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主從
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しうじう
致し江戸表へ參り
親子對面する上は是迄の
舊惡は殘らず
赦し
遣すべしとの言葉に大膳は有難く
拜伏し茲に
主從の約をなし左京をも
進めて
此も主家來の
盃盞を
其の
人柄、
風采、
※妹ともつかず、
主從でもなし、
親しい
中の
友達とも
見えず、
從※妹でもないらしい。
涙に
袖の
色かはるまで
同じ
歎きを
別に
知る
主從の
思ひさても
果敢なし
優子はいとゞ
世を
右七
人の
者共天一坊
身分聢と
相糺さず
主從の
盟約を致し候
段不屆の致し
方に付中追放申付る
昨夜雇つた
腕車が二
臺、
雪の
門を
叩いたので、
主從は、
朝餉の
支度も
匇々に、
身ごしらへして、
戸外に
出ると、
東雲の
色とも
分かず
黄昏の
空とも
見えず、
溟々濛々として、
天地唯一白。
唯急ぎに
急がれて、こゝに
心なき
主從よりも、
御機嫌ようと
門に
立つて、
一曳ひけば
降る
雪に、
母衣の
形も
早や
隱れて、
殷々として
沈み
行く
客を
見送る
宿のものが、
却つて
心細い
限りであつた。
遂しに相違なし定めて彼の惡人の安間平左衞門めが
仕業より出し事ならん思へば/\
怨めしきは主税之助殿
主從なりと或は
怒り或は歎き大聲上て泣居たるは如何にも氣の
毒なる有樣なり夫より下役人は
差※して吉兵衞を