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合間
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あいま
ふりがな文庫
“
合間
(
あいま
)” の例文
彼は
牌
(
こま
)
を握る
合間
(
あいま
)
合間に顔をあげて、星尾助教授の手の内を後からみたり、川丘みどりの真白な
襟足
(
えりあし
)
のあたりを
盗
(
ぬす
)
み
視
(
み
)
して
万更
(
まんざら
)
でない気持になっていた。
麻雀殺人事件
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
と、指を湿らせる
合間
(
あいま
)
に、水をほめる前に、先刻話しかけたつづきを、思出したようにいうのだった。
朱絃舎浜子
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
お
上
(
かみ
)
さんの
葛
(
くず
)
の
葉
(
は
)
は、
子供
(
こども
)
の
世話
(
せわ
)
をする
合間
(
あいま
)
には、
機
(
はた
)
に
向
(
む
)
かって、
夫
(
おっと
)
や
子供
(
こども
)
の
着物
(
きもの
)
を
織
(
お
)
っていました。
葛の葉狐
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
明くる日、帰宅せられた時はなかなかの混雑でしたが、少しの
合間
(
あいま
)
に赤い袖無しを著て、ちょこちょこと座敷へ出て、「御無事でおめでとう」と、丁寧に
挨拶
(
あいさつ
)
をなさいました。
鴎外の思い出
(新字新仮名)
/
小金井喜美子
(著)
この浜町という所は——この附近全体がそうではあるが——恰も五本の指をひろげた様に細高い丘が海中に突出して、その
合間
(
あいま
)
合間が深い入江となって居るという風の所である。
みなかみ紀行
(新字新仮名)
/
若山牧水
(著)
▼ もっと見る
荒筵の遥かの奥の方から、祈祷の声が絶えず聞こえ、
鈴
(
りん
)
を振る音が
合間
(
あいま
)
合間に聞こえた。
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
その土煙の舞い
上
(
あが
)
る
合間
(
あいま
)
に、薄紫の光が
迸
(
ほどばし
)
るのも、昼だけに、一層悲壮だった。しかし二千人の
白襷隊
(
しろだすきたい
)
は、こう云う砲撃の中に
機
(
き
)
を待ちながら、やはり平生の元気を失わなかった。
将軍
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
木彫
(
もくちょう
)
をやってる彼の人たちの、腕を一つ見てみよう位の気は起りそうなもの、こっちでは随分毎日仕事の
合間
(
あいま
)
に石屋のこつこつ
叩
(
たた
)
いている処を見て、もうあの獅子の頭が見えて来た
幕末維新懐古談:78 谷中時代の弟子のこと
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
主
(
おも
)
なる
仕事
(
しごと
)
は
矢張
(
やは
)
り
御神前
(
ごしんぜん
)
に
静座
(
せいざ
)
して
精神統一
(
せいしんとういつ
)
をやるのでございますが、ただ
合間
(
あいま
)
合間
(
あいま
)
に
私
(
わたくし
)
はよく
室外
(
そと
)
へ
出
(
で
)
て、
四辺
(
あたり
)
の
景色
(
けしき
)
を
眺
(
なが
)
めたり、
鳥
(
とり
)
の
声
(
こえ
)
に
耳
(
みみ
)
をすませたりするようになりました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
正吉
(
しょうきち
)
は、
勤
(
つと
)
めるようになってから、こんな
場所
(
ばしょ
)
へは、
先輩
(
せんぱい
)
につれられたり、また
社員
(
しゃいん
)
たちときたことがあるけれど、
小原
(
おばら
)
も
高橋
(
たかはし
)
も、きわめてまれなことだけに、
話
(
はなし
)
の
合間
(
あいま
)
に、
頭
(
あたま
)
を
上
(
あ
)
げて
世の中へ出る子供たち
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
生活難の
合間
(
あいま
)
合間に一頁二頁と筆を
執
(
と
)
った事はあるが、
興
(
きょう
)
が
催
(
もよお
)
すと、すぐやめねばならぬほど、
饑
(
うえ
)
は
寒
(
さむさ
)
は容赦なくわれを追うてくる。この
容子
(
ようす
)
では当分仕事らしい仕事は出来そうもない。
野分
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
それは彼に巻きつき、四肢を緊めつけ
搾
(
しぼ
)
りあげ、その怖ろしい分泌物を彼の全身に
滲
(
し
)
み込ませるのだった。彼は涙をぼろぼろ
零
(
こぼ
)
しながら、敵に投げつける呪詛の文句の
合間
(
あいま
)
合間
(
あいま
)
に神に祈った。
紅い花
(新字新仮名)
/
フセヴォロド・ミハイロヴィチ・ガールシン
(著)
シューラは
泣
(
な
)
きだした。そして、
涙
(
なみだ
)
の
合間
(
あいま
)
にこういった。
身体検査
(新字新仮名)
/
フョードル・ソログープ
(著)
夕方
(
ゆうがた
)
になると、
保名
(
やすな
)
が
畑
(
はたけ
)
から
抜
(
ぬ
)
いて
来
(
き
)
た
新
(
あたら
)
しい
野菜
(
やさい
)
や、
仕事
(
しごと
)
の
合間
(
あいま
)
に
森
(
もり
)
で
取
(
と
)
った
小鳥
(
ことり
)
をぶら
下
(
さ
)
げて
帰
(
かえ
)
って
来
(
き
)
ますと、
葛
(
くず
)
の
葉
(
は
)
は
子供
(
こども
)
を
抱
(
だ
)
いてにっこり
笑
(
わら
)
いながら出て
来
(
き
)
て、
夫
(
おっと
)
を
迎
(
むか
)
えました。
葛の葉狐
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
現に
彼処
(
あすこ
)
に教場に先生の机がある。先ず私たちは時間の
合間
(
あいま
)
合間に砂糖わりの
豌豆豆
(
えんどうまめ
)
を買って来て教場の中で食べる。その豌豆豆が残るとその残った豌豆豆を先生の机の
抽斗
(
ひきだし
)
の中に入れて置く。
模倣と独立
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
合
常用漢字
小2
部首:⼝
6画
間
常用漢字
小2
部首:⾨
12画
“合間”で始まる語句
合間々々
合間合間