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感
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かんじ
ふりがな文庫
“
感
(
かんじ
)” の例文
實
(
じつ
)
を
申
(
まを
)
すと
私
(
わたし
)
も
疑
(
うたが
)
つてゐるのです。
然
(
しか
)
し
尤
(
もつと
)
も、
私
(
わたくし
)
は
或時
(
あるとき
)
は
死
(
し
)
なん
者
(
もの
)
のやうな
感
(
かんじ
)
もするですがな。
其
(
そ
)
れは
時時
(
とき/″\
)
恁
(
か
)
う
思
(
おも
)
ふ
事
(
こと
)
があるです。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
と、いうような
感
(
かんじ
)
もした。また、あの黒い鳥は
常
(
なみ
)
の鳥でない、あの鳥が来てから何か自分の家に不幸が起るようなことがあるまいかとも思った。
不思議な鳥
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
御殿の様な奥まった広い座敷の
床
(
とこ
)
の
間
(
ま
)
へでもこれを立て
懸
(
か
)
けておいて御覧なさい、
随分
(
ずいぶん
)
いやな
感
(
かんじ
)
のするものだ。
二面の箏
(新字新仮名)
/
鈴木鼓村
(著)
不思議なのは、それが
昨夜
(
ゆうべ
)
私が立っていたところと、ものの
半町
(
はんちょう
)
と
隔
(
へだ
)
っていない所なので、これを見た時には、私は実に一種物凄い
感
(
かんじ
)
を
催
(
もよお
)
したのであった。
死神
(新字新仮名)
/
岡崎雪声
(著)
「
感
(
かんじ
)
の宜い絵じゃありませんか。何んて深味のある緑色でしょうね……貴郎も
矢
(
や
)
っ
張
(
ぱ
)
りそう思われて?」
温室の恋
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
▼ もっと見る
蘿月は何というわけもなく、長吉が
出水
(
でみず
)
の中を歩いて病気になったのは
故意
(
こい
)
にした事であって、全快する
望
(
のぞみ
)
はもう絶え果てているような実に
果敢
(
はか
)
ない
感
(
かんじ
)
に打たれた。
すみだ川
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
それから丁度大川端を通ると、秋の事で柿を売つてる男が有つて、どうしてもかう収穫の時分の
感
(
かんじ
)
が表はれてゐるので、書き附けて手紙を上げて、果物売を描いて下さいと願つた。
装釘に就て:『春』と『家』及び其他
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
が
丁度
(
ちょうど
)
その間四五
町
(
ちょう
)
ばかりというものは、実に、一種何物かに襲われたかのような
感
(
かんじ
)
がして、
身体
(
からだ
)
が、こう
何処
(
どこ
)
となく
痳痺
(
まひ
)
したようで、とても言葉に言い現わせない
心持
(
こころもち
)
であった、しかし
白い蝶
(新字新仮名)
/
岡田三郎助
(著)
実
(
じつ
)
を
申
(
もう
)
すと
私
(
わたし
)
も
疑
(
うたが
)
っているのです。しかしもっとも、
私
(
わたくし
)
は
或時
(
あるとき
)
は
死
(
し
)
なん
者
(
もの
)
のような
感
(
かんじ
)
もするですがな。それは
時時
(
ときどき
)
こう
思
(
おも
)
うことがあるです。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
而して
熟々
(
つくづく
)
と穏かな
容貌
(
かおつき
)
が慕わしうなり、又自分も到底この先生のようではないけれど、やはり
帰趨
(
きすう
)
なき、漂浪児であるという寂しい
感
(
かんじ
)
になった。
面影:ハーン先生の一周忌に
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
蘿月
(
らげつ
)
は
何
(
なん
)
と
云
(
い
)
ふわけもなく、
長吉
(
ちやうきち
)
が
出水
(
でみづ
)
の中を歩いて病気になつたのは
故意
(
こい
)
にした事であつて、
全快
(
ぜんくわい
)
する
望
(
のぞみ
)
はもう絶え果てゝゐるやうな
実
(
じつ
)
に
果敢
(
はか
)
ない
感
(
かんじ
)
に打たれた。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
前置
(
まえおき
)
づきだが、
要
(
よう
)
するに
箏
(
こと
)
というものは何だか一種凄みのあるものだということに
過
(
すぎ
)
ぬ、これから
談
(
はな
)
すことも
矢張
(
やっぱり
)
箏
(
こと
)
に関係したことなので、その
後
(
のち
)
益々
(
ますます
)
自分は
箏
(
こと
)
を見ると凄い
感
(
かんじ
)
が
起
(
おこ
)
るのである。
二面の箏
(新字新仮名)
/
鈴木鼓村
(著)
いかに達雄が絶望し、
狼狽
(
ろうばい
)
したかは、三吉に悲惨な
感
(
かんじ
)
を与えた。
家:01 (上)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
決して
感
(
かんじ
)
のいい人間ではなかった。
岷山の隠士
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
始
(
はじめ
)
て私は幾十尺上って来たかと驚いた。右を見るとまたしても、太い、高い、黒い二本の烟突が目につく。私は
飽迄
(
あくまで
)
この烟突に圧迫せられている
感
(
かんじ
)
がする。
暗い空
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
私は暫らく
佇
(
たたず
)
んで、
是等
(
これら
)
の物悲しい、静かな景色を眺めていたが、急に鳥を撃つのは可哀そうだというような
感
(
かんじ
)
がして、その
儘
(
まま
)
墓場を出ると普通人の通る村道に出た。
不思議な鳥
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
この時、翁はやっと頭を上げて、側の色硝子の張ってある高窓の方を見ると、急に張りつめていた胸の力が衰えて、遠い
感
(
かんじ
)
がして、知らずに眼に熱い涙が湧いて「ハーッ。」と溜息を洩らすのである。
点
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
感
常用漢字
小3
部首:⼼
13画
“感”を含む語句
感情
感覚
感染
感興
悪感
御感
感傷主義
感謝
敏感
感触
感傷
感冒
感応
感傷的
感想
感化
感懐
感極
感冐
肉感的
...