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つら
ふりがな文庫
“
愁
(
つら
)” の例文
そこまでがほんとの話で、
突然
(
いきなり
)
、まつは
愁
(
つら
)
いとみな
仰
(
おし
)
ゃんすけれどもなア——とケロケロと
唄
(
うた
)
いだすのだった。そして小首を
傾
(
かし
)
げて
旧聞日本橋:09 木魚の配偶
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
三年越しの流浪にて、
乞食
(
こつじき
)
の境遇にも、忘れ難きは赤城の娘、
姉妹
(
あねいもと
)
ともさぞ得三に、憂い
愁
(
つら
)
い目を見るならむ。
活人形
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
黄生こころまどひて、一手に香玉、一手に絳雪を捉へて放たず、相対して
愁
(
つら
)
き限りを泣きつくせり。
『聊斎志異』より
(新字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
女もしばらくは言い出づる辞もなく、ただ
愁
(
つら
)
そうに首をば
垂
(
た
)
れて、自分の
膝
(
ひざ
)
の
吹綿
(
ふきわた
)
を
弄
(
いじ
)
っていたが
深川女房
(新字新仮名)
/
小栗風葉
(著)
返事はなくて吐息折々に太く身動きもせず仰向ふしたる心根の
愁
(
つら
)
さ、其身になつてもお力が事の忘れられぬか、十年つれそふて子供まで儲けし我れに心かぎりの
辛苦
(
くらう
)
をさせて
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
捨てこそ有なれと思ふも
果敢
(
はか
)
なき
小女氣
(
むすめぎ
)
なり彼の一
生
(
しやう
)
の
苦勞
(
くらう
)
は他人に
寄
(
より
)
一
雙
(
さう
)
の玉手千人
枕
(
まくら
)
し一
點
(
てん
)
の
唇
(
くちびる
)
萬客に
嘗
(
なめ
)
らるゝと云ふ
愁
(
つら
)
い
勤
(
つと
)
めの其中の心の底を打明て語るお方は唯一人と小夜衣が
誠
(
まこと
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
それが
松浦佐夜姫
(
まつらさよひめ
)
であるとか、昔から今まで、親子の別れ、主從のわかれ、いづれも
愁
(
つら
)
いが、
男女
(
ふうふ
)
の死別ほどのはあるまいなどといはれてゐる。
尼たちへの消息:――よく生きよとの――
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
ああ、窮った、窮った。やっぱり死ぬのか。死ぬのはいいが、それじゃどうも欣さんに義理が立たない。それが何より
愁
(
つら
)
い! といって才覚のしようもなし。……
義血侠血
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
返事
(
へんじ
)
はなくて
吐息
(
といき
)
折々
(
おり/\
)
に
太
(
ふと
)
く
身動
(
みうご
)
きもせず
仰向
(
あほのき
)
ふしたる
心根
(
こゝろね
)
の
愁
(
つら
)
さ、
其身
(
そのみ
)
になつてもお
力
(
りき
)
が
事
(
こと
)
の
忘
(
わす
)
れられぬが、十
年
(
ねん
)
つれそふて
子供
(
こども
)
まで
儲
(
もう
)
けし
我
(
わ
)
れに
心
(
こゝろ
)
かぎりの
辛苦
(
くろう
)
をさせて
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
『すがた秀れこころ優しき卿に添ひあくがれては、長生不老の思ひせぬものやなからむ。ただ一日離り居ればとて、なほ千里の別しつるここちやせむ。あだぶしの夜こそ
愁
(
つら
)
からめ。』
『聊斎志異』より
(新字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
並みの
懐子
(
ふところご
)
とは違って、少しの苦しみや
愁
(
つら
)
いくらいは驚きゃしないから
深川女房
(新字新仮名)
/
小栗風葉
(著)
それは当然死よりも
愁
(
つら
)
くまた出来にくかったであろうが、正しい取るべき道は、最初倉持との恋愛が
萌
(
きざ
)
した時に、
潔
(
いさぎよ
)
く
良人
(
おっと
)
に打明けるべきであった。
芳川鎌子
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
返事はなくて吐息折々に太く身動きもせず
仰向
(
あほのき
)
ふしたる心根の
愁
(
つら
)
さ、その身になつてもお力が事の忘れられぬか、十年つれそふて子供まで
儲
(
もう
)
けし我れに心かぎりの
辛苦
(
くろう
)
をさせて
にごりえ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
食を乞うということはよくよく
愁
(
つら
)
いものだ。
世間師
(新字新仮名)
/
小栗風葉
(著)
さこそは、さこそは
愁
(
つら
)
き露なりけめ
独絃哀歌
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
おもへば浅きことなり——誠
入立
(
いりたち
)
ぬる恋のおくに何物かあるべきもしありといはゞみぐるしく、憎く、憂く、
愁
(
つら
)
く、浅間しく、かなしく、さびしく
樋口一葉
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
しめる涙は
愁
(
つら
)
くとも
都喜姫
(新字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
腕力をもってくるなら、反抗する決心もあるが、
沁々
(
しみじみ
)
と訴えられるのは
愁
(
つら
)
い。自分の思想を守るのに、そんなことで屈伏したり、陥落は出来ないとも思った。
遠藤(岩野)清子
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
お雪には、モルガンに、他に
増花
(
ますはな
)
が出来たという
噂
(
うわさ
)
がたつことが、何よりも
愁
(
つら
)
いのだった。
モルガンお雪
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
それがまた、川上との縁は自分の方から
惚
(
ほ
)
れ込んだのでもあり、養母も川上の男らしいところを
贔屓
(
ひいき
)
にしていただけに、言うのも
愁
(
つら
)
かったが、聴く方の腹立ちは火の手が強かった。
マダム貞奴
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
愁
(
つら
)
かったのは宮崎家の人となってから、
馴
(
な
)
れぬ上に、幼児は二人になり、竜介氏は
喀血
(
かくけつ
)
がつづいて——ただ一人のたよりの人は喀血がつづく容体で——その時の心持ちはと、あるとき
柳原燁子(白蓮)
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
「噂が立ってしまってから、
打明
(
うちあけ
)
るのは
愁
(
つら
)
いが、あて、どうしたら好いのか——」
モルガンお雪
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
「あたしはありとある
愁
(
つら
)
い経験をもっていて、いろいろな涙の味を知りつくしている。だから、どんな芝居を見ても面白い、感動する。なぜならそのどれにも共鳴するものを
噛
(
か
)
みつくしているからだ」
一世お鯉
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
顔見られるようで
愁
(
つら
)
かったが、すまあしてやっとる。
朱絃舎浜子
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
“愁”の解説
「愁」 (うれい) は、日本のロックバンド、Kagrra,の12枚目のシングル。2004年1月1日にコロムビアミュージックエンタテインメントから販売。
(出典:Wikipedia)
愁
常用漢字
中学
部首:⼼
13画
“愁”を含む語句
郷愁
憂愁
悲愁
愁然
哀愁
御愁傷
愁傷
愁歎
愁訴
旅愁
愁眉
愁嘆場
幽愁
離愁
暗愁
愁嘆
居愁
御愁歎
不語似無愁
愁夜曲
...