“山慈姑”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
やまくわい66.7%
かたくり33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
山野で採取せられるくず山慈姑やまくわいわらびの類、甘藷かんしょ馬鈴薯ばれいしょ等の栽培球根は、水分を利用して粉砕せられたけれども、のちに乾燥して貯蔵する故に、やはり常食の中に加えられている。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
ズリ 長門の大津郡などで、根から澱粉を採取する野生植物の一つ、「かたくり」のことだというが、西の方でこの名をもって呼ぶのは、山慈姑やまくわいだけには限らぬようだからまだ心もとない。
食料名彙 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
大伴家持作、堅香子かたかご草の花をぢ折る歌一首という題詞がある。堅香子は山慈姑かたくりで薄紫の花咲き、根から澱粉でんぷんの上品を得る。寺に泉のくところがあって、そのほとりに堅香子の花が咲いている。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)