。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
こうなったら何も悪いことだらけで……。それにわしらが知っているのも知らねえのもあったが、田地のいい所は四、五年まえから大抵よそへ抵当かたにはいっている。
籠釣瓶 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
利右衛門が、まだ上総の御馬囲場でつまらぬ野馬役をしているとき、長崎屋市兵衛に五十両という金を借り、その抵当かたに妹のお小夜を長崎屋へ小間使につかわした。
顎十郎捕物帳:03 都鳥 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
「蕎麦屋さん。実あ、金はないんだよ。これを抵当かたに、もう一杯喰べさせてくれるかい」
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「先生、その軍用金は、軍用金として御使用御随意ですが、それを先生に御用立てる前に抵当かたをいただいてありますから、あとでかれこれおっしゃってはいけませんよ」
大菩薩峠:33 不破の関の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
王九媽は單四嫂子のためにいろいろ指図をして、一串ひとさしの紙銭を焼き、また腰掛二つ、著物五枚を抵当かたにして銀二円借りて来て、世話人に出す御飯の支度をした。
明日 (新字新仮名) / 魯迅(著)
眞「もしお梅はん、大事に気晴しのなるようにして呉れんなさませ…あゝわしゃなア済まぬがかね十両借りたいが、袈裟文庫を抵当かたに置くから十両貸してくんなさませ」
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「へえ、たった今、食い逃げの抵当かたに取った代物しろものでござります」
「それからこの一品、どうやら、わっしどもには不似合いな品でございますが、せっかく殿様から抵当かたに下すった品でございますから、持って帰って大切にお預かり申して置きます……」
大菩薩峠:14 お銀様の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
「がんりき、それでは抵当かたの品をやる、それによって融通しろ」
大菩薩峠:14 お銀様の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
『一体、あの家を抵当かたに取って、そちはすぐ転売する気か、他へ売るにしても、半年や一年は空けておかねばなるまい。それよりも、そちの生涯の一善になれば、こんなよい事はあるまいが』
鍋島甲斐守 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
眞「今えから袈裟文庫けさぶんこ抵当かたに預ける」
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
人の評判では借金の抵当かたに取った女房だそうである。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
賄代まかないだい抵当かたに着物があるじゃないか。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
痩形の連中は、三年もすれば一人残らず農奴を借金の抵当かたに入れてしまうが、肥り肉の方は泰然と構えていながら、いつの間にか——何処か町はずれに、細君の名前で買った家がひょっこりあらわれる。
「こっちも、買うという話じゃない。抵当かたになら、あの山の茶畑に見込があるから、預かってもいいということなのだ。だが、そう後腐あとくされがあるようじゃ困るから、百さん、気のどくだが、この話はまず、破談だな」
野槌の百 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
で、湯女奉公をしている彼女へも、常々、小銭の無心は珍しくなかったが、こんどは何かまとまったようがあるとかで、守口もりぐちの双葉屋という遊女屋から、お仙のからだを抵当かたに、百両ほど借りてしまった。
治郎吉格子 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼はどの女の家では豚が幾匹仔を産んだとか、どの女の葛籠つづらには麻布ぬのがどれだけ入つてゐるとか、また堅気な男が祭りに衣類なり家財なりの何品なにをいつたい酒場へ抵当かたに置いたとかいふことを、細大漏らさず知つてゐる。
「じゃ親方、すみませんが、今度は、あっし達の体を抵当かたに、十両ばかり工面しておくんなさい。そして、野郎に嫌が応でも二升五合賭で果し合いを申込んで、こっちが飢え死するか、伝公の奴が血ヘドを吐くか、最後の勝負をしてやります」
醤油仏 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ゴオゴリの『死霊しりやう』を読むと、名義だけは生きてゐるが、実はとつくに亡くなつてゐる農奴を買収し、遠い地方へ持ち込んで、そこで銀行へ抵当かたに入れて借金をする話が出てゐるが、今の選挙界の新人も一寸ちよつとそれに似てゐる。
抵当かたにおいて、さて猶太人に向つて、⦅いいかえ猶太ジュウ、おいらはかつきり一年たつたら、この長上衣スヰートカを請け出しに来るだから、それまでちやんとしまつといて呉んろよ!⦆——さう言つておいて掻き消すやうに姿を隠してしまつただ。
おらが友達が一人印度にるだが、何でもその話によると、向うでは畑を抵当かたに借金をしようちふんで、持地もちぢをぐるり一廻り検分して帰ると、もう借金かねの返済期になつとるので、いつ迄待つても金の借りやうがえちふ事だよ。ははは……」
セリファンは自分のうっかりしていたことに気がついたが、ロシア人の癖でこちらが悪かったと他人の前へ頭をさげることが出来ず、すぐに彼も虚勢を張って、『なにをっ、手前こそ何だってこんな無茶な駈け方をさらしゃあがるんだ? 眼のくり玉を居酒屋へ抵当かたにでもおいて来やがったのかい?』こう言ってから彼は
長げえあひだ信用しとつた酒場の亭主も、やがてのことに信用しなくなつてのう。とどのつまり悪魔の奴め、自分の身に著けてゐた赤い長上衣スヰートカをば、せいぜい値段の三が一そこそこで、その当時ソロチンツイの定期市に酒場を出してゐた猶太人のとこへ飲代のみしろ抵当かたにおくやうな羽目になつただよ。