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姑
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しば
ふりがな文庫
“
姑
(
しば
)” の例文
姑
(
しば
)
らく内縁を結ぶの約をなしたるなり、御意見
如何
(
いか
)
があるべきやと
尋
(
たず
)
ねけるに、両親ともにあたかも妾の虚名に酔える時なりしかば
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
従て私は和名も科名も共にこれをカナで書く事を決行実践したのであったが、その時
独
(
ただ
)
科の字のみは
姑
(
しば
)
らく
故
(
ことさ
)
らにこれを存置した。
植物記
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
藩
(
しん
)
王以下は、
永楽
(
えいらく
)
に及んで藩に就きたるなれば、
姑
(
しば
)
らく
措
(
お
)
きて論ぜざるも、太祖の諸子を
封
(
ほう
)
じて王となせるも
亦
(
また
)
多しというべく
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
伯耆の夜見島大根島などを夜見の国・根の国に聯想した先人の考へも、
地方
(
ヂカタ
)
から近きに過ぎる様に思はれるが、島を死の国と見た処は、
姑
(
しば
)
らく棄て難い。
古代生活の研究:常世の国
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
老僕
(
ろうぼく
)
額
(
ひたい
)
を
蹙
(
しか
)
め、
有
(
あ
)
り有り、
大変
(
たいへん
)
が有りたりという。先生手を
挙
(
あ
)
げて、そは
姑
(
しば
)
らく
説
(
と
)
くを
休
(
や
)
めよ、我まずこれを言わん、
浮浪
(
ふろう
)
の
壮士
(
そうし
)
が
御老中
(
ごろうじゅう
)
にても
暗殺
(
あんさつ
)
せしにはあらざる
歟
(
か
)
と。
瘠我慢の説:05 福沢先生を憶う
(新字新仮名)
/
木村芥舟
(著)
▼ もっと見る
龍馬伝には「お
乙女
(
とめ
)
怒って彼女を離婚す」とあれど是れ亦誤りなり、お龍氏が龍馬に死別れて以来の経歴は予委しく之を聴きたれど龍馬の事に関係なければ今
姑
(
しば
)
らく略しぬ。
千里駒後日譚
(新字旧仮名)
/
川田瑞穂
、
楢崎竜
、
川田雪山
(著)
父は手の平へ
其
(
その
)
袋を載せてやゝ
姑
(
しば
)
らく
眺
(
なが
)
めて居り升たから、私は今度限り勘弁してやるといつて、返して
呉
(
く
)
れるかと一寸は思ひ升た、併しそれほど
姑息
(
こそく
)
な父ではありませんから
黄金機会
(新字旧仮名)
/
若松賤子
(著)
「
姑
(
しば
)
らく誌して疑いを存しておく」
随筆 宮本武蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
彼是と
勘考
(
かんかう
)
するに今度の儀も
篤實
(
とくじつ
)
過
(
すぎ
)
汝が身の
難儀
(
なんぎ
)
に成しかも量り難し水清ければ
魚
(
うを
)
棲
(
すま
)
ず人明らかならば
交
(
まじ
)
はり少なしとは汝が事ならん扨々
憫然
(
あはれ
)
至極
(
しごく
)
と
姑
(
しば
)
らく
默止
(
もくし
)
て居られしかば
白洲
(
しらす
)
は
寂
(
しん
)
と
靜
(
しづ
)
まりたり
良
(
やゝ
)
有りて大岡殿再び九助に向はれ番人を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
また、
姑
(
しば
)
らく
晶子詩篇全集拾遺
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
病児を抱えて座食する事は、到底至難の事なれば、自分は甘んじて
児
(
じ
)
のために犠牲とならん、何とぞこの
切
(
せつ
)
なる心を察して、
姑
(
しば
)
らく時機を待ちくれよという。
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
畢竟
(
ひっきょう
)
朝威を負うて事を執らるるが故でござる、今
若
(
も
)
しこれに従わずば、勝敗利害は
姑
(
しば
)
らく
擱
(
お
)
き、
上
(
かみ
)
は朝庭に背くことになりて朝敵の汚命を
蒙
(
こうむ
)
り、従って北条の如くに
蒲生氏郷
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
帥
(
そつ
)
の
殿
(
との
)
に承ろうにも、国遠し。まず
姑
(
しば
)
し、郎女様のお心による外はないもの、と思いまする。
死者の書
(新字新仮名)
/
折口信夫
(著)
歌の上に於て、我々を喜ばした文芸復興は、これで
姑
(
しば
)
らくは、中入りになるのであろう。
歌の円寂する時
(新字新仮名)
/
折口信夫
(著)
ああ学識なくして、
徒
(
いたずら
)
に感情にのみ支配せられし当時の思想の誤れりしことよ。されどその頃の妾は
憂世
(
ゆうせい
)
愛国の
女志士
(
じょしし
)
として、人も
容
(
ゆる
)
されき、妾も許しき。
姑
(
しば
)
らく女志士として語らしめよ。
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
則
(
すなわ
)
ち其の至るところ又
如何
(
いか
)
なるを知らず、近代を以て之を言えば、
欧陽少卿
(
おうようしょうけい
)
、
蘇長公
(
そちょうこう
)
の
輩
(
はい
)
は、
姑
(
しば
)
らく置きて論ぜず、自余の諸子、之と文芸の
場
(
じょう
)
に
角逐
(
かくちく
)
せば、
孰
(
たれ
)
か後となり
孰
(
いずれ
)
か先となるを知らざる也。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
かうして、次第に、自然に現実味と描写態度とを加へて来たが、近松になつて徐々に、さうして
姑
(
しば
)
らくしてから急激に変化し、飛躍して、其後の浄瑠璃は唱導的意義を一切失ふ様になつて了うた。
国文学の発生(第四稿):唱導的方面を中心として
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
だから、此は今
姑
(
しば
)
らく預つて、考へて見たいと思ふ。
国文学の発生(第二稿)
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
“姑”の意味
《名詞》
(しゅうとめ)夫の母親。
(出典:Wiktionary)
姑
漢検準1級
部首:⼥
8画
“姑”を含む語句
舅姑
小姑
姑娘
嫁姑
姑女
慈姑
因循姑息
姑獲鳥
藐姑射
姑御
山慈姑
姑様
舅姑御
藐姑射山
外姑
水慈姑
姑媳
姑息
姑蘇
慈姑頭
...