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怪
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かい
ふりがな文庫
“
怪
(
かい
)” の例文
驚
(
おどろ
)
いて
眼
(
め
)
が
覺
(
さ
)
めたが、たしかに
猫
(
ねこ
)
の
聲
(
こゑ
)
がする、
夢
(
ゆめ
)
か
怪
(
かい
)
か、はね
起
(
お
)
きて
見
(
み
)
たら
枕
(
まくら
)
もとには
例
(
れい
)
の
兒猫
(
こねこ
)
が
座
(
すは
)
つてゐた、どこから
忍
(
しの
)
んで
來
(
き
)
たのやら。
ねこ
(旧字旧仮名)
/
北村兼子
(著)
首尾
(
しゅび
)
よく、
鷲
(
わし
)
ぬすみのはなれ
業
(
わざ
)
をやりとげて、
飛行天行
(
ひこうてんこう
)
の
怪
(
かい
)
をほしいままに、たちまちきたのは
家康
(
いえやす
)
の
采地
(
さいち
)
浜松の城下。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
怪
(
かい
)
老人はそれとも知らず、ますますさびしい屋敷町へと、テクテク歩いていきましたが、みょうなことに、町かどへ来るたびに、かならず地面にしゃがむのです。
妖怪博士
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
片鱗
(
へんりん
)
を
溌墨淋漓
(
はつぼくりんり
)
の
間
(
あいだ
)
に点じて、
虬竜
(
きゅうりょう
)
の
怪
(
かい
)
を、
楮毫
(
ちょごう
)
のほかに想像せしむるがごとく、芸術的に観じて申し分のない、空気と、あたたかみと、
冥邈
(
めいばく
)
なる調子とを
具
(
そな
)
えている。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
けれども同博士の
怪
(
かい
)
より出でて怪に入る仕事は、まだ半分も進行していないので御座います。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
▼ もっと見る
況
(
まし
)
て市郎の為に、
最初
(
はじめ
)
は靴で額を蹴破られ、次に石を以て
真向
(
まっこう
)
を
打割
(
うちわ
)
られ、最後には味方の石に
因
(
よっ
)
て顔一面を砕かれたのであるから、肉は砕け、骨は
露
(
あら
)
われて、
其
(
そ
)
の
醜
(
しゅう
)
、
其
(
そ
)
の
怪
(
かい
)
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
「司馬の道場では、挨拶にやった門之丞を、無礼にも追いかえしましたぞ。先には、あなた様を萩乃さまのお婿に……などという気は、今になって、すこしもないらしい。
奇
(
き
)
っ
怪
(
かい
)
至極
(
しごく
)
——」
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
蕪村は
狐狸
(
こり
)
怪
(
かい
)
を為すことを信じたるか、
縦令
(
たとい
)
信ぜざるもこの種の談を聞くことを好みしか、彼の自筆の草稿『
新花摘
(
しんはなつみ
)
』は怪談を
載
(
の
)
すること多く、かつ彼の句にも狐狸を詠じたる者少からず。
俳人蕪村
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
この国は今言うような趣味の材料には、最も豊富な国と言っていい、
都鄙
(
とひ
)
おしなべて、何か
古城趾
(
こじょうし
)
があるとすれば
殊
(
こと
)
に妙であるが、
其処
(
そこ
)
には
何等
(
なにら
)
かの意味に於いて、
何等
(
なにら
)
かの
怪
(
かい
)
が必ず潜んでいる。
不吉の音と学士会院の鐘
(新字新仮名)
/
岩村透
(著)
怪
(
かい
)
を見て怪とせざる勇気で、変なものが見えても「こっちに竿があるんだからね、何でもない」という意味を言ったのであったが、船頭もちょっと身を
屈
(
かが
)
めて、竿の方を
覗
(
のぞ
)
く。客も頭の上の闇を覗く。
幻談
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
幽霊とは人間の化けたもので妖怪とは
人外
(
じんがい
)
の
怪
(
かい
)
である。
ばけものばなし
(新字新仮名)
/
岸田劉生
(著)
アトランティス生物の
怪
(
かい
)
海底大陸
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
というのも、しばしば妻の身が襲われかけたり、
林冲
(
りんちゅう
)
が友人の家で酔っている間に、不慮な事件が留守中に起ったり、何度となく、
謎
(
なぞ
)
のごとき
怪
(
かい
)
に
呪
(
のろ
)
われていたからだった。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
なぜかさびしい所さびしい所とよって通るので、ほとんどすれ違う人もなく、ひっそりとした夜更けの往来を、たった一人で歩いている一寸法師の姿は、一層よう
怪
(
かい
)
じみて見えた。
一寸法師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
是
(
これ
)
果
(
はた
)
して人か
怪
(
かい
)
か
竟
(
つい
)
に分らぬ。
其
(
そ
)
の
武士
(
さむらい
)
と云ふのは私の父である。
雨夜の怪談
(新字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
死体置場
(
したいおきば
)
の
怪
(
かい
)
金属人間
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「
奇
(
き
)
ッ
怪
(
かい
)
な笑い声、
咲耶子
(
さくやこ
)
、心をゆるすまいぞ」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
林の中の
怪
(
かい
)
三十年後の世界
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「うぬッ、
奇
(
き
)
ッ
怪
(
かい
)
な女め」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
仔猫
(
こねこ
)
の
怪
(
かい
)
鞄らしくない鞄
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
白昼
(
はくちゅう
)
の
怪
(
かい
)
金属人間
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
山頂
(
さんちょう
)
の
怪
(
かい
)
崩れる鬼影
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
“怪”の意味
《名詞》
(カイ)あやしいこと。あやしいもの。
(出典:Wiktionary)
怪
常用漢字
中学
部首:⼼
8画
“怪”を含む語句
怪物
怪訝
奇怪
妖怪
怪奇
可怪
怪異
怪談
怪鳥
醜怪
怪力
女怪
勿怪
物怪
怪火
怪体
奇々怪々
怪談噺
怪猫
妖怪的
...