)” の例文
今度こんどまへ反對はんたいに、足音あしおと段々だん/\とほくのはうるにしたがつて、かすかになつた。さうして一番いちばん仕舞しまひにぴたりと何處どこかでまつた。宗助そうすけながら、はつとした。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
朝廷から従四位下弾正少弼だんじやうせうひつに叙任されると、朝恩の厚きに感激し、「我ながらにして、官爵を受く、これ恐らくは人臣の大義に非ず。まさに上洛して天恩を拝謝せん」
二千六百年史抄 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
ここを以ちてこの二神ふたはしらのかみ、出雲の國の伊耶佐いざさ小濱をはまに降り到りて、十掬とつかの劒を拔きて浪の穗に逆に刺し立てて、その劒のさきあぐて、その大國主の神に問ひたまひしく
二とせや緞子どんす張りたる高椅子のうへにるまでは丈のびぬ
舞姫 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
我が家はながらにして觀る雲の空廣らなり野のかぎり見ゆ
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
野中のなかさん提唱ていしやうです」とさそつてれると、宗助そうすけこゝろからうれしいがした。かれ禿頭はげあたまつらまへるやうどころのない難題なんだいなやまされて、ながらじつ煩悶はんもんするのを、如何いかにもせつなくおもつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
我が家はながらにして観る雲の空広らなり野のかぎり見ゆ
白南風 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
さうかといつて、この情熱じやうねつつくほどはげしい活動くわつどうには無論むろん出會であはなかつた。かれたかみやくつて、いたづらにむづがゆかれ身體からだなかながれた。かれ腕組うでぐみをして、ながら四方しはうやまながめた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
ながらに雲のゆき觀る晝つかたみんなみの空にかかる鷺あり
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
ながらに雲のゆき観る昼つかたみんなみの空にかかる鷺あり
白南風 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)